月別アーカイブ: 2014年4月

光明港琼甜茶館

八廓 བར་སྐོར་

チベットのラサには沢山の茶館があります。
この光明港琼甜茶館もそのひとつで、旧市街地のバルコルにあるチベットの人々でにぎわう茶館です。

早朝から大昭寺をとりまくバルコルには巡礼の人たちがたくさん歩いています。五体投地をしている人も。なかにはとても熱心な信者の方でボロボロの服装で五体投地をしながら進んでいる人もいます。おそらくこのラサへの巡礼自体を五体投地で進んできたのだと思います。その純粋な信仰心を目の当たりにすると心が打たれるような気持ちになります。

光明港琼甜茶館

薄暗い茶館の中では人々がお茶を飲みながら思い思いに過ごしています。
おしゃべりに夢中の人たちやくつろいでいる人たち、食事をする人たち。

共通しているのは、みなさん本当にたくさんお茶を飲みます。
グループの人たちはポットでお茶をオーダーしています。ひとりの人や少人数の場合は一杯単位でオーダーしていますが、ポットであっても一杯単位であってもお代わりしながら何杯もお茶を飲んでいました。

光明港琼甜茶館

ここでもお茶はバター茶ではなく甜茶、ミルクティーです。
ベースのお茶は黒茶といっても普洱茶ではなく蔵茶を使用しているそうです。
現地の方に質問させていただいたところ、最もチベットで一般的なお茶は蔵茶で、次に湖南省の茯茶だそうです。といっても茯茶よりも蔵茶が圧倒的に多いそうで、普洱茶は実際にチベットで見かけることは殆どありませんでした。
確かにこうした甜茶やバター茶には癖が比較的少ない蔵茶の方が美味しく楽しめるように思います。

光明港琼甜茶館

茶館の厨房では大きな鍋で甜茶を作っていました。
鍋に蔵茶を入れて煮出したものに、ミルクと砂糖を加えて大きな攪拌器でよく混ぜます。最近はミキサーのような電動の攪拌器が普及していて、昔ながらの手動の攪拌器はもう殆ど使われていないようです。

光明港琼甜茶馆
西藏自治区拉萨市城关区藏医院路香巴拉酒店斜对面(近北京中路)
0891-6885357


今年の四川の新茶が到着しております。
どれも美味しく、上質な新茶です。
鈴茶堂定番の蒙頂甘露・蒙頂石花に加えて、今年はとある古刹の依頼で作られた希少なお茶も入荷しております。

今年は気温が低い日が続いていたため、例年より1週間ほど遅く茶摘がはじまりました。蒙頂山茶区の標高の低い地域は例年通り3月上旬からはじまっていましたが、標高の高い地域は気温が上がるのが遅れていたようです。

私たちがお願いしている蒙頂の作り手さんは蒙頂山の中でも主峰、その中の標高1200m付近にある茶畑の茶樹から1つ1つ手摘みした茶葉にこだわっています。

2014年 明前 蒙頂甘露
2014年 明前 蒙頂甘露

中国を代表する銘茶、蒙頂甘露です。
2014年3月27日に摘み取り、製茶されています。

今年の蒙頂甘露は甘い栗の香りと清らかな甘い花の香り、その香りに答えるように深みのある甘味と爽やかな旨みが心地よく、飲み終えたあとも甘さが戻ってくるような蒙頂甘露に仕上がっています。

2014年 明前 蒙頂石花
2014年 明前 蒙頂石花

日本ではあまり馴染みのない蒙頂石花ですが、その歴史は古く、中国の銘茶の中では最も古いお茶とも言われています。
2014年4月3日に摘み取り、製茶されています。

とろみのある金色のお茶は甘い花とほっこりと香ばしい豆のような香りです。
丸い柔らかな甘味と上質な旨み、ミネラル感が感じられます。
翡翠のような、ふっくらと肥えた芽で構成された、とても美しいお茶です。

2014年 明前 蒙頂山禅茶
2014年 明前 蒙頂山禅茶

このお茶は1500年を越える歴史のある、ある古刹の依頼で作られました。
蒙頂山主峰の標高1100m付近で栽培されている在来種の茶樹から2014年3月26日に摘み取り、製茶されています。

