7月20日に新宿のAfter Tasteで開催させていただいたお茶会、おかげさまで無事終了いたしました。
ご参加いただいたみなさま、本当にどうもありがとうございました!
今回は白茶をテーマにご紹介しました。
現在は入手が難しくなってしまった陳年の白茶や茶農家さん自家用に作られたとっておきの野性種の白茶など、それぞれのお茶の来歴と現在の白茶の状況、そして茶器やうつわなどについてもお話させていただきました。
今回の茶器はARITA PORCELAIN LABを中心に青玉堂の蓋碗や湯宣武老師の紫砂茶壷、井上萬二さんのうつわなどを使わせていただきました。
特に有田焼のモダンで素敵なARITA PORCELAIN LABのうつわにはご質問を多くいただきました。同じ新宿の伊勢丹さんでお取り扱いがあることをお伝えしましたが、お茶会の後に足を向けられた方も多かったようです。とても素敵なうつわですよね。
お茶会の茶譜は以下の内容でした。
白毫銀針 スパークリング
2008年 雲南白茶 月光美人
無農薬・無肥料 政和白茶
バニラアイスクリームの白茶ジュレ
野生 政和白牡丹
2011年 陳年老白茶 白牡丹
白毫銀針 スパークリングには作り方のご質問をいただきましたので、当日ご参加いただいたみなさまにはそのレシピをお伝えしました。お食事にもあうようなバランスの飲み物になっていますので、ぜひご自宅でもお試しください。
今回も殆どが私蔵・秘蔵のお茶をメインに淹れさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?印象に残るお茶があれば嬉しいです。
After Tasteの斎藤シェフによるバニラアイスクリームの白茶ジュレは最高に美味しかったです。いつも美味しいデザートを作っていただいていますが、今回のデザートはそのなかでも抜群に美味しかったです。こっそりレギュラーメニュー入りをお願いしましたが、作るのがとても大変とのことで叶いませんでした・・・
お土産にお持ちいただいたものはこちらになります。
無農薬・無肥料 政和白茶
野生寿眉
野生 政和白牡丹
新工芸 福鼎白茶
無農薬・無肥料 政和白茶はショップの方でもご紹介している今年の白茶です。ここ数年来で一番美味しいと思える白茶に仕上がっていて、ぜひご自宅でもお試しいただきたいと思い、お土産に入れさせていただきました。
お茶会当日のお水でも充分に甘くて美味しかったのですが、もっと柔らかいお水で淹れていただくと、驚くほどの粘性と甘味が出てくるお茶です。おすすめは南アルプスの天然水です。
野生寿眉もショップでご紹介している白茶です。茶農家さんの自家用に作られたもので、美味しく気軽に楽しめる白茶です。
野生 政和白牡丹はお茶会でも淹れさせていただきました。昨年、ショップでご紹介した、やはり茶農家さんの自家用の白牡丹で、非常に味わいも香りも良い白茶になっています。今年は量の問題もあり、入手できませんでしたが、とても美味しい白茶ですのでお店の保管分をお土産にさせていただいています。昨年よりもずっと甘く柔らかく変化しています。
最後の新工芸 福鼎白茶はここ数年新しく作られるようになった白茶です。といっても揉捻をしているお茶ですので、純粋に「白茶」とは言えません。醗酵は一般的な白茶に比べると少し強く、なかなか美味しいお茶に仕上がっています。珍しいということもあり、お土産に入れさせていただきました。
次回After Tasteでのお茶会は9月を予定しています。日程、詳細な内容やテーマは未定ですが、決まりましたらまたお知らせいたします。
白茶、ご好評をいただいております!
ここ数年で一番美味しい、凄いと思う白茶に出会いました。
無農薬・無肥料で栽培された政和大白茶種の茶樹から丁寧に摘みとって作られた白茶です。茶商によっては野生茶として流通されるような白茶で、ほとんど管理はされていませんが急勾配の山の斜面にある茶園のものです。当店では日本で言う「野生」とは概念が違うと考えますので野生茶とは呼びませんが、極めて人の手をかけないよう、自然のままの状態で育てられています。そのため生産量が少なく、斜面がきびしいために茶摘みも容易ではないため、ほとんど流通することのない白茶です。
珍しいだけでなく、とても甘く美味しいお茶です。
今年は例年にないほどたくさんの白茶を試飲しましたが、この白茶が飛びぬけて甘く美味しい白茶でした。
香りは甘い花の香りがこの上なく清らかに感じられます。粘性のあるトロっとしたお茶は複雑で柔らかく、花の蜜を添加しているのではないかと思ってしまうほどに爽やかで濃厚な甘味を感じていただけます。蜜のような味わいにミネラル感と滋味が合わさり、言葉にならないほどの美味しさです。
4月に訪問した福建省政和の茶業さんによるものです。
5月のAfter Tasteさんで行ったお茶会にご参加いただいた方にはお土産でお渡しした白茶と同じ茶園のものですが、これはまた別モノです。お土産の白茶は今年の1番最初、まだ気温が十分に上がりきっていない時期の茶摘みによるものですが、こちらは最適な気候になるまで十分に待ってから作られた白茶です。
上でご紹介している政和白茶の茶業さんとは別の茶農家さんによるものです。
普段は人の立ち入らない山の中に群生している茶樹から作られた白茶で野生種を使用しているため白茶の分類上、寿眉としていますが、丁寧に手摘みで作られた上質なお茶です。茶農家さんの自家用に作られたこのお茶を譲っていただきました。
繊細な花の香りを感じるお茶です。驚くほど粘性のある茶水はしっかりと爽やかな甘味があります。茶樹の力強さを感じさせるミネラル感もあり、派手さはありませんが、しみじみと美味しいお茶です。
毎日のお茶としてもお勧めできる価格でご紹介できるのは、この茶農家さんが私たちの中国の親友の友人という茶縁のおかげです。
白毫銀針も入荷しております。
鈴茶堂の扱う白毫銀針は福建省福鼎市点頭鎮柏柳村のものです。
ここは白茶発祥の地と呼ばれています。
他の地域でも白毫銀針は作られていますが、様々な白毫銀針を比べた結果、青臭みのない、甘く美味しい品質のものは、柏柳村の茶業さんのものでした。何年も毎年確認してきていたのですが、鈴茶堂が美味しいと思う白茶はこの柏柳村の白毫銀針です。
白毫銀針をはじめとする白茶は年月を経たほうが、より柔らかく美味しく変化していきます。
2013年の白毫銀針もまだ若干量の在庫がございます。
味わいで比べると2013年の方がおすすめです。
毎日のお茶として根強い人気のある雲南白茶も入荷しております。
雲南省南部の思茅の標高1800m付近の茶園で3月上旬に摘み取られました。茶園栽培によるものですが、無農薬・無肥料栽培の茶樹から丁寧に摘み取り、製茶されています。ビロードのような白毫が非常に美しい茶葉です。
今年は砂糖菓子のような甘さと滋味のバランスがよく、まるで甘い梨の果汁を味わっているような感覚です。その優しく甘い味わいは余韻も長く続きます。
思芽に住む少数民族の作り手さんが丁寧に作った白茶です。
ぜひ夏の常備茶としてお楽しみください。