2016年の武夷岩茶で大変に良い仕上がりとなりましたのでご紹介です。
武夷山の中でも大紅袍母樹のあることで知られる九龍巣で育った茶樹から機械を使わずに丁寧に製茶された「手工」の武夷肉桂と白鶏冠です。
とても上質な肉桂です。日本へ輸入される武夷肉桂でもこのレベルのものはなかなか出会えないのではないかと思います。
焙煎の程度は中程度で、味わいは質の良い岩茶特有の蜜蝋のような深みと柔らかな酸味、ふくよかなミネラル感と深い甘味のバランスが非常に良く、飲み終えた後の余韻、回甘が素晴らしい岩茶です。その香りの広がりはお茶とは思えないほどで、上質なモルトウイスキーを味わっているかのような感覚です。
正岩茶の本領発揮というような素晴らしい岩茶に仕上がりました。
岩茶の中でも四大名叢の1つとされ、岩茶の中でも特別なお茶の1つとされています。薬として珍重されていたという歴史を持ち、今も現地では特別な岩茶として大切に扱われています。
岩茶はしっかりとした火入れ、焙煎を施すのに対して、白鶏冠は岩茶の中でも特別な浅い火入れを行います。そのため、元々の茶葉の品質や製茶技術の差がはっきりと出やすいお茶でもあります。
岩茶の中でも価格が高いということもあり、輸入される白鶏冠はその中でも価格を抑えた、それなりの品質のものが多く見られます。これでは白鶏冠本来の美味しさが分からないというものが多く、以前から本来の美味しい白鶏冠をご紹介したいと思ってきました。
質の良い岩茶特有の蜜蝋のような深みのある滋味と甘味が楽しめます。香りも高く綺麗な見事な花香で、それなりの品質の白鶏冠によく見られる、独特の臭みやえぐみは一切感じられません。
白鶏冠はあまり美味しくないと思われた方も実は多いのではないでしょうか?
実は私も思っていたことがあります。
そんな方にもぜひお勧めいたします。白鶏冠の本当の美味しさを体験してください。
毎年楽しみにお待ちいただいている蒙頂黄芽が入荷しました!
この蒙頂黄芽は蒙頂山主峰の標高1200m付近で栽培されている茶樹を2017年4月4日に摘み取り、製茶されています。
特有の癖が強い黄茶や、殆ど緑茶としか思えないような黄茶が増えている中、この蒙頂黄芽は黄茶本来の旨みを持ちながら癖を取り除いたような純粋に蒙頂黄芽としての美味しさを楽しめる上質な黄茶に仕上がっています。黄茶は美味しくない、癖があると思っている方にも是非お試しいただきたいお茶です。
4月の中国雲南出張では長年に友人を訪ねてシーサンパンナの易武を中心に茶産地をまわってきました。
2017年の春の易武はお茶作りにとって決して穏やかな年ではありませんでした。大雨や雹、急激な気温の急降下に見舞われ、大きな減産となってしまったのは事実です。とはいえ、そういった年でも例年と変わらない、中には例年以上に良いお茶も作られます。ただし産出量が少ないため価格が高騰してしまうという事情があります。
製茶期間中、この地を訪問してきました。これはその際に代々、麻黒寨で茶農家を営む友人から譲っていただいた貴重なプーアル生茶です。
本来であればこの価格でご紹介できるような品質のお茶ではありませんが
長年の友人ということ、新たにショップでも易武のお茶の美味しさを
日本の方にご紹介したいということで、譲っていただくことができました。
できたばかりのプーアル生茶は強くて美味しいと感じられないと思いがちですが、このお茶は違います。雲南のプーアル茶の中でも特に易武は甘いお茶であることが知られていますが、この麻黒寨で作られたお茶はその特徴がよく分かるように優しく甘いお茶に仕上がっています。香りは見事な蜜香が感じられ、飲み込んだ後の余韻も非常に長く強く感じられます。しっかりとしたミネラル感がありながらも、優しく、とても心地の良いお茶です。
このお茶は易武の古鎮で代々お茶作りを営む易武天能茶庄は今年で9代目という歴史ある茶農家さんによるものです。名作り手と名高い何能天老師とその息子さんによるプーアル茶は小さな製茶場でありながらも易武の中でも高い評価を受けています。
使用する茶葉は易武の山深い場所にある自然のままに育った古茶樹、茶葉の殺青(発酵を止める工程)もガスではなく薪を使い、製茶機械を可能な限り使用しない昔ながらの製法にこだわる茶農家です。もちろん、圧延工程も昔ながらの石磨圧延です。
非常に高く綺麗な、そして長く続く見事な、易武の人たちの言うところの「蘭花香」が感じられます。ちょうど熟成が一段落したところで、本来持っている香り高さに加えて蜜のような甘い香りも深く出ています。易武らしい甘味は深くしっとりと、優しいミネラル感とあわせて複雑な、それでいて喉に心地よい仕上がりになっています。3年間熟成させていますが、易武での徹底した乾倉管理ということもあり、いわゆる陳香は感じられません。
友人である茶農家さんのご好意により麻黒寨古樹茶、能天源七子餅茶は現地と変わらない価格でご紹介できるようになりました。上質なプーアル生茶の美味しさをお楽しみいただければと思います。
当店でも大変人気の高い紫砂作家、湯宣武の朱泥茶壺が入荷しました!
湯宣武の朱泥茶壺は現地でも人気が高く、また朱泥が貴重ということもあり、数が少なく、久しぶりの入荷となります。
使いやすく、洗練された美しい形状はもちろんのこと、一般的に流通する朱泥、朱泥の茶器が着色されているなか、彼女の朱泥は一切の着色を行っていません。土質の硬度も非常に高く、美味しくお茶を淹れることができます。
ありがとうございます。完売いたしました。
旅行に行く際に使用する茶器セットです。
茶産地を訪問する際に持っていきたいのが蓋碗などの茶器ですが、気軽に使えるものを探していました。これは実際に私たちも使っています。
蓋碗、茶海、茶こし、茶杯、茶鋏(ピンセット)、茶巾、壺筆のセットです。
旅行先ではもちろん、気軽にちょっとお茶を楽しみたいというときにも便利です。