杭州 九曲紅梅

杭州 茶葉市場

2015年の4月に浙江省杭州へ九曲紅梅の製茶を学びに行ってきました。

以前からお世話になっている陳和震老師と待ち合わせさせていただいたのは、杭州のはずれにある茶葉市場です。ここは周囲に観光的なものが何もなく、交通の便も良いとは言えない場所であるせいか、殆ど業者向けといった雰囲気の市場です。一般的に中国の茶市場は業者以外のお茶好きの人も利用しやすいようになっているのですが、この茶市場の雰囲気は中国の中でも珍しい方ではないかと思います。

陳老師

もうすぐ80歳になろうかという杭州茶業界の重鎮ですが、今も現役の茶師として製茶を続けています。近年は九曲紅梅の製茶の研究や改良、そして技術指導が有名な方ですが、元々は龍井茶を主として製茶し、杭州に老陳ありとも言われている茶師です。
普段はここから片道3時間はかかるという奥地にある製茶場にいらっしゃるのですが、この時は杭州の市街地まで出てきてくださいました。

杭州

老師が山から出てくると周囲の茶農家さんが次から次へと作ったばかりのお茶を持ってきます。久しぶりに老師にお会いして色々と伺いたいことがあったのにも関わらず、訪問客で会話が中断されてばかりになってしまうほどなのですが、会話を聞いてみると茶農家さんが老師に作ったお茶の評価と技術指導を請いに来ていたのでした。老師も快く持ち込まれたお茶を品茶し、改善点などを細かく説明しているということを繰り返しています。
みなさん本当に熱心で凄いのですが、答える老師も真剣そのもの。その熱心さに最初はその茶市場にある老師の息子さんが営む問屋さんで買い取りもしているのかと思っていたのですが、聞けばそれはしていないとのこと。質問されたら答えない訳にはいかないでしょう?仲間だからね。と話す老師の姿勢に頭が下がります・・・

杭州

人が途切れたところで、老師と周囲を散歩しながら色々とお話をさせていただきました。
このあたりは九曲紅梅よりも龍井茶を主流として作る茶農家さんの多い地域です。(九曲紅梅をメインに作る村などは少し離れた場所にあります。)本格的な九曲紅梅の製茶を見せていただくのは明日ということにして、この日は龍井茶や径山茶についてなど、杭州に伝わるお茶について教えていただきました。ありがとうございます。


2016年 特級 蒙頂黄芽
2016年 特級 蒙頂黄芽

毎年たくさんの方が楽しみにされている蒙頂黄芽が入荷いたしました!

中国を代表する銘茶、中でも希少性の高い黄茶の蒙頂黄芽です。
かつては皇帝への献上茶として作られていたお茶ですが、産地が限られていることや、その独特の製法(悶黄)などから、中国でもごく一部の地域でしか作られていません。一般的に黄茶は独特の風味が強いものが多く、好みが分かれますが、この蒙頂黄芽は誰もが美味しいと思うような品格のある黄茶です。

2016年は現地の流行もあり、悶黄の弱いタイプが主流となっています。
現在流通する黄茶は緑茶と変わらないようなタイプが殆どですが、鈴茶堂では茶師さんに依頼し悶黄のしっかりした昔ながらのお茶を特別に作っていただきました。
こだわりの蒙頂黄芽です。

特に今年は産地でも雨が多く、昔ながらの蒙頂黄芽を作るのには大変に難しい年であったようです。産地の蒙頂山でも悶黄という特別な工程のある黄茶となると今年は作れないという茶業も少なくありませんでしたが、当店が懇意にしていただいている茶師さんの技術の高さが実感できる、これまでにない良い出来あがりになっています。

金華 野生茶 2016
金華 野生茶 2016

ここ数年ご紹介ができずにいましたが、今年は入荷しました!

中国、浙江省金華市でも古くからお茶が作られています。商業的な生産を目的とした茶業さんや茶農家さんはもちろんですが、一般家庭でも春になるとその年のお茶を作る習慣が残っています。

生活の習慣の中に当たり前のように
「家族のお茶をつくる」
ということが入っている地域です。

このお茶は現地に住む親友のお母様が毎年手作りしているもので、名前のない自家製茶です。野生茶樹から作るお茶のため、いつしか野生茶と呼ぶようになりました。普段は全くと言ってよいほどに人が立ち入らない急斜面の山の中に自生する野生茶樹から作られました。標高約800mの急斜面を1日茶摘みをして回っても1日で作れるお茶の量は多くてもたった250gとのこと。山が厳しいうえに野生茶樹は品種改良された茶樹と違って成長が遅く、また点在して自生しているために、少しずつしか摘むことができません。苦労して摘み取られた茶葉は昔ながらの方法で丁寧に製茶されます。

昔からの土着のお茶です。一般に販売されることのない自家製茶です。
その作る苦労からか、今では現地でも作る人が少なくなりつつあります。

明前 正山小種 無焙煎 2016
明前 正山小種 無焙煎 2016

こちらも大変お待たせいたしました!
今年は入荷しますか?とご質問をいただくことの多い紅茶です。

最高品質の紅茶として有名な金駿眉を最初に作り出した1人という、とても技術の高い作り手によって作られた無焙煎の正山小種です。
この正山小種は桐木保護地区内の在来種を通常は行う松の枝を使った焙煎を行わずに作られました。清らかで上品な甘い花香とバランスの良い甘味とミネラル感がしっかりと感じられる味わいは無焙煎という変わった正山小種ではなく、非常に上質な武夷紅茶であることが実感できます。とても清らかな紅茶に仕上がっています。

こちらは中国で大変お世話になっている恩師のご好意で入手することができました。そのため、中国国内よりも価格を抑えてご提供することができています。