杜甫草堂にも茶座があります。
杜甫草堂とは成都市内西部にある唐代の詩人、杜甫が48歳から51際の間に住んでいた旧居です。
現在は公園のように整備されて一般に公開されています。
騒がしい成都市内であることが嘘のように静かな空間に茶座があります。
賑やかで活気のある鹤鸣茶社とは対照的に、こちらは静かにお茶を楽しむような感じの落ち着いた雰囲気です。
お茶は15RMB(約190円)〜30RMB(約380円)あたりのお値段が中心になっています。
緑茶、花茶、菊花茶から鉄観音、プーアル茶まで揃っていますが、メインは緑茶のようです。
鹤鸣茶社とは違いジョッキでお茶が出てきます。
初めてだとびっくりしますが、実は蓋碗で出てくる鹤鸣茶社のような場所の方が珍しく、四川の殆どの場所はジョッキで出てくることが多いです。実は茶業さんでもジョッキでお茶をいただいたほど。
いかにこのあたりの人がお茶を沢山飲むかということで、確かに緑茶であれば合理的な飲み方でもあります。
流石お茶処ですね。
3月に訪れた時には丁度桜などの花が咲いていました。
四季折々に色々な表情が楽しめる場所のようです。
日差しも丁度良く、とても気持ちのよい時間を過ごすことができました。
茶座でお茶を堪能した後は敷地内散策。
するとこんな可愛らしい瓦を見つけました。
コウモリの瓦です。
蝙蝠(コウモリ)の「蝠」が「福」と同じ音で呼ばれるため、中国では大変縁起の良い動物とされ、大事にされています。
茶玩や茶器でコウモリの意匠は多いのですが、こんなところにも使われているんですね。
杜甫草堂自体はかなり広いです。
杜甫が晩年に過ごした建物などがあり、静謐という言葉が相応しいような静かな空間もあります。
茶座がついつい気持ちよくてゆっくりしすぎてしまうと、広い敷地内を回る時間が無くなることもありますので注意です。
ほっとしたい時にとっておきの鉄観音はいかがでしょうか?
2000年の春に伝統的な製法で作られた鉄観音を火入れを繰り返しながら熟成させたものです。
現在主流の清香型の鉄観音と違って、深みのある円い回甘はビンテージを経た伝統的製法で作られた鉄観音ならではです。
一般的にはもう入手の難しい2000年の老茶は、とっておきの時間に味わっていただきたいお茶です。
2000年はちょっと贅沢過ぎるかな?という時には2005年、2008年ビンテージもございます。
それぞれ個性があり、その日の気分に合わせても、お好みで選んでいただいても。
各ビンテージを1回分づつセットにしらお試しセットもございます。