5月のワークショップにご参加いただいたみなさま、どうもありがとうございました!
今回は今年の新茶を中心に淹れていただきました。
今月は以下のお茶でした。
2024年 明前 手工 蒙頂甘露
中国・四川省雅安市名山県蒙頂山茶区
2024年 明前 手工 蒙頂黄芽
中国・四川省雅安市名山県蒙頂山茶区
思茅 雲南毛峰(頭春茶) 2024
中国・雲南省普洱市思茅
古樹鳳凰単叢 郡体香 2023
中国・広東省潮州市潮安区凤凰镇凤溪东郊村
定番とも言える蒙頂甘露ですが、実は淹れ方によって香りや味わいの出方が大きく変わるお茶でもあります。蒙頂甘露に限ったことではないのですが、変わりやすいお茶の1つだと思います。
どの淹れ方をしても(明らかに誤った淹れ方ではない限り)美味しいのですが、人によっては花の香りが感じられたり、桜餅の香りだったり、海苔のような香りだったり、香りだけでも様々です。自分の好みの味わいに淹れるために、どのように淹れればよいかなどを考えながら淹れていただきました。
蒙頂黄芽も同様です。香ばしさが際立つ淹れ方もあれば、花香が全面に出る淹れ方もあり、湯温はもちろん、注ぎ方、茶葉の量、茶器の形状や材質、抽出の程度など、様々な要因で変わる味わいを実感していただけたらと思います。黄茶の製法も説明させていただきました。
雲南毛峰はアッサム種系統に由来する柑橘系の香りと花香があります。この特徴的な香りと味わいを楽しんでいただきました。一般的な雲南緑茶は茶葉が大きく味わいも強いものが多いですが、当店でご紹介している雲南毛峰は葉が小さく(若い)優しい味わいです。熱湯で淹れても低温で淹れても、それぞれ美味しく、またこの特徴的な味わいと香りが水出しや冷茶にも非常に合います。(ワークショップ中にリクエストをいただき、100gパッケージを数量限定で再販しました。)
緑茶、黄茶と続いたので、一休み的に鳳凰単叢の郡体香を。
文句なしに美味しいお茶ですが、鳳凰単叢の持つ美味しさを最大限に引き出すのに茶器の選び方、湯の注ぎ方で意外と苦労された方が多かったようです。原因と対策が分かれば次からは問題なく美味しさを十分に引き出せると思います。ご自宅でもぜひ試してみてください。
最後に店主が淹れたお茶はこちらです。
2015年 乙未 若林
中国・雲南省澜沧拉祜族自治县景迈大平掌
四川成都の友人茶商が現地で作ってきた単株(1本の茶樹からのみ製茶)の普洱生茶です。樹齢800年の古茶樹から作られています。
景邁らしい味わいと古茶樹の持つ深いミネラル感と甘味、滋味がとても美味しいお茶でした。景邁の現地状況なども合わせてご紹介させていただきました。
今回は来日中の現地スタッフの1人も参加していたので、中国についてのいろいろなお話も。また、特別に茴香猪肉餃子(フェンネル豚肉餃子)もお試しいただきました。
茴香とはフェンネルの地上部です。日本で一般的に見られるフェンネルは根が肥大化するタイプのものですが、中国では違うタイプ(品種?)の茴香が一般的です。実際に香りも味わいも異なり、餃子や包子には中国で見られる茴香の方が美味しいと思います。ちょうどワークショップ開催前に中国系スーパーでフレッシュな茴香が販売されているのを見つけて餃子作りました。
中国で餃子というと水餃子です。もちろん皮から作ります。
日本の水餃子の皮とはまた違いますが、この皮がまた美味しいです。また焼き餃子と違って油を使わないので、さっぱりと食べられるのも嬉しいですね。
私は大好物な茴香猪肉餃子ですが、茴香の香りが独特なので日本の方には難しいのでは?と心配していたのですが、みなさん問題なく召し上がっていただきました。本当に大丈夫だったのか、無理していなかったか心配ではありますが、喜んでいただければ嬉しいです。
どうもありがとうございました。
次回は7月頃に開催できればと思っています。
詳細が決まりましたら現在ご参加の方および継続希望の方を優先してお伝えさせていただきます。