仏教とお茶の関わりが深いのは良く知られていますが、中国ではこうしたお寺で開光(祈祷して魂を入れる)したお茶を、そのお寺の信者に分けるということが良くあります。このお茶もそうした目的で作られています。
その開光はされていませんが、今回、作り手さんにお願いして特別に分けていただきました。

とろみのある金色のお茶はキャラメルのような甘いお菓子のような甘い香りが強く感じられます。その甘い香りに応じるように濃厚な甘味とミネラル感がしっかりと感じられます。
緑茶がここまで複雑に濃厚な甘味を持てるのかと驚かされます。

希少なお茶ですが、それ以上に驚くほどに美味しいお茶です。

2014年 新茶入荷しました!

お待たせいたしました!今年の四川の新茶が到着いたしました。
どれも美味しく、上質な新茶です。
鈴茶堂定番の蒙頂甘露・蒙頂石花に加えて、今年はとある古刹の依頼で作られた希少なお茶も入荷しております。

今年は気温が低い日が続いていたため、例年より1週間ほど遅く茶摘がはじまりました。蒙頂山茶区の標高の低い地域は例年通り3月上旬からはじまっていましたが、標高の高い地域は気温が上がるのが遅れていたようです。

私たちがお願いしている蒙頂の作り手さんは蒙頂山の中でも主峰、その中の標高1200m付近にある茶畑の茶樹から1つ1つ手摘みした茶葉にこだわっています。

2014年 明前 蒙頂甘露
2014年 明前 蒙頂甘露

中国を代表する銘茶、蒙頂甘露です。
2014年3月27日に摘み取り、製茶されています。

今年の蒙頂甘露は甘い栗の香りと清らかな甘い花の香り、その香りに答えるように深みのある甘味と爽やかな旨みが心地よく、飲み終えたあとも甘さが戻ってくるような蒙頂甘露に仕上がっています。

2014年 明前 蒙頂石花
2014年 明前 蒙頂石花

日本ではあまり馴染みのない蒙頂石花ですが、その歴史は古く、中国の銘茶の中では最も古いお茶とも言われています。
2014年4月3日に摘み取り、製茶されています。

とろみのある金色のお茶は甘い花とほっこりと香ばしい豆のような香りです。
丸い柔らかな甘味と上質な旨み、ミネラル感が感じられます。
翡翠のような、ふっくらと肥えた芽で構成された、とても美しいお茶です。

2014年 明前 蒙頂山禅茶
2014年 明前 蒙頂山禅茶

このお茶は1500年を越える歴史のある、ある古刹の依頼で作られました。
蒙頂山主峰の標高1100m付近で栽培されている在来種の茶樹から2014年3月26日に摘み取り、製茶されています。

仏教とお茶の関わりが深いのは良く知られていますが、中国ではこうしたお寺で開光(祈祷して魂を入れる)したお茶を、そのお寺の信者に分けるということが良くあります。このお茶もそうした目的で作られています。
その開光はされていませんが、今回、作り手さんにお願いして特別に分けていただきました。

とろみのある金色のお茶はキャラメルのような甘いお菓子のような甘い香りが強く感じられます。その甘い香りに応じるように濃厚な甘味とミネラル感がしっかりと感じられます。
緑茶がここまで複雑に濃厚な甘味を持てるのかと驚かされます。

希少なお茶ですが、それ以上に驚くほどに美味しいお茶です。


お茶会のお知らせ

次回5月のお茶会は新茶がテーマです。

この時期、各地から届いた新茶をご紹介します。
中国茶は青茶・烏龍茶が中心と思いがちですが、実は緑茶がその殆どを占めています。
日本茶とは異なる味わい、香りをお楽しみいただければと思います。

ショップでご紹介予定外の新茶や緑茶以外の新茶もご紹介する予定です。
実際の産地の状況なども含めてご紹介いたします。
After Taste自慢のデザートと共にお楽しみください。

日時 2014年5月18日(日曜)12時30分~14時30分
場所 Bistro&Bar After Taste
東京都新宿区新宿3-28-16 新宿コルネやまとビル5F
03-6273-2001
新宿駅 徒歩2分 / 新宿三丁目駅 A5出口 徒歩1分
料金 3000円(お茶4種・デザート・お土産つき)
ご予約 お席に限りがありますため、5月15日までにAfter Taste店舗までご予約ください。満席になりしだい、ご予約を締め切らせていただきます。ご了承ください。
(03-6273-2001)

