中国大陸のお茶が多い鈴茶堂ですが、実は台湾茶とのお付き合いは四半世紀以上になります。
鈴茶堂の代表が長年、台湾を往復していたこともあり
今回の茶業さん訪問は現地の友人たちが大勢集まっての同窓会のようでした。
私たちが訪問したのは凍頂烏龍茶で有名な南投県鹿谷郷とその先の杉林溪です。
台中から車で1時間半ほどの山の中、標高800m程の場所に鹿谷郷があります。
更に山を登って行ったところが杉林溪で、こちらの標高は更に高く1500~1800mの高山地帯です。
この日は茶畑によって秋茶の茶摘みが行われていました。
山の斜面や標高によって茶摘みのタイミングを計っています。
摘み取った茶葉はこのようにトラックに積み込み、大急ぎで麓の製茶所まで運ばれます。
このタイミングを逃すと美味しいお茶が作れません。
茶摘みの時期のこの地域は茶葉を摘んだトラックが何においても最優先です。
道路工事の車も警察車両も茶葉を摘んだトラックには道を譲ります。
この茶葉の量を33人の摘み子さんで摘み取ります。
時間は90分。茶葉の量は60斤(36キロ)です。
もちろん手摘みですから、熟練した技術が必要な大変な作業です。
私たちがご紹介する予定の凍頂烏龍茶は最近主流になりつつある焙煎の浅いタイプのものではなく、ある程度きちんと焙煎をしている伝統的な製法のものです。
長年お世話になっている鹿谷のこの茶業さんは伝統的な製法を今も頑なに守り、龍眼の炭で焙煎した伝統的な凍頂烏龍茶を作り続けています。
台湾の凍頂で製茶が始まったのは19世紀中頃。
鹿谷郷初郷村出身の林鳳池という学生が科挙の試験を受験するために大陸に渡り、帰郷の際に武夷山から茶樹を持ち帰ったのが起源とされています。
この学生のスポンサーとなっていたのが、この作り手さんのご先祖で、スポンサーとなったお礼に凍頂の持ち帰った茶樹と製茶技術を譲り受けたそうです。
台湾でも知る人ぞ知る茶業さんで、一般的な知名度はありませんが、歴代の台湾総統が訪問するような伝説的な茶業さんです。
私たちの訪問時には3代目当主が出迎えていただき、お茶や茶器の話、ご家族の話まで、楽しく充実した訪問をさせていただきました。
取り置いていた今年の春茶を分けていただき、その美味しさに変わりがないことを再確認させていただき、後にしました。
杉林溪の作り手さんは優秀な製茶技術を持つことで地元ではとても有名な方です。
こちらは冬茶から本格的に扱わせていただく予定ですが、今回は特別に美味しい紅茶も分けていただきました。
紅茶といっても普通に思い描く紅茶とは違い、東方美人のような深みのある複雑な旨味と果実のような甘さを持つ、青茶と紅茶の中間のような味わいです。
台湾のお茶は近日中にご紹介させていただく予定です。
品切れが続いていたプーアル茶盆ですが再入荷いたしました!
プーアル茶や蔵茶などの固形茶を崩すときに使用する茶盆です。
1つ持っていると非常に便利で、散茶を小分けする際にもお使いいただけます。
こちらもご好評いただき品切れが続いていたマルチティーサーバーですが、再入荷いたしました!
鈴茶堂のお茶をお楽しみいただけるBar Argyllさんで実際に使用しているものと同じになります。
1〜3人でお使いいただけるサイズです。
大き目サイズのマルチティーサーバーは現在ご予約承り中です。
入荷予定は10月下旬以降となっております。
どちらも品質、耐久性、使い勝手共にご好評をいただいております。
ご自宅だけでなく、オフィスにも、とても便利なティーサーバーです。
茶葉を潰さずに煎を重ねていくことができますので、何煎も楽しむことができる中国茶はもちろん、日本茶やハーブティーなど、お茶の種類を問わずにお使いいただけます。