2015年の新茶、紅茶が到着いたしました。
今回は茶摘みの早い四川省と福建省の紅茶ですが、どちらも驚くほどに素晴らしい仕上がりになっています。
四川高山紅茶の明前版、四川玫瑰紅茶が今年も入荷しました。
毎年その甘く繊細な味わいにリピーターの多い紅茶ですが、今年は私自身も驚くほどに素晴らしい香りと甘みをもった紅茶に仕上がっています。ここ数年で一番素晴らしい仕上がりなのではないでしょうか?
このお茶の名前にある玫瑰(メイグイ)は日本で言うところのハマナス、バラの原種を意味しています。その玫瑰の香りのする紅茶として命名されています。後から香りを添加したり、花茶のように花の香りを移した紅茶ではなく、茶葉本来の香りがまるでバラのようであることから名づけられています。
天然の茶葉の香りだけとは思えないほどの甘い香りです。
味わいも甘くバランスの良い旨味が根底にあり、深みのある味わいです。
2015年のこのロットは香り、味わい共に群を抜いた素晴らしい仕上がりになっています。
福建省からも紅茶が届いています。
最高品質の紅茶として有名な金駿眉を最初に作り出した1人という、とても技術の高い作り手によって作られた無焙煎の正山小種です。この正山小種は桐木保護地区内の在来種を、通常は行う松の枝を使った焙煎を行わずに作られました。
清らかで上品な甘い花香とバランスの良い甘味とミネラル感がしっかりと感じられる味わいは無焙煎という変わった正山小種ではなく、非常に上質な武夷紅茶であることが実感できます。
とても清らかな紅茶に仕上がっています。
こちらは中国で大変お世話になっている恩師のご好意で入手することができました。そのため、中国国内よりも価格を抑えてご提供することができています。
蛙の紫砂茶玩が入荷しました!
中国では水神の使いとされている縁起の良いタニシの茶玩です。
タニシの上に乗っている小さな蛙も縁起物です。
日本とは少し違いますが、中国でも各地で蛙は縁起物として扱われています。
予想を遥かに越えるご注文をいただき、あっという間に完売してしまった蒙頂石花と蒙頂黄芽ですが、中国国内での販売分を日本へ追加輸入します。
入荷は7月上旬を予定しております。
先に完売した茶葉と同一ロットの商品となります。
ご予約商品と一緒にご注文いただいた商品は入荷後の発送、7月上旬以降のお届けとなりますのでご注意ください。
ご予約品以外の商品を通常発送する場合はお手数ですが別途ご注文手続きをしていただけますよう、お願いいたします。
日本ではあまり馴染みのない蒙頂石花ですが、その歴史は古く、
中国の銘茶の中では最も古いお茶とも言われています。
蒙頂甘露がキャラメルビスケットとすると、こちらはすっきりとした甘味で爽やかな印象の柏餅といった感じのお茶に仕上がっています。味わいはすっきりとした甘味で、喉にへばりつく様な独特の甘味もあり、日本茶がお好きな方には馴染みやすい緑茶です。
中国を代表する銘茶、中でも希少性の高い黄茶の蒙頂黄芽です。
黄茶の特徴は悶黄(もんおう・メンファン)という工程にあります。悶黄とは摘み取った茶葉が酸化発酵しないように加熱(殺青)した後に、まだ茶葉が熱を帯びている状態で紙に包む、木箱に入れるなどをして、茶葉自体の持つ熱と水分で数時間から数十時間蒸らすというものです。蒙頂黄芽の場合は和紙で少量ずつ包んで行います。
特有の癖が強い黄茶や、殆ど緑茶としか思えないような黄茶が増えている中、この蒙頂黄芽は黄茶本来の旨みを持ちながら癖を取り除いたような純粋に美味しさを楽しめる上質な黄茶に仕上がっています。
今年はしっかりとした悶黄が特徴的で、癖になるような、後を引く旨味が余韻の長さと共にしみじみと美味しいと思える仕上がりになっています。香ばしい火香と甘い花香を感じます。香ばしさの中にしっかりとした甘味、複雑なミネラル感が合わさって独特の味わいに仕上がっています。煎持ちも非常に良いお茶です。