残席わずかですがございます。
おかげさまで満席となりました。ありがとうございます。

チベット ラサ 倉姑寺茶館

ポタラ宮

四川省成都でチベット自治区に入境する準備をした後は目的のチベット自治区にあるラサへ向かいました。
現在(2013年11月時点)はチベット自治区への入境には政府が発行する入境許可証(パーミット)が必要です。この許可証を取得するためには旅行会社を通して事前にチベット自治区を旅行する全ての行程とその手配をしておく必要があります。またガイドも必要です。事前にそれらの手配をしていましたが、最後に成都で現地の旅行会社から入境許可証を受け取って、ようやくチベット自治区へ入れます。

ラサは聞いていたよりも青く素晴らしく美しい空の青さでした。
その空の下に浮かび上がるようにポタラ宮が街の中心にあります。

倉姑寺茶館

チベットでは実際に蔵茶をはじめとする黒茶がどのように飲まれているのか見せていただきました。
まず最初に訪れたのはこの倉姑寺茶館です。仓姑寺(倉姑寺)という尼寺が運営する茶館で、地元の人々に人気のある茶館です。

建物の中は意外と大きく、半野外の席から2階の席までかなりの席数があります。それでもお昼時はほとんど満席に近い混雑振りで、その人気の高さがうかがえます。尼寺が運営しているというだけあって、茶館のスタッフは全員尼さんです。若い女性からお年を召した方までいらっしゃいました。

倉姑寺茶館

倉姑寺茶館に限らず、チベットの茶館では軽い食事も提供されています。

これはモモです。中にヤク肉の餡が入った蒸し餃子のような食べ物です。
モモというとチベット風水(蒸し)餃子というように良く言われていますが、実際には小麦粉を原料とした主食にあたる料理を指すようです。ラサではこの蒸し餃子のような料理をモモと呼んでいましたが、四川省のアバ・チベット族チャン族自治州の方ではパンをモモと呼んでいます。

他にもトゥクパと呼ばれる「うどん」のような麺なども提供されています。

倉姑寺茶館

お茶はバター茶ではなく甜茶、ミルクティーです。黒茶にミルクと砂糖を入れて混ぜたものをポット単位で購入してガラスのコップでいただきます。人数が少ない場合はグラス単位で注文することもできます。

チベットというとバター茶をいつも飲んでいるように思っていましたが、実際に一番飲まれているのはこの甜茶のようです。バター茶は朝などにツァンパと呼ばれる裸麦の粉と一緒に食事としていただくことが多いそうで、お茶として楽しんでいるのはこの甜茶の方がずっと多いのだとか。
それにしてもチベットの人たちは本当にたくさんお茶を飲みます。甜茶を何杯も、ポットをお代わりしてまでずっと飲んでいます。

甜茶の味はなかなか美味しいものでした。日本にいると普段は甘いお茶を飲むことが少ないのですが、チベットのように気候が厳しい場所ではこの糖分が必要なものだと身体で実感できます。
甘さも程よく、とても美味しいお茶でした。

仓姑寺甜茶馆
西藏自治区拉萨市城关区林廓南路(近玛吉阿米)



蔵茶 康磚

鈴茶堂でも一番人気の蔵茶です。
四川省雅安茶廠の蔵茶は癖が少なく、プーアル茶のような刺激性もカフェインもないため
飲むタイミングを気にせず、空腹時でも就寝前でもお楽しみいただけます。
とても体に優しく、疲れた胃腸にも優しい健康茶です。
暖かいままお楽しみいただくだけでなく、冷やしても美味しく楽しめます。

使いやすいティーバックタイプもございます。

蔵茶 康磚(ティーバッグ)
蔵茶 康磚(ティーバッグ)おためし


蔵茶 金尖 雅細

蔵茶の中でも味を追求するのであれば、こちらの金尖 雅細です。
チベットの高僧が楽しむ蔵茶とされています。
黒茶とは思えない華やかな甘い花果香があり
蔵茶の優しさはそのままで、深みのある甘さがとても美味しいお茶です。

