入荷が遅れていた新茶が入荷しました。
第2弾はとても珍しい野生茶と普洱茶(プーアル茶) の新茶です。
野生茶は浙江省金華市に住む私たちの友人のお母様が毎年春になると手作りしているもので、本来は名前のない自家製茶です。野生茶樹から作るお茶のため、いつしかみんな野生茶と呼ぶようになりました。
この地域では自家消費用のお茶はその家を守る主婦が作ります。春になると各家庭の主婦は所有する畑の片隅にある茶樹などから茶摘みし、その年のお茶を作るそうです。この友人のお母様はそういった茶樹よりも安全で美味しいものを飲んで欲しいという思いから付近の山に登り、そこで自生する野生茶樹から茶葉を摘んでお茶を作ります。
標高約800mの中国特有の急斜面の山を登り、1日ずっと茶摘みをして回っても1日で作れるお茶の量はたった250gだそうです。山が厳しいうえに野生茶樹は成長が遅く、また点在して生えているために折角山に入っても少しずつしか摘めないそうです。そうして苦労して摘み取った茶葉は、夜を徹してお茶に加工されます。
薄い金色の透明なお茶は表面に艶もあり、自家製茶とは思えない品質です。香りは若干弱いものの、花の香りと豆のほっこりした香りが感じられます。味は驚くように甘く、自然な、身体にすっと入ってくるような優しい味わいは、農薬はもちろん、肥料すらも与えられずに自然のままに育ってきた野生茶樹の美味しさです。製品化されているお茶には無い、上品で優しい美味しさがあります。
今回は友人にお願いして鈴茶堂でご紹介するように譲っていただきました。
数に限りがあるお茶ですので、是非お早めにご注文ください。
もう1つの新茶は普洱生茶の班盆 早春茶です。
雲南省の有名な布朗山、その中にある老班章と程近い班盆という村で作られた2013年の普洱生茶です。今年に最初に摘み取られた茶葉で作られたお茶です。
完全に手作業で作られているため、良くある小沱茶の形ではなく、単純に丸めただけの形をしています。
先にご紹介させていただいている、班盆古樹純料谷花茶 2012年の妹分のようなお茶になります。
薄い金色の透明度が高いお茶は蜜のような、甘い樹液を連想するような香りと、ミネラル感のある深みのある甘さが心地よい美味しさです。とても柔らかく、出来たばかりの普洱生茶とは思えないような優しさは、班盆ならではの味わいです。
今はとてもフレッシュで美味しい味わいが楽しめますが、年月と共に緩やかに熟成もしていきます。段々と味に今とは違う深み、甘さが感じられるように変化し、5年、10年と経過したものは上質なブルゴーニュワインのような深みのある味わいになっていきます。
時間と共に変わっていく香気や味わいも楽しんでいただけるお茶です。
普洱茶はかび臭い、美味しくないと思っている方にも是非お勧めです。普洱生茶の美味しさをぜひ味わってみてください。
新茶ではありませんが、とても美味しい武夷岩茶、慧苑肉桂が入荷しました。
慧苑坑という特別な場所で摘み取られた茶葉から作られているため「慧苑肉桂」と呼ばれています。
慧苑坑という場所は正岩茶区の中心となる特別な地域です。その場所で育った武夷岩茶は特別な香気と味わいを持っています。正岩茶ならではの味わい、岩韻が素晴らしいこのお茶は、むせ返るような見事な花果香と質の良い岩茶特有の蜜蝋のような深み、ミネラル感、甘味がとても上品なバランスで同居しています。
岩茶本来の美味しさを知るのに最適な、最高のお手本のような武夷肉桂です。
6月1日から11日までのあいだ、中国出張・研修のため、発送業務をお休みさせていただきます。
度々のお休み、大変申し訳ありません。
5月30日21時までにクレジットカード・代金引換によるお支払い方法をお選びいただいたご注文は翌日31日に発送させていただきます。銀行振込やゆうちょ銀行送金などのお支払い方法をお選びいただいた場合は、5月30日中に入金確認ができたご注文を5月31日に発送させていただきます。それ以降のご注文は6月12日以降の発送となります。
発送業務をお休みさせていただいている期間も、ご注文は変わらずお受けいたしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどにいつもより少しお時間をいただく場合がございます。ネット接続環境が不明な場所へも行くことを予定しておりますため、ご返信などに最長で4日程度のお時間をいただくことも予想されます。
ご不便をおかけしますが、どうぞご了承いただけますようお願いいたします。
四川省雅安市の地震について、多くの方にご心配いただき、またご配慮をいただき、本当にどうもありがとうございました。
みなさまにご購入いただいた四川のお茶の売上の一部を雅安市蒙頂山の茶業さんを通して寄付させていただくことにしました。
以前にもブログで紹介させていただいた茶業さんで、公的な役職などには何も就いてはいないのですが、実質的な村の世話役で、その村の茶葉農家を抱え、栽培技術の指導を行っています。
とても村人の信頼の厚い方で、私たちも何度かお会いして信頼しています。
必ず地域の復興のために役立ててくれると思います。
義捐金の送付先は中国赤十字をはじめ、いくつかの支援団体を検討しましたが、本当に被災された方まで支援が届くかどうか確信が持てない状況で、私たちがもっとも信頼できる、そして被災されたご本人とその村にお渡しさせていただくことにしました。
どうぞご理解いただければと思います。
今後も当面の間、継続して蔵茶、蒙頂茶などの四川のお茶の売上の一部を義捐金または支援物資に変えて送らせていただきます。