2016年6月のお茶会 ありがとうございました!

2016年6月お茶会

2016年6月4日に新宿のBistro & Bal Picolerで開催させていただいたお茶会、おかげさまで無事終了いたしました。
ご参加いただいたみなさま、本当にどうもありがとうございました!

今回は新茶をテーマにご紹介いたしましたが、直前まで福建省を回っていたこともあり、少し趣向を変えて緑茶以外にも青茶を、また普洱生茶もご紹介させていただきました。
今回のお茶の旅で現地の方から特別に譲っていただいた貴重なお茶もご紹介させていただきました。普通は飲まずに大事にとっておくような貴重なお茶でしたので、私自身も初めて飲むお茶もありましたが、いかがでしたでしょうか?意外と結構美味しかったと私自身は思っています。

鳳凰単欉 蜜蘭香 緑茶

漓江毛尖

びわのコンポート 塩ミルクのアイスクリーム添え

漳平水仙 炭焙煎 および 陳年(3~40年)

景迈山古樹生茶

鳳凰単欉というと普通は青茶、烏龍茶ですが、現地では緑茶も作られています。あまり市場に出回らない、地元の人が消費するお茶ではありますが、今回はお世話になっている茶農家さんが親戚や友人にプレゼントするために作ったものを、ありがたいことにいただくことができましたのでご紹介させていただきました。甘く美味しい緑茶に仕上がっていたと思います。いつかショップでもご紹介できれば良いと思っているのですが・・・
漓江毛尖はここ数年、生産量が増えている広西チワン族自治区の緑茶です。南らしい強さと個性を持ったお茶ですが、その中でもご紹介したお茶は柔らかく、やさしく、とてもよく出来ているお茶だと思います。
この地域のお茶はあと数年で中国国内でも流行りそうな感じの広がりを見せているお茶です。今後の動向が楽しみなお茶という意味もあり、ご紹介させていただきました。
そして漳平水仙は貴重な炭焙煎と3〜40年前のものであろうという陳年茶をご紹介させていただきました。
炭焙煎は殆ど作られていない大変に貴重で高価なお茶です。紙で包まれた固形茶ですので、岩茶のような強い焙煎ではありませんが、それでも普通の漳平水仙とはまた違う美味しさがありました。
陳年茶は今回の旅で特別にいただいたものです。時間がかなり経過していましたので、美味しく飲めるかどうかは未知数でしたが、十分に美味しく楽しめました。また、青茶の老茶の傾向が理解できたように思います。味わい的には民国60年 包種老茶に近いものがあるように思います。この地域から伝わった製茶方法が台湾の包種茶の起源になっているようですので納得ではあります。
景迈山古樹生茶は中国の友人が現地に赴いて入手してきた大変に上質なお茶です。新茶にも関わらず柔らかく優しく、でも強さのある美味しいお茶でした。

2016年6月お茶会

山田シェフによるデザート、びわのコンポート 塩ミルクのアイスクリーム添え です。
初夏を感じさせる爽やかな味わいが絶妙で、本当に美味しかったですね!
そして季節先取りで贅沢なデザートでした。
山田シェフ、ありがとうございました!

お土産にお持ちいただいたものはこちらになります。

蒙頂甘露
蒙頂石花
漓江毛尖
客家 金観音

新茶がテーマにも関わらず、ショップでご紹介しているお茶を全くお茶会でご披露しないのも・・・ということで四川の緑茶、蒙頂甘露と蒙頂石花をお持ちいただきました。といっても本年度分は完売してしまっております。とても技術の高い作り手による美味しい緑茶ですので、少しでも楽しんでいただければ幸いです。
漓江毛尖はお茶会でもご紹介した緑茶です。この地域のお茶はパワーが強く、淹れるのにコツがあるのですが、この漓江毛尖はとてもよくできているお茶ですので比較的容易に楽しんでいただけると思います。
客家 金観音は福建省南部の南靖にある土楼に住む客家の方が作っている自家製茶です。現地で偶然仲良くさせていただき、おすそ分けさせていただいた自家製茶です。決して製茶技術が上手でもないのですが、素朴な味わいで、商業茶では味わえない美味しさがあります。一般には流通することのないお茶ですので、この機会にお楽しみいただければと思います。

次回のお茶会はまだ未定ですが、詳細が決まりましたら、メールマガジンからご連絡させていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


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5年寿眉

2009年の春に作られた白茶の寿眉を5年間熟成させ、固形茶にしています。
強めの発酵が施された白茶で、年月による熟成もあり、柔らかく味わいの深い白茶に仕上がっています。
近年、白茶は時間が経過した陳年のお茶の方がより美味しく、味わいが深くなることが知られるようになりました。普洱茶のように元々時間をかけて後熟成を行うという習慣のなかった白茶ですが、ここ最近はそうした年月をかけて後熟成された白茶も見られるようになりました。1年目はお茶、3年目は薬、7年目は宝と例えられる言葉もあるほどです。とはいえ、元々の茶葉の状態が良く、熟成に耐える品質を備えたものではないと年月をかけても味わいがよくなることはありません。
この寿眉は完全に管理された状態で5年間ゆっくりと熟成され、ようやく出荷されたものです。元々上質な茶葉を使っていることに加えて固形茶にする際に行われる蒸す工程がより柔らかい味わいにしています。煎持ちも良く、通常の白茶よりもずっと、じっくりと楽しむことができます。
味わいは甘く、微かな薬香が癖になるようなアクセントを与えています。茶葉の滋味がしっかりと感じられる奥行きの深い味わいです。香りは甘い花香が感じられます。

2016年 特級 蒙頂黄芽
2016年 特級 蒙頂黄芽

毎年たくさんの方が楽しみにされている蒙頂黄芽が入荷いたしました!

中国を代表する銘茶、中でも希少性の高い黄茶の蒙頂黄芽です。
かつては皇帝への献上茶として作られていたお茶ですが、産地が限られていることや、その独特の製法(悶黄)などから、中国でもごく一部の地域でしか作られていません。一般的に黄茶は独特の風味が強いものが多く、好みが分かれますが、この蒙頂黄芽は誰もが美味しいと思うような品格のある黄茶です。

2016年は現地の流行もあり、悶黄の弱いタイプが主流となっています。
現在流通する黄茶は緑茶と変わらないようなタイプが殆どですが、鈴茶堂では作り手さんに依頼し悶黄のしっかりした昔ながらのお茶を特別に作っていただきました。
こだわりの蒙頂黄芽です。

特に今年は産地でも雨が多く、昔ながらの蒙頂黄芽を作るのには大変に難しい年であったようです。産地の蒙頂山でも悶黄という特別な工程のある黄茶となると今年は作れないという茶業も少なくありませんでしたが、当店が懇意にしていただいている作り手さんの技術の高さが実感できる、これまでにない良い出来あがりになっています。