5月のお茶会のお知らせ

お茶会のお知らせ

次回5月のお茶会は新茶がテーマです。

この時期、各地から届いた新茶をご紹介します。
中国茶は青茶・烏龍茶が中心と思いがちですが、実は緑茶がその殆どを占めています。
日本茶とは異なる味わい、香りをお楽しみいただければと思います。

また、緑茶以外の新茶もご紹介する予定です。
実際の産地の状況なども含めてご紹介いたします。
After Taste自慢のデザートと共にお楽しみください。

日時 2014年5月18日(日曜)12時30分~14時30分
場所 Bistro&Bar After Taste
東京都新宿区新宿3-28-16 新宿コルネやまとビル5F
03-6273-2001
新宿駅 徒歩2分 / 新宿三丁目駅 A5出口 徒歩1分
料金 3000円(お茶4種・デザート・お土産つき)
ご予約 お席に限りがありますため、5月15日までにAfter Taste店舗までご予約ください。満席になりしだい、ご予約を締め切らせていただきます。ご了承ください。
(03-6273-2001)

多くの方とお会いできるのを楽しみにしております。

おかげさまで満席となりました。ありがとうございます。


人気の高い湯宣武の紫砂茶壷、入荷しております。

湯宣武 紅禅
湯宣武 紅禅

湯宣武は非常に技術力の高い人気のある女性紫砂作家です。
夫である范澤鋒は紫砂茶壷の大家で、彼の作品は既に日本円にして、数十万~数百万円という値がついています。

湯宣武の作品の入荷は年々難しくなってきております。
昔から懇意にさせていただいている関係上、なんとか入手が出来る状態ですが、それでも価格の上昇などもあり、今後の入荷は難しくなると思います。

陳宗宝 福禄玉蛇
陳宗宝 福禄玉蛇

第2の湯宣武とも称される若手作家、陳宗宝の茶壷です。
范澤鋒を師に持ち、その技術の高さから近年評価が高くなってきています。
この茶壷も范澤鋒の指導の下に作られているだけあり、非常に完成度の高い、素晴らしい茶壷になっています。

高建軍 朱泥壷
高建軍 朱泥壷

国家級工芸美術師の高建軍による朱泥壷です。
紫砂茶器では有名な龍徳堂に所属するベテラン作家で、その技術の高さには定評があります。
特にこの朱泥壷は、朱泥とは思えないほどに硬く締まった土を使用しており、その造形の完成度と合わせて、稀に見る上質な茶壷に仕上がっています。

紫砂茶壷には興味があるけれども、いきなり作家物は難しいという方に、入門向け茶壷のご紹介です。

実際のところ、入門用とされるレベルの茶壷は土質が柔らかいものが多く、美味しくお茶を淹れるには難しいものが多いです。そういった理由もあり、美味しくお茶を淹れることができるという前提で入門用の茶壷を探すのはなかなか難しいのですが、今回無名の若手作家による納得できる品質の茶壷を入手することができました。

紫砂小壷
紫砂小壷

日本で一般的に入門用とされている茶壷に比べるとどうしても高価になってしまいますが、紫砂以外の材料の混入などの無いもの、美味しくお茶を淹れることのできる品質であることということからも自信を持ってお勧めいたします。

紫砂茶壷 ガラス茶器 入荷しました!

長期間の発送業務お休みでみなさまにはご迷惑、ご不便をおかけしました。
無事に中国から帰国いたしました。
今年も四川・雲南の美味しい新茶と出会うことができました。
新茶の方は現在通関・検疫手続き中です。
完了次第ご紹介させていただきますので、もうしばらくお待ちください。

全商品完売してしまっておりました紫砂茶壷ですが、新作が入荷しました。
人気の高い湯宣武の紫砂茶壷も入荷しております。

湯宣武 紅禅
湯宣武 紅禅

湯宣武は非常に技術力の高い人気のある女性紫砂作家です。
夫である范澤鋒は紫砂茶壷の大家で、彼の作品は既に日本円にして、数十万~数百万円という値がついています。

湯宣武の作品の入荷は年々難しくなってきております。
昔から懇意にさせていただいている関係上、なんとか入手が出来る状態ですが、それでも価格の上昇などもあり、今後の入荷は難しくなると思います。

