Workshop 2026年9月 ありがとうございました!

20260911

Workshop 2026年9月

2026年9月のワークショップにご参加いただきましたみなさま、どうもありがとうございました!

今回は以下のお茶を淹れていただきました。

2008年六堡生茶
広西チワン族自治区梧州市苍梧县六堡镇

2006年 武夷岩茶 水簾洞 肉桂
福建省武夷山水簾洞

2025年 神農架 古法黄茶
湖北省神农架林区老君山

紅松蘿茶 桂花
安徽省歙県松羅山

2006年 大紅袍
福建省武夷山

Workshop 2026年9月

通常、六堡茶は熟茶の製法のものが流通していますが、今回は生茶の六堡茶を淹れていただきました。熟茶とまた違う味わいで、気に入っていただけた方も多かったようです。入荷のリクエストをいくつかいただきましたので、検討させていただきます。
また武夷岩茶は2種類、20年を経過した老茶を淹れていただきました。これらの武夷岩茶は20年一度も火入れを行っていませんが、返青(煎による香ばしさが失われて青臭さなどが出てしまう状態)は一切無く、むしろ今が飲み頃なのではないかと思う美味しさでした。しっかりとした焙煎で、腕の良い作り手によるものは返青はしないということを実感していただければ幸いです。
そして神農架古法黄茶、初見の見分けが難しいですが、淹れてみると花の香や滋味がしっかりと感じられる美味しいお茶だったと思います。中国茶は茶葉外観の重要ですが(このお茶は外観が良いとは言えないので・・・)決して製茶技術が低いのではなく、野生茶樹を使っている結果の外観です。葉底は綺麗なお茶です。茶葉の外観をどう判断すればよいか考えるきっかけになればと思います。
初見で茶葉の量が難しいお茶は紅松蘿茶でしょうか。殆どの方が悩まれたようです。これは休寧松蘿の紅茶に桂花で香りつけを行った花茶です。かなり珍しいお茶だと思います。ベースとなる紅茶の味わいが非常に良いものの、香りが少ない部分を補うかのように桂花で香りつけを行っています。花茶というと何度も窨制(茶葉に香りを移す工程)を行い、強い香りを移した方が良いお茶と思われがちですが、何度も窨制を行えば良いというものでもありません。作り手のセンスが光る、ちょうどよい塩梅の美味しい花茶でした。この茶葉の外観、撚りがとても強いので茶器に入った量が少ないと思いがちですが、湯を注ぐと何倍にも大きくなります。初見でもよく形状を見て、使用する量を決めるのに難しかったようです。外観を良く観察して、どのように作られ、その結果このような外観になっているということを判断する必要があります。

1998年雲南下関銷法沱(7663)

最後に店主が淹れたお茶はこちらです。

1998年雲南下関銷法沱(7663)
雲南省臨滄茶区・保山茶区

かつてフランス輸出向けに作られた普洱熟茶です。本物は写真左、偽物は写真右手です。これは包装紙の色合いから違う分かりやすいものですが、せっかくなので両方を味わっていただきました。味わいや香りは全く違います。このようなマニア向けのお茶にも偽物がしっかり出回っているということも含め、ご紹介させていただきました。特に古いお茶は高価になりがちですが、信頼できる業者から、経緯のはっきりしたものを入手することをおすすめします。この銷法沱は店主師匠が当時から所有、北京にて保管していたものです。

下関は茶葉は臨滄茶区や保山茶区の鮮葉を使用して本社のある大理で渥堆などを行います。熟茶で知られているのは勐海です。勐海は西双版納の中心、湿度と気温が高い地域です。そのため、渥堆発酵が進みやすく、濃厚な味わいに育つことが多いです。一方でこのお茶が作られた大理は標高が高く、湿度が低く、気温もそれほど高くなく、そして風が強い地域です。勐海のような渥堆発酵は行うことができません。勐海の渥堆発酵に比べて、この下関銷法沱は7〜8割の渥堆発酵になっています。その分、経年による熟成の伸びしろが生まれ、20年を超えた現在、ベストな飲み頃を迎えています。焦唐香と呼ばれるキャラメルのような甘味、梅子韻(酸)と例えられる爽やかな酸味、下関らしい微かな烟味が非常にバランス良く、とても美味しい普洱茶でした。当時、欧州で泥臭いと評価された勐海の熟茶に対して、この下関銷法沱は大変な人気であったそうです。
また、この銷法沱は毛茶(荒茶)の状態で1年休ませてから渥堆を行い、その渥堆後も1年再度休ませてから固形茶に加工しています。固形茶に加工した年が1998年ですので茶葉自体は1996〜7年と推察されます。

1998年雲南下関銷法沱(7663)

一緒にお淹れした偽物は、その味わいからおそらく勐海の熟茶、それほど古くないものです。まずいという感じではありませんが、レストランで出される無料のお茶位のレベルかと推察します。ただ、勐海の熟茶の特徴を良く捉えているお茶でしたので、下関の熟茶との違いがわかりやすかったと思います。

味わっていただいた皆さまも美味しく楽しんでいただけたと思います。師匠があとどの位在庫を保有しているかにもよりますが、ワークショップご参加の方を対象にお取り寄せのご予約を近日中にお受けします。数量によっては一般予約もお受けしますが、ワークショップご参加の方が優先となりますので、ご了承ください。

9月は初めてワークショップにご参加いただく方が多い月でした。変わった形式で行っているので、驚かれた方も多かったと思います。また来月以降お会いできますことを楽しみにしております。