6月1日から11日までの中国出張では発送業務をお休みさせていただき、みなさまにはご不便、ご迷惑をおかけしました。
中国の北京をベースに福建省の武夷山を訪問して、岩茶の焙煎技術のブラッシュアップと新茶の状況を確認してまいりました。武夷山での様子はまた改めてこのブログでご報告させていただきます。
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4月19日に発生した四川省雅安大地震の義捐金を当店がお世話になっている蒙頂山の作り手さんにお渡ししてきました。
以前にもご報告させていただいていましたが、支援物資としてお渡しするか、中国赤十字をはじめとする支援団体へ義捐金をお渡しするか悩んだのですが、本来の目的以外に使用されてしまう可能性も捨てきれず、現地スタッフや友人たちのアドバイスもあり蒙頂山の作り手さんに直接お渡しして役立てていただくこととしました。
この蒙頂山の作り手さんは蒙頂山主峰とその周辺に茶畑を持っていますが、それらの管理を村の人々にお任せしています。彼らは茶畑を借りて茶葉を収穫するのですが、この作り手さんは非常に研究熱心な方で、無農薬はもちろん、可能な限り肥料は使わない(必要な場合は最低限の有機肥料のみ使用しているそうです)と指導しています。また、低温被害がでそうな場合は茶畑にヒーターを持ち込んで徹夜で過ごすこともあります。村の人々はこれらの指示に従って茶畑を管理していくことで、収入を保証してもらうというシステムになっています。他にも契約農家がありますが、こちらも同様です。
通常、収穫した茶葉は鮮葉を扱う市場で売りに出されます。鮮葉の価格は当然ですが、その時の品質で上下します。高い価格で売れる年もあれば、その逆もあり、茶葉栽培農家にとってはリスクもあります。買い手側、製茶側も同様ですが、中でも大きな問題は買い取った鮮葉の素性が分からないということが挙げられます。市場では美しい鮮葉でも、もしかしたら農薬を使用されていたかも、肥料を多用していたかもしれません。ある程度は茶葉を味わうことで分かりますが、全く使用していないかどうかは確信できません。
蒙頂山の一部にある小さな村ですが、この作り手さんはこの村の生活を担っている方です。役人でもなく、村長でもなく、公的には何の肩書きもない方ですが、村の人々からとても信頼されています。
私たちが訪れた際にもすれ違う村の人々から「老板!(中小企業の社長さんといった意味です)お客さん?そうそう、ウチの畑、そろそろ茶摘みできそうだから見て!」といった感じで、たくさん声をかけられていました。ご本人はとても無口な方なのですが、周囲の人が話しているのを黙って聞き、最後に的確なアドバイスをしていて、とても良い信頼関係があるのが感じられました。
この作り手さんの奥さまにお会いしてきました。
奥さまも高級評作り手として活躍されている方で、お茶や製茶のベテランです。
とても気丈な方なので、最初は「震源から60キロも離れていたし大丈夫よ!」と話していたのですが、作り手さんと村の人々へお役に立てて欲しいとお願いして義捐金をお渡しした途端に涙ぐんでしまいました。
お話を聞いていくと、実際には人的被害は無かったものの、建物の被害は相当であったようで、まだ沢山直さなくてはならない場所があるそうです。お会いした日の数日前に丁度、花茶の製茶が終わったばかりで、これらのお茶を作るのにも例年にはない大変な苦労があったようです。これからの時期は四川高山紅茶の製造が始まります。きっと何とか例年通りに美味しい紅茶を作ってくれるとは思いますが、製茶場の修復状況によっては製茶ができない、あるいは大きな減産となってしまうことも考えられます。
また、2008年の四川大地震に比べて規模が小さかったせいか、中国でも私たちの滞在中は雅安大地震の話題は既に殆ど見かけることはありませんでした。そういった事情もあり、また政府からの支援も殆ど望めない状況で、まだまだこれからも大変な状況が続くものと思います。
義捐金にご協力いただいたみなさまには本当に感謝しております。ありがとうございました。
現地ではまだ支援が必要な状況であると思われますので、引き続き蔵茶、蒙頂茶などの四川のお茶の売上の一部を義捐金に変えて送らせていただきます。
また、作り手さんより義捐金のお礼としてお茶をお預かりしております。お礼を受け取ってしまうと義捐金の意味が意味がなくなってしまうと一度はお断りしたのですが、本当に喜んでいただけたのだとと思います。義捐金に協力してくださった方に渡して欲しいとお茶をお預かりしてきました。四川のお茶をご注文いただくなど、ご協力いただいたみなさまに次回のご注文時に同梱させていただきます。数に限りがありますので、無くなり次第終了させていただきますこともご了承ください。
# 写真は私たちが訪問した際、震災前の蒙頂山の様子です。
7月7日に開催するお茶会ですが、ご予約いただき、ありがとうございます!
残りのお席が少なくなってきております。完全予約制ですので、参加をご希望される方は事前にAfter Tasteまでご予約いただけますよう、お願いいたします。
日時 | 2013年7月7日(日曜)13時~15時 |
場所 | Bistro&Bar After Taste 東京都新宿区新宿3-28-16 新宿コルネやまとビル5F 03-6273-2001 新宿駅 徒歩2分 / 新宿三丁目駅 A5出口 徒歩1分 |
料金 | 2500円(お茶3種以上・デザート・お土産つき) |
ご予約 | お席に限りがありますため、事前にAfter Taste店舗までご予約ください ( 03-6273-2001) |
多くの方とお会いできるのを楽しみにしております!