陳宗宝 福禄玉蛇
陳宗宝 福禄玉蛇

第2の湯宣武とも称される若手作家、陳宗宝の茶壷です。
范澤鋒を師に持ち、その技術の高さから近年評価が高くなってきています。
この茶壷も范澤鋒の指導の下に作られているだけあり、非常に完成度の高い、素晴らしい茶壷になっています。

高建軍 朱泥壷
高建軍 朱泥壷

国家級工芸美術師の高建軍による朱泥壷です。
紫砂茶器では有名な龍徳堂に所属するベテラン作家で、その技術の高さには定評があります。
特にこの朱泥壷は、朱泥とは思えないほどに硬く締まった土を使用しており、その造形の完成度と合わせて、稀に見る上質な茶壷に仕上がっています。

紫砂茶壷には興味があるけれども、いきなり作家物は難しいという方に、入門向け茶壷のご紹介です。

実際のところ、入門用とされるレベルの茶壷は土質が柔らかいものが多く、美味しくお茶を淹れるには難しいものが多いです。そういった理由もあり、美味しくお茶を淹れることができるという前提で入門用の茶壷を探すのはなかなか難しいのですが、今回無名の若手作家による納得できる品質の茶壷を入手することができました。

紫砂小壷
紫砂小壷

日本で一般的に入門用とされている茶壷に比べるとどうしても高価になってしまいますが、紫砂以外の材料の混入などの無いもの、美味しくお茶を淹れることのできる品質であることということからも自信を持ってお勧めいたします。

お茶を淹れるのが楽しくなるような美しいガラスポットが入荷しました!

ガラス ティーポット
ガラス ティーポット

耐熱ガラスを使用して、手作りで1つ1つ丁寧に作られています。
お茶を淹れる際に蓋が外れにくいよう、安全に使う工夫もされています。

透明ですので茶水の色や透明感が確認しやすく、工芸茶などを楽しむ際にもお勧めです。

ダブルウォールグラス
ダブルウォールグラス

耐熱ガラスのティーグラスです。

2重構造耐熱ガラスで作られているため、保温性にも優れています。
また、アイスにもホットにもお使いいただけます。
透明ですので茶水の色や透明感が確認しやすく、お茶の色合いも楽しめます。

品切れでご迷惑をおかけしていたガラスの公道杯・茶海が再入荷しました。

ガラス 公道杯 茶海
ガラス 公道杯 茶海

適度な薄さと無骨ではない、シンプルな形でご好評をいただいています。
透明ですので茶水の色や透明感が確認しやすくなっています。

成都お茶事情

成都の茶座

上海から四川省成都へ移動、成都では茶業兼茶商をしている友人のお店を訪問したり、四川省のお茶事情を見てきました。

成都をはじめとした四川省では野外に椅子とテーブルを並べた青空茶館、茶座が有名です。成都では鹤鸣茶社が有名な茶座です。雅安をはじめとした地方にも街の景観が良い場所や公園に茶座が設けられているのが良く見られます。地元の人たちはこうした茶座でゆっくりとお茶を飲みながらトランプをしたり、おしゃべりをしたり、思い思いに過ごしています。
こうした地元の人たちに愛されている茶座ですが、それでも少しずつその数は減ってきているようです。文殊院という古い由緒あるお寺の中にあった茶座をはじめ、街が都会化するのにつれて、かつてあった茶座が無くなってきているようです。残念ですが、これも変化なんですね。
そんな中、偶然通りかかって茶座を見つけました。観光地として有名な文殊院の近くの裏路地にある茶座で、名前もない地元密着型の茶座です。とても活気のある茶座で、地元の人たちの憩いの場として賑わっていました。
姿を消してしまう茶座もあれば、こうして残っていく茶座もあります。

