2024年もよろしくお願いします / 在山堂茶器 冰島磨烈 布朗山熟餅 入荷

広東省烏崠山
広東省烏崠山にて

2024年を迎えました。
年明けそうそうに能登半島での地震や航空機事故など、心落ち着かない新年となりました。
被害に遭われたみなさまには心よりお見舞い申し上げます。どうか一日も早く日常を取り戻せるよう願っております。

今年の新年は広東省潮州で迎えました。
冬の時期ということで茶葉の仕入れではないのですが、コロナ禍もあり、長く訪問できずにいた広東省へ挨拶回りと勉強をさせていただきに広州、潮州、梅州などを中心に回っていました。

当店は基本的に生産者から直接仕入れを行っています。お茶は人の口に入るものということ、自分たちが楽しめないお茶は提供しないということもあり、実際に仕入れるまで、少なくとも数年、何度も通い、茶畑や製茶を確認、作り手さんと信頼関係ができるまで通い、はじめてご提供する茶葉を買い付けています。茶樹の栽培状況や製茶状況が分からない茶市場などからの仕入れは行っていません。茶市場は中間業者が入るため、価格が高くなるというデメリットもあります。雲南省などは春になると中国国内の姉妹店である友人茶商と当店現地スタッフが1ヶ月以上、冰島や易武、布朗山の茶農家さん宅に滞在して製茶から参加しています。私自身も可能な限り現地を訪問しています。信頼関係を築くというだけでなく、学ぶこともまだまだたくさんあります。現地で実際に見て、体験してはじめて理解できることも多くあります。

広東省梅州

現地にて彼らの親戚や友人を紹介していただくこともあります。私たちが現地訪問を行う際はこのようなケースが多く、基本的に帰国(帰宅)の予定だけ(現地スタッフはそれすらも決めないことが多いですが・・・)それ以外の予定や宿はその場で決めています。今回も烏崠山の友人から梅州に住む客家の茶農家さんを紹介していただき、いくつか訪問させていただきました。

お茶はその土地の文化や風習とも密接に繋がっていることが多い飲み物です。そういったお茶の背景も含めて、これからも美味しいお茶をお伝えしていきたいと私たちは思っています。

2024年もどうぞよろしくお願いいたします。


今年も新年特別企画として1月31日24:00まで特別価格にて、冰島磨烈と布朗山熟餅をご提供させていただきます。

2021年 冰島磨烈 古樹
2021年 冰島磨烈 古樹

2021年の春に冰島磨烈の樹齢2〜300年前後と思われれる古茶樹から作られた普洱生茶です。

冰島茶区は茶山の中心を流れる川によって東半山、西半山に分けられます。
それぞれの村の特徴は異なるものの、概ね太陽光が強い東半山は陽と例えられ、西半山は陰と分類されます。(詳細は商品ページをご覧ください。)磨烈は西半山に位置しますが、ここはその中でも他とは違った特徴があります。磨烈は西半山にありながらも東半山と西半山の両方の特徴を持ちます。東半山のような素晴らしい香気と、西半山の最大の特徴である氷砂糖に例えられる清らかで美しい甘味があります。

このご紹介する磨烈の素晴らしいところは味わいだけでなく、その見事な蘭香です。清らかで高く、磨烈らしい蘭香と、それに続く蜜香が心地よく身体に響きます。甘く深みのある茶水もそれを支えます。香りの良さと味わいの良さ。大変に美味しい普洱生茶です。

2006年 布朗山熟餅
2006年 布朗山熟餅

2006年春の布朗山章家老寨の喬木古樹から作られた普洱熟茶です。
2010年5月まで散茶の状態で布朗山章家老寨にて保管、その後に餅茶へ加工、北京にて保管していたものです。
布朗山の中でも朗山章家老寨、樹齢300年を超える古茶樹から作られています。

味わいに深みを出しながらも、カビや土のような陳香を含まない熟成を目指して、あえて4年間ほど生産地で保管、熟成を行っています。そのおかげか金花が多く見られます。金花とは湖南省の黒茶で有名な茯茶に使用されることで有名な麹菌です。茯茶などの場合は強制的にこの金花を茶葉に移し、渥堆発酵を行います。この布朗山熟餅はそのような強制的に移されたものではなく、この茶葉が自然に持っていた金花です。非常にコンディションが良く、餅茶の表面、内部にも金花がきれいに見えます。

最近の普洱熟茶にはなかなか見られなくなった深みのある味わいの熟茶です。カビや土のような香りはなく、花香も感じられるほど、きれいに熟成されています。ずっと飲み続けていたくなるような優しく、沁み入るようなお茶に仕上がっています。

特別価格でのご提供は2024年1月31日24:00までとなります。
2月1日以降は価格が変わります。

なお、特別価格での販売中においてはネット上での転売目的のお求めをご遠慮いただけますようお願いいたします。当店の方で該当すると判断した場合はご注文をキャンセルさせていただく場合もございますので、ご了承ください。(セミナーや店舗、サロンなどでの頒布は今まで通り問題ございません。)


久しぶりに龍泉窯の劉傑大師による作品が入荷しました。
彼の作品は洗練された造形、宝石のような釉薬の美しさだけでなく、使いやすく、釉薬の効果で柔らかく美味しくお茶を淹れることができます。

在山堂 劉傑 壬寅柴窯第三窯 粉青蓋碗
在山堂 劉傑 壬寅柴窯第三窯 粉青蓋碗


龍泉窯の在山堂では新しい試みがはじまりました。

通常は劉傑大師の作品のみの出品ですが、大師の監修のもと、在山堂に所属する弟子の若手作家たちが制作するシリーズです。
お茶好きの劉傑大師が気軽にお茶を楽しむ茶器を提供したいという思いから、このシリーズが生まれました。

在山堂 自珍集 粉青蓋碗セット
在山堂 自珍集 粉青蓋碗セット

小ぶりの蓋碗と茶杯のセットです。
劉傑大師自身による作品とレベルは全く異なりますが、とても使いやすく、よく設計された茶器です。

龍泉窯の量産品の多くは、その釉薬の影響で重く、過剰に蓄熱しやすいものが見られますが、この茶器は軽く使いやすく、放熱具合もちょうどよく、蓋碗の縁を薄くすることで持ちやすく扱いやすいよう工夫されています。茶杯も同様に口を薄く、お茶の味わいがよりわかりやすいよう設計されています。

在山堂 蓮山炉 香炉
在山堂 蓮山炉 香炉

中国ではお茶とお香を一緒に楽しむ文化があります。
蓮の花をかたどった、美しく品格のある香炉です。