5月のお茶会 どうもありがとうございました!

5月 お茶会

5月18日に新宿のAfter Tasteで開催させていただいたお茶会、おかげさまで無事終了いたしました。
ご参加いただいたみなさま、本当にどうもありがとうございました!

今回は新茶をテーマにご紹介しました。
中国銘茶の中でも歴史ある四川省の蒙頂甘露といった緑茶から、実際に福建省まで行って作ってきた白茶、少し珍しい明前の紅茶、そして正真正銘の野生茶樹から作られた貴重な野生茶など、この時期ならではの新茶とそれにまつわるお話をさせていただきました。

今回の茶器は唐津焼、中里太亀さんのうつわをメインに、台湾の暁芳窯、陳文濱老師のうつわなどを使わせていただきました。

ダークチェリーと鉄観音老茶のムース

お茶会の茶譜は以下の内容でした。

2014年 明前 蒙頂甘露

政和白茶

ダークチェリーと鉄観音老茶のムース

明前 四川玫瑰紅茶

蒙頂野生茶

After Tasteの斎藤シェフによる鉄観音老茶のムース、今回もとても美味しかったです。持ち帰りの出来るような硬さのあるムースと違い、本当にふわふわトロトロでとても上品で美味しかったです。次回お茶会のデザートも楽しみです。

お土産にお持ちいただいたものはこちらになります。

明前 安吉白茶
2014年 明前 蒙頂石花
政和白茶
蒙頂野生茶

明前 安吉白茶は友人の茶農家さんが丁寧に作った、とても上質な緑茶です。アミノ酸含有量が通常の緑茶よりも多く含まれている、甘く美味しいお茶です。
蒙頂石花は当店でもご紹介しているものです。日本ではマイナーな印象の緑茶ですが、味わいのバランスが良く飲み飽きない、とても良い緑茶です。
政和白茶はお茶会で淹れたものと同じ、実際に福建省政和県まで行って持ち帰ってきたものです。今年の1番最初に摘み取られた鮮葉から作られた一番茶で全部で1斤(500g)しか作ることができなかった貴重な白茶です。
蒙頂野生茶も同じくお茶会で淹れさせていただいたものです。現在は引退した茶農さんのご隠居が自ら山に分け入って野生茶樹から摘み取って作った正真正銘の野生茶です。
どのお茶も甘く美味しいものばかりです。ぜひご自宅でも楽しんでみてください。

次回After Tasteでのお茶会は7月20日を予定しています。詳細な内容やテーマは未定ですが、決まりましたらまたお知らせいたします。


今年の四川の新茶が到着しております。
どれも美味しく、上質な新茶です。
鈴茶堂定番の蒙頂甘露・蒙頂石花に加えて、今年はとある古刹の依頼で作られた希少なお茶も入荷しております。

今年は気温が低い日が続いていたため、例年より1週間ほど遅く茶摘がはじまりました。蒙頂山茶区の標高の低い地域は例年通り3月上旬からはじまっていましたが、標高の高い地域は気温が上がるのが遅れていたようです。

私たちがお願いしている蒙頂の作り手さんは蒙頂山の中でも主峰、その中の標高1200m付近にある茶畑の茶樹から1つ1つ手摘みした茶葉にこだわっています。

2014年 明前 蒙頂甘露
2014年 明前 蒙頂甘露

中国を代表する銘茶、蒙頂甘露です。
2014年3月27日に摘み取り、製茶されています。

今年の蒙頂甘露は甘い栗の香りと清らかな甘い花の香り、その香りに答えるように深みのある甘味と爽やかな旨みが心地よく、飲み終えたあとも甘さが戻ってくるような蒙頂甘露に仕上がっています。

2014年 明前 蒙頂石花
2014年 明前 蒙頂石花

日本ではあまり馴染みのない蒙頂石花ですが、その歴史は古く、中国の銘茶の中では最も古いお茶とも言われています。
2014年4月3日に摘み取り、製茶されています。

とろみのある金色のお茶は甘い花とほっこりと香ばしい豆のような香りです。
丸い柔らかな甘味と上質な旨み、ミネラル感が感じられます。
翡翠のような、ふっくらと肥えた芽で構成された、とても美しいお茶です。

2014年 明前 蒙頂山禅茶
2014年 明前 蒙頂山禅茶

このお茶は1500年を越える歴史のある、ある古刹の依頼で作られました。
蒙頂山主峰の標高1100m付近で栽培されている在来種の茶樹から2014年3月26日に摘み取り、製茶されています。

仏教とお茶の関わりが深いのは良く知られていますが、中国ではこうしたお寺で開光(祈祷して魂を入れる)したお茶を、そのお寺の信者に分けるということが良くあります。このお茶もそうした目的で作られています。
その開光はされていませんが、今回、作り手さんにお願いして特別に分けていただきました。

とろみのある金色のお茶はキャラメルのような甘いお菓子のような甘い香りが強く感じられます。その甘い香りに応じるように濃厚な甘味とミネラル感がしっかりと感じられます。
緑茶がここまで複雑に濃厚な甘味を持てるのかと驚かされます。

希少なお茶ですが、それ以上に驚くほどに美味しいお茶です。