3年2ヶ月ぶりに中国出張へ行ってきました。
久しぶりの中国は3年間でずいぶん変わってきたように思います。
特に茶葉流通事情などは、また新しい動きがでてきたようで、落ち着き次第、Facebookやブログなどでご紹介できればと思っています。
今年も少量ですが作っていただきました。
栽培品種にはない驚くような甘味のある本物の野生茶です。
毎年楽しみにお待ちいただいている方も多いお茶です。
店主友人のお母様が毎年手作りしているもので、名前のない自家製茶です。
人の管理下にない、本物の野生茶樹から作るお茶です。人が立ち入らない急斜面の山の中に自生する野生茶樹から作られています。
標高約800mの急斜面を1日茶摘みをして回っても1日で作れるお茶の量は、多くてもたった250gです。山が厳しいうえに野生茶樹は品種改良された茶樹と違い成長が遅く、また点在して自生しているために、折角山に入っても少しずつしか摘むことができません。
整備された茶山と違い、厳しい原生林のために、なかなか山に入れない状況が続き、茶摘み、製茶を行う友人のお母様がご高齢ということもあり、一昨年は製茶が行われませんでした。昨年からは家族、親戚のみなさんの助けもあり、茶摘みと製茶をすることができました。山の中の茶摘みは相当に体力を必要とするため、親戚と親しい友人分のみしか作られません。特に今年は雨が少なく、芽が出てくるのが遅れたり、少なかったりと大変だったそうです。
あと何年楽しめるか分かりませんが、多くの方にこの優しさを味わっていただきたく、特別に鈴茶堂にも分けていただいています。
今年も太平猴魁が入荷しました。
生産量が少なく、数年前までは大変に高価な価格で取引されていた緑茶です。
柿大茶種という大きな茶葉から作られる独特の形状をした茶葉は、その外観もあって一躍有名となりましたが、清代のころから作られています。
清らかな蘭香が高く出ます。太平猴魁はこの蘭香が特徴です。
中国国内でも太平猴魁と名乗るお茶が以前よりも多く流通するようになりましたが、本来の生産地である猴坑か、そうではない産地かでこの香りが大きく違います。猴坑産の太平猴魁の香りは格別です。
また、今年は雨が少なく、生産量が大きく下がったものの、雨が少なかったことで味わいの奥行きと特にこの蘭香が素晴らしく出ています。茶質がしっかりとした上質な茶葉であるため、とろりとした甘い味わいが、長い余韻と共に楽しめます。
何年も前からご紹介したいと作り手さんを訪問したりと検討していた太平猴魁ですが、近年は価格も収まってきたとはいえ、まだまだ高価であったり、品質と価格のバランスがうまくとれなかったりと入荷を見合わせてきたお茶です。
特に今年は安徽省を含め、各地茶産地で雨が少なく、かなりの減産となりました。
この作り手さんとは長年のお付き合いということもあり、昨年と同じ価格でご提供できるよう配慮いただきました。
■ 2023年 緑茶・黄茶の入荷状況について 5/12時点 ■
現時点で入荷を予定している新茶(緑茶・黄茶)は以下となっております。
安徽省のお茶:
霍山黄芽 5月中旬または下旬にご紹介開始予定
黄山毛峰 5月中旬または下旬にご紹介開始予定
六安瓜片 5月中旬または下旬にご紹介開始予定
どうぞよろしくお願いいたします。