月別アーカイブ: 2021年5月

紫砂茶壺 湯宣武 龍泉窯 飛青磁茶杯 入荷しました!

当店が取り扱う紫砂作家の中でも人気の高い、国家級工芸美術師の女性作家 湯宣武による作品が入荷いたしました。この作家の茶壺を一度手にして、その完成度の高さに魅了されてしまった方も多くいらっしゃいます。

湯宣武 大紅袍 石瓢
湯宣武 大紅袍 石瓢

石瓢は紫砂茶壺では伝統的な基本の形ですが、湯宣武の作品では珍しく、しかも大紅袍を使用した素晴らしい作品です。
その造形だけでなく、硬度の高さはもちろん、出水も非常に美しく、非常に完成度が高い作品に仕上がっています。

朱泥の中でも最高品質である大紅袍泥料ですが、その中にも様々な品質があります。硬度の高い泥料のまま作品を成形するためには、作家の技術が求められます。そのため、大紅袍泥料を使用した作品であっても、その硬度はバラバラです。彼女は通常の作家が扱う大紅袍よりも、ずっと硬く締まった作品を作ることができ、その技術の高さがよく分かります。

証明書、専用箱付きです。


龍泉窯の劉傑大師による柴窯(薪窯)の作品が入荷しました。
若くして中国伝統工芸大師、麗水市工芸美術大師となった非常に優秀な作家です。APECやG20、一路一帯といった国賓を迎えて行われる晩餐会で使用される食器の制作にも携わり、龍泉窯の中でも技術の高い作家として知られています。

在山堂 劉傑 柴窯 窯変点彩束口盞
在山堂 劉傑 柴窯 窯変点彩束口盞

この作品は元代から龍泉窯に伝わる飛青磁です。
この鉄斑を施した飛青磁は国宝「飛青磁 花生」などでも見られるように、昔から茶人に大変好まれてきた龍泉窯の伝統的な様式です。
特にこの作品は作家自身が完璧な仕上がりと認めた「窯玉」級となります。その中でも窯変と命名されていることからも、劉傑大師の予想以上に優れた釉相を呈した作品となっています。

証明書、専用箱付きです。

祁眉(祁門紅茶) 易武落水洞 晒紅 入荷しました!

人気の祁眉(祁門紅茶)が今年は入荷しました!

祁眉(祁門紅茶) 2021
祁眉(祁門紅茶) 2021

祁門は祁門香と呼ばれる蘭の花の香りとリンゴなどの果物に例えられる特有の香りを目指して作られます。この祁門香をスモーキー(焙煎香)と例えられることがありますが、それは本当の祁門香ではありません。本来の祁門はスモーキーではあってはならないのですが、焙煎香のない祁門を作るのは難しく、流通する多くの祁門はスモーキーなものが多く見られます。しかしそのような祁門を作ることができる製茶場が非常に少ないのも事実です。

祁門紅茶場

2021年の3月下旬に祁門本来の在来品種のみを使って丁寧に製茶された祁門です。祁門の中でも最高級のものに名づけられる祁眉は、祁門の中でも仙寓山の海抜1000m付近にある茶畑から作られます。その中でもこの祁眉は樹齢80年近くと思われる、何世代も大切に育て続けてきた古樹から作られています。
日本では祁門の中でも紅香螺が上質なものとして知られつつありますが、祁眉はさらにその上の品質のものです。紅香螺は田螺の形状、丸まった形状を
していますが、これはある程度茶葉が成長して大きくならないと、その形状にすることができません。茶葉が小さい、最上級の茶葉から作られるものが祁眉となります。また、紅香螺は近年になって作られるようになったものですが、祁眉は昔からのまま、伝統的な製法によるものとなります。

今年は前回入荷の2019年のものよりも更に品質が向上しています。
現地価格もかなり上昇していますが、作り手さんのご好意で価格はそのままで、ご提供させていただきます。

5月16日頃から順次発送となります。


易武落水洞 晒紅 2021
易武落水洞 晒紅 2021

易武の中でも上質なプーアル茶が作られることで知られる落水洞で作られた2021年の晒紅(雲南紅茶)です。
ただし通常の雲南紅茶とは違い、天日乾燥、つまり火を使わず、全て太陽のちからを使用して作られています。

落水洞

一般的な製法の雲南紅茶とはまた違う、素朴で優しく、それでいて茶樹の力強さも感じるお茶です。時間の経過と共に、より甘く深み増す香りと味わいは晒紅ならではのものです。今の美味しさはもちろん、数年後もまた楽しみなお茶です。
瑶族の作り手がていねいに作ったお茶です。

5月16日頃から順次発送となります。

2021年 太平猴魁 霍山黄小茶 入荷しました! / 発送業務お休みのお知らせ

何年も前からご紹介したいと作り手さんを訪問したりと検討していた太平猴魁ですが、近年は価格も収まってきたとはいえ、まだまだ高価であったり、品質と価格のバランスがうまくとれなかったりと入荷を見合わせてきたお茶です。
この作り手さんの太平猴魁がとても美味しく、ご好意により価格を抑えてご紹介できるようになったこともあり、2021年最後の緑茶として入荷しました。

手工 太平猴魁 2021
手工 太平猴魁 2021

胡錦濤前国家主席が訪中したロシアのプーチン氏にプレゼントしたことから注目、一時は大変に高価な価格で取引されていた緑茶です。柿大茶種という大きな茶葉から作られる独特の形状をした茶葉は、その外観もあって一躍有名となりましたが、清代のころから作られています。

味わい、香りはとても優しく繊細です。
機械で作られる太平猴魁は今回ご紹介するものよりも扁平な形をしていますが、今回ご紹介する太平猴魁は手工、機械を使わずに全て手作りのお茶です。4月13日に摘み取られ、丁寧に製茶されています。

清らかな蘭香が高く出ます。太平猴魁では蘭香と呼ばれますが、日本の方は桜の香りを連想するかもしれません。茶質がしっかりとした上質な茶葉であるため、とろりとした甘い味わいが長い余韻と共に楽しめます。


霍山黄小茶 2021
霍山黄小茶 2021

安徽省の黄茶、霍山黄小茶です。
名産地である金竹坪で4月14日に摘み取られた霍山金鶏種の茶葉から作られています。

その美味しさから数年前より作り手さんをまわり、交渉してきたお茶です。
決して高価なお茶ではありませんが、地元の人たちに愛される日常のお茶です。飲み飽きず、日々の暮らしに寄り添うこのお茶も、また中国茶の魅力の1つとしてご紹介させていただきます。

黄茶の特徴は悶黄(もんおう・メンファン)という工程にあります。悶黄とは摘み取った茶葉が酸化発酵しないように加熱(殺青)した後に、まだ茶葉が熱を帯びている状態で布に包む、木箱に入れるなどをして茶葉自体の持つ熱と水分で数時間から数十時間蒸らすというものです。(この霍山黄小茶は木綿の布を使用しています。)これにより高湿度高温の環境下に茶葉がおかれることととなり、茶葉の持つポリフェノールを中心とする成分が非酵素的に酸化します。

爽やかな竹を連想させるような香りとすっきりとした甘味と滋味がとても美味しい黄茶です。癖はなく、黄茶らしい深みのある旨味が特徴的です。


■ 発送業務お休みのお知らせ ■

5月21日から23日の間、ワークショップ開催のため、発送業務をお休みさせていただきます。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

発送業務をお休みさせていただいている期間も、ご注文は変わらずお受けいたしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせのご返信に、いつもより少しお時間をいただく場合がございます。
大変ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。