文殊院 香園

文殊院

2015年の春は杭州から四川省にも行ってきました。

温暖な気候とお茶の名産地でもある四川はいたるところに茶座と呼ばれる青空茶館があります。この文殊院という歴史ある古刹にも昔から茶座があったのですが、少し前まで改修のため閉鎖されていました。この時にはその改修も終わり、また地元の方に愛される茶座として再開されていたので、早速お茶を楽しみに行ってきました。

文殊院

以前は入場料が必要だった文殊院も現在は無料で自由に入れるようになっているようです。文殊院の中からも入ることができますが、茶座へは外からも直接入ることができます。香園という名の茶座で、とても綺麗に改修されていました。

中に入ると道路側の入り口の所でお茶を購入します。ただし、大抵いつも満席に近い状態ですので、先に席を確保してからが良いようです。中国の茶館はお茶を購入して好きなだけゆっくり過ごすことができるシステムです。これも中国茶の煎が続くということもあるのだと思いますが、お湯を継ぎ足してもらいながら、みなさん思い思いに本を読んだり、友人や家族とお喋りしたり、トランプで遊んでいたりしています。

文殊院

緑茶から青茶、黒茶など色々なお茶がありますが、ここは四川省の花茶、碧潭飄雪を。蒙頂山の方で作られるジャスミン茶で飾り用のジャスミンの花が美しいお茶です。当店でも大変に人気の高いジャスミン茶です。(完売しております。2016年分は現在製茶中です。)

成都らしく蓋碗でいただきます。実は蓋碗、成都が発祥です。
この茶座の蓋碗は普通の大きさですが、これは急須としても、本来の飲むための茶器としても使えるものです。飲むため専用の蓋碗は実際にはとても大きく、急須として使うには手の大きさがちょっと足りないという位の大きさがあります。

文殊院
成都青羊区文殊院街66号


10126.5
5年寿眉

2009年の春に作られた白茶の寿眉を5年間熟成させ、固形茶にしています。
強めの発酵が施された白茶で、年月による熟成もあり、柔らかく味わいの深い白茶に仕上がっています。
近年、白茶は時間が経過した陳年のお茶の方がより美味しく、味わいが深くなることが知られるようになりました。普洱茶のように元々時間をかけて後熟成を行うという習慣のなかった白茶ですが、ここ最近はそうした年月をかけて後熟成された白茶も見られるようになりました。1年目はお茶、3年目は薬、7年目は宝と例えられる言葉もあるほどです。とはいえ、元々の茶葉の状態が良く、熟成に耐える品質を備えたものではないと年月をかけても味わいがよくなることはありません。
この寿眉は完全に管理された状態で5年間ゆっくりと熟成され、ようやく出荷されたものです。元々上質な茶葉を使っていることに加えて固形茶にする際に行われる蒸す工程がより柔らかい味わいにしています。煎持ちも良く、通常の白茶よりもずっと、じっくりと楽しむことができます。
味わいは甘く、微かな薬香が癖になるようなアクセントを与えています。茶葉の滋味がしっかりと感じられる奥行きの深い味わいです。香りは甘い花香が感じられます。

2016年 特級 蒙頂黄芽
2016年 特級 蒙頂黄芽

毎年たくさんの方が楽しみにされている蒙頂黄芽が入荷いたしました!

中国を代表する銘茶、中でも希少性の高い黄茶の蒙頂黄芽です。
かつては皇帝への献上茶として作られていたお茶ですが、産地が限られていることや、その独特の製法(悶黄)などから、中国でもごく一部の地域でしか作られていません。一般的に黄茶は独特の風味が強いものが多く、好みが分かれますが、この蒙頂黄芽は誰もが美味しいと思うような品格のある黄茶です。

2016年は現地の流行もあり、悶黄の弱いタイプが主流となっています。
現在流通する黄茶は緑茶と変わらないようなタイプが殆どですが、鈴茶堂では作り手さんに依頼し悶黄のしっかりした昔ながらのお茶を特別に作っていただきました。
こだわりの蒙頂黄芽です。

特に今年は産地でも雨が多く、昔ながらの蒙頂黄芽を作るのには大変に難しい年であったようです。産地の蒙頂山でも悶黄という特別な工程のある黄茶となると今年は作れないという茶業も少なくありませんでしたが、当店が懇意にしていただいている作り手さんの技術の高さが実感できる、これまでにない良い出来あがりになっています。


6月18日から21日までのあいだは中国出張のため発送業務をお休みさせていただきます。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

発送業務をお休みさせていただいている期間もご注文は変わらずお受けいたしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどにいつもより少しお時間をいただく場合がございます。

大変ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。