大西南茶城

成都の北部、五块石にある大西南茶城です。
中心部からは少し離れた場所にあるため、交通の便が良いとは言えない場所ですが、ここに来ると四川省を中心とした中国西部のお茶事情が分かります。
写真はその茶城の中にある友人の店舗、裕昌源茶庄です。成都では最も上質な茶葉を扱っているお店の1つで、四川省のお茶はもちろん、作り手でもある店主自ら雲南省へ赴いて作った普洱茶、上質で美味しい岩茶などを揃えています。1935年の創業とのこと。ちょっとした老舗です。
お店の奥にはとても雰囲気の良い茶室もあり、店主のコレクションでもある素敵な紫砂茶壺や茶器が飾られています。
この日も沢山の素敵な茶器と美味しいお茶をいただき、お茶話で時間が経つのを忘れてしまうほどでした。

紫砂茶壺

大西南茶城でも普洱茶の人気は衰えることはないようで、地元四川省のお茶と並んで殆どのお店で普洱茶を扱っているのは変わらないようです。ただし、以前よりもお店によってその質の差が大きくなってきているようで、友人のお店のように非常に上質な普洱茶を扱っているお店は少数、その他は普通かそれ以下の量産型の茶葉を扱っているようでした。普洱茶自体が非常に人気が出てきてしまい、自ら現地に赴いて製茶に参加できる店舗とそうではない店舗の仕入れることができる茶葉の質が随分と差が出てきているようです。

そういった雰囲気もあり、茶城の中でも店舗の入れ替わりが目立っていました。以前に覗いてみたり、勉強用にと買い求めた店舗の半分以上が無くなって全く違うお店になっていたり。
成都のここに限ったことではありませんが、なかなか競争が厳しい状況にあるようです。

裕昌源茶庄
成都市金牛区五块石大西南茶城2-1-68号
028-83152938
日本語は全く通じませんが成都の大西南茶城へお越しの際はぜひ遊びに行ってみてください。


3月28日から4月10日の中国出張では発送業務をお休みさせていただき、みなさまにはご不便、ご迷惑をおかけしました。
発送業務を再会させていただきました。

今年も美味しい四川と雲南の新茶を見つけてきました。通関・検疫が完了次第、ご紹介させていただきます。
今回は新茶の買付けの他にも福建省政和にある白茶の茶畑と製茶場、武夷山なども訪問してきました。こちらは順にブログでご紹介させていただきます。(プログにアップするのが遅れがちで申しわけありません。)


桜の時期も過ぎようという頃ですが、まだ朝晩は冷え込みますね。
そんな時には身体の芯から温めてくれる岩茶がお勧めです。

10135.1
天心岩 半天腰
岩茶の本流を感じさせるような品格のある花果香と火の香りが素晴らしく
岩茶とはこのような美味しさのあるお茶だったと再認識させてくれるような格の違う深みのある美味しさがあります。
まるで上質なモルトウィスキーのような奥行きのある複雑な味わいに仕上がっています。

10134.1
慧苑坑 瓜子金
甘く深みのある果香と柔らかい甘味のバランスが良い岩茶に仕上がっています。
煎を進めていくと甘い味わいが変化してお菓子のようなニュアンスもでてきます。
火入れの程度は中火。強すぎず弱すぎず、絶妙のバランスで火入れが行われています。

10133.1
天心岩 黄玫瑰
黄玫瑰はまだ比較的新しい品種で、2013年から本格的に収穫がはじまりました。
綺麗な優しいバラの香りのする岩茶です。
美しい琥珀のようなお茶は香りだけでなく爽やかな甘味と複雑で上品な滋味
しっかりとしたミネラル感と合わさり、上品で軽やかな美味しさがあります。

10131.1
慧苑坑 千里香
名前の通り、驚く程に素晴らしい甘い花の香りを持つお茶です。
甘さと複雑な旨味が合わさり、非常に良いバランスの岩茶に仕上がっています。

10117.1
流香澗 悦明香
南国の果物を連想させるフレッシュな香りと火の香ばしさが合わさり、非常に素晴らしい香りを持っています。
またこの悦明香の特徴とも言える深みのある甘さは正岩茶の持つミネラル感と合わさり
非常に複雑で奥深い味になっています。

10108.5
百年老枞水仙(百年老欉水仙)
慧苑坑にある樹齢160年ほどの水仙の茶樹から摘み取った茶葉で作られた貴重な老欉水仙です。
特別な古樹だけが持つ落ち着きある、凄みすら感じる旨味を持つ岩茶に仕上がっています。