昨年、10月から11月にかけての中国・台湾訪問による発送業務のお休みでみなさまには大変ご不便、ご迷惑をおかけしました。
中国へは北京から入国、現地スタッフや茶業さんたちとの調整を済ませてから安徽省へ移動しました。この時も前年と同じく、安徽省合肥にある安徽農業大学を訪れました。Webと仕入れを担当させていただいている私の高級茶藝師養成・受験講座の受講が目的です。
茶藝師という資格は単にお茶を綺麗に淹れるというだけではなく、茶藝館に勤務するために必要な知識や技術を学びます。中級は茶藝館で勤務する人のための内容になっています。対して高級は茶藝館を経営する内容とされています。
評茶員と同じく、普通にお茶を楽しむ分には必要ない資格で、美味しくお茶を淹れるという技術とはまた別のものですが、こちらも最後まで受講してみることにして、日本中国茶協会が主催する講座を受講してきました。
1年ぶりに訪れた大学の茶藝室が新しく綺麗に改装されていました。
ここでは一般的な工夫茶の茶器だけではなく、レストランなどで使用するような大きなティーポットなども含めた様々な茶器を使用した淹れ方を学びます。
他にも茶藝とか何か、茶道(中国における茶道)とはどのようなものかなど概念的な部分も学習します。
現地では茶藝館の経営者として中国の労働基準に関する内容も学習するようですが、今回は日本人受講者向けということもあり、どちらかと言うと文化的な内容に絞られていたようです。
評茶員の講座は大学が夏休み期間中の開催で大学の敷地内は学生が殆ど残っていないような状態でしたが、今回は大学も通常授業が行われている時期で、敷地内には沢山の学生さんがいました。
前回は人気が少なかった学内も学生のみなさんの熱気でまた違った普通の雰囲気を感じることができました。学校というものから離れて久しいので、こういった雰囲気はとても新鮮です。
出会った先生方をはじめ、学生のみなさんもとても親切にしていただきました。特に偶然交流ができた学生の方からは合肥の美味しいお店を教えていただいたり、色々と大変親切にしていただき、本当に感謝しています。
今回も前回に増して、素敵な経験をたくさんさせていただきました。ありがとうございました。
最近は本来の産地以外で作られたものなども多く流通していますが、この凍頂烏龍茶は代々、伝統的な製法を頑なに守って作り続けています。その味わいはまさに本来の凍頂烏龍茶そのものです。他の作り手がとっくに冬茶の摘み取りを終えるころまで充分に待ってから、作られたこの冬茶は数が少ないものの非常に良い出来です。
この作り手の凍頂烏龍茶は伝統的に醗酵が強く、火入れもしっかり行うため、実質的な賞味期限がないどころか年月を経た方がより柔らかく美味しくなります。
この冬茶も本当に美味しいのは半年後、6月以降です。ご紹介するのには早いかとも悩んだのですが(毎回のことですが)、その後熟成の変化もお楽しみいただけることと思い、ご紹介させていただきます。
既にリピートされている方も多い凍頂烏龍茶ですが、春茶とはまた違った味わいがあります。台湾では1年中春茶しか飲まない人や、冬茶しか飲まない人もいるほど味わいや香りが異なります。
どうぞ、お好みの味を見つけてください。
実際、今いちばん美味しい凍頂烏龍茶は後熟成がしっかり行われている2012年の春茶です。数が少なくなってきております。