5月5日に町田のLa Beltaで開催させていただいたお茶会、おかげさまで無事終了いたしました。
ご参加いただいたみなさま、本当にどうもありがとうございました!
今回はチーズと中国茶のマリアージュをテーマにしたお茶会でした。
チーズにも季節があり、この季節に美味しく、お茶と楽しめるものを厳選してご紹介させていただきました。チーズもお茶も厳選したものだけをご紹介しています。
今回は珍しく茶席に茶盤を使わせていただきました。最近は中国でも流行らなくなりつつある茶盤ですが、やはりお茶を効率的に淹れやすいということでは茶盤はとても優れています。
お茶会の茶譜は以下の内容でした。
2003年 昌泰號
中国・雲南省易武山(香港・台湾乾倉)エティヴァ・ダルパージュ
牛乳・スイス・ハード鐵觀音茶王
中国・福建省安渓県西坪(原料茶葉)
台湾・南投県凍頂(焙煎・後熟成)サンタンドレ
牛乳・フランス・白カビ南糯山 古樹滇红(雲南紅茶)
中国・雲南省西双版納南糯山コンテ・セレクション 14-18ヶ月
牛乳・フランス・ハード無量山 寨子坡 2008
中国雲南省景東彝族自治県無量山(未入倉)トム・ド・シェーヴル・オウ・ミュスカデ
山羊乳・フランス・ウォッシュ
お土産にお持ちいただいたものはこちらになります。
水簾洞 悦明香 老茶
漳平水仙紅茶 冬片
どちらも数量が少なくショップには入荷していない上質なお茶です。ご自宅でどうぞお楽しみいただければと思います。
通常のお茶会と違い、同じようなテーマでは次回、いつ開催できるか分かりませんが、また開催する際にはお知らせいたしますので、どうぞよろしくお願いします。
次回のお茶会は新宿After Tasteさんで5月18日に行います。こちらは新茶をテーマに中国緑茶はもちろん、様々な各地から届いたお茶を中心にお楽しみいただきます。
まだ若干数お席がございます。
ありがとうございます。満席となりました。
お茶会でもご紹介したお茶たちです。
私人茶庄の1つ、昌泰號の2003年の普洱生茶です。
琥珀色の透明な美しいお茶です。透明度が高く、美しい宝石のような茶水になります。
香りは昌泰號特有の柔らかい薬香、加えて微かに荷香も感じられます。深みのある甘味、軽いフレッシュさを出すような酸味、柔らかい収斂味が味に複雑さと奥行きを与えています。
台湾の常温乾倉が長いため、しっかりとした熟成味はありませんが、倉熟成と未入倉の良い部分だけを取り込んだような美味しさがあります。濃厚な倉熟成のものは苦手だけど、未入倉の強さもちょっと・・・という場合にもお勧めです。
絶品ともいうべき鉄観音です。
鉄観音発祥の地、中国福建省安渓の西坪で無農薬・有機栽培で大切に育てられた茶葉を使い、高い製茶技術を持つ作り手が丁寧に作った鉄観音を台湾の凍頂烏龍茶で有名な南投県凍頂へ運び、熟練した焙煎技術者によって焙煎、後熟成を行った非常に贅沢な鉄観音老茶です。
私たちが師事する台湾の高名な茶人が自ら福建省まで赴き、茶摘みから監修して作り上げた最高の鉄観音です。
台湾では木柵で作られる木柵鉄観音が有名ですが、今や生産量が減少し、木柵で作られたものではない鉄観音が「木柵鉄観音」として流通しているような状態になっています。また、数少ない木柵で生産される鉄観音も以前に比べて質が低下してきてしまっている状態となってしまいました。
そんな中、昔ながらの最高に美味しい鉄観音を作ろうと中国安渓の西坪でも名人として知られる作り手に依頼、納得のいく、老茶となることのできる美味しさを持った鉄観音を作ってもらったそうです。その鉄観音を今度は台湾でも製茶技術が高いことで知られる凍頂の中でも焙煎名人として有名な作り手に託し、3年間ゆっくりと火入れを行いながら熟成させてきた、言わば「好いとこ取り」の傑作です。
凄みを感じるほどに滋味深く、柔らかく、華やかな鉄観音です。
古茶樹で有名な雲南省南糯山の樹齢300年以上の茶樹から作られた非常に上質な古樹雲南紅茶です。
一般的な雲南紅茶は甘く、誰もが美味しいと思えるお茶である反面、味わいが分かりやすすぎて飲み続けるには飽きてしまう部分もあります。近年流行している金色の雲南紅茶は特にその傾向が強く感じられ、当店ではお問い合わせをいただくものの、WEBショップでのお取り扱いは控えておりました。
今回のこの雲南紅茶は金色一色ではありませんが、その香りと味わいの複雑さ、奥深さが違います。
金色の雲南紅茶が入門向けとすれば、このお茶は上級者向け、玄人好みの味わいです。11月の中国出張で出会ったお茶ですが、雲南紅茶にこれほど、奥行きのある美味しさを持つものがあったのかと驚きました。
(もちろん、入荷できない位に高額なお茶にはあります・・・)
少数民族が代々大切に守ってきた古茶樹から丁寧に作られた紅茶です。
ぜひ、大切な時間に楽しんでいただければと思います。