投稿者「suzuchado」のアーカイブ

2012年 どうもありがとうございました!

鈴茶堂
中国・四川省阿坝藏族羌族自治州汶川县・巴朗山熊猫王国之巓(標高4520m)からの雲海

1年間、多くのみなさまに支えていただき、本当にどうもありがとうございました。
おかげさまで、私たちが思っていたよりも素晴らしい1年を過ごすことができました。
どうもありがとうございます。

お茶の縁を再確認した1年でした。

お茶が好きというだけで、こんなに沢山の素晴らしい出会いがあるとは、2012年のはじめには想像もできませんでした。

とても真摯にお茶と向き合う茶業さんや茶農家さんたち。みんな無口で怖そうだけど、実はとても優しい方で、製茶で忙しい時期にも関わらず、嫌な顔1つせずに製茶場の中を隅から隅まで案内してくださいました。門外不出の製茶方法まで見せていただいたり、とても美味しい地元の食事まで振る舞ってくださったり、とても良くしていただきました。

1日のうち、限られた時間で茶摘をしなくてはならないのに、笑顔で歓迎してくれる茶摘の摘み子さんたち。茶摘の仕方や萌え出したばかりの新芽が美味しいということも教わりました。

外国人の訪問が殆ど許されることのない茶廠を訪問させていただくこともできました。通常は訪問することすら難しいこの場所へ行く事ができるように何度も何度も各方面に働きかけてくれた友人たちにも本当に感謝しています。

実際に蔵茶の淹れ方を教えてくださったチベット族のお母さん。バター茶の作り方だけでなく、地域によってバター茶のレシピが違うということなども詳しく教えてくださいました。他にも沢山のチベット族の方にお茶についてやチベット料理などについても教えていただきました。
チベット族自治区へ行く際にはドライバーの方にも大変お世話になりました。落石が酷く危険な山道を何時間もかけて走り、予定した目的地まで辿りつけずに途中の小さな町で急遽1泊する際にも宿を探してくれたり。そういえば、高山病で倒れた時にも地元の方々にお世話になりました。

上海、安徽、浙江、北京、台中、そして日本の老師の方々。惜しみなく沢山のことを教えてくださるだけでなく、このお茶についてはこの方が詳しいからと、行く先々の専門家を紹介してくださったり。

家族や親戚が作ったお茶を広めたいと何時間もかけて試させてくれる各地の茶商さんたち。正直で誠実にお茶と向き合い、長所も短所も話し合います。時には日本人の好みはこんな感じなんてことも説明することもあったり。中には仕入先を共有してくださったり、輸出手続きを代行、現地事務所のように使わせてくださっているところも。

茶器などの作家さんたちにも沢山お会いできました。作業の手を止めて工房の隅々まで見せてくださり、素晴らしい作品を見せていただいたり、特別に譲っていただいたりしたことも。器が縁となって広がった縁もありました。

他にも書ききれないほど本当に沢山の素敵な出会いがありました。
どうもありがとうございました!本当に感謝しています。

そして鈴茶堂のWEBショップをご利用いただいたみなさま。
また、バーやレストランで私たちの選んだお茶をお楽しみいただいたみなさま。
数あるお茶の中から選んでいただいたことに、言葉では言い表せないほどに感謝しています。
どうもありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎えください。

2013年も今まで以上に美味しいお茶をご紹介できるように、この縁をみなさまにも広げていけるように頑張ってまいります。
どうぞ来年もよろしくお願いいたします。

湖心亭

湖心亭

こちらは上海最古の茶館として有名な湖心亭です。
上海観光で有名な豫園の中にあり、実際に訪れたことのある方も多いのではないでしょうか?

いつも観光客で混雑している豫園ですが、意外と湖心亭の中にはお客さんの数も少なく、2階に上がると時間帯によっては他に誰もいないような状態になっていたりする穴場でもあります。
この時も私たち以外に2階は誰もいない状態で、暫くの間貸切状態でくつろぐことができました。

湖心亭

茶譜(お茶のメニュー)は中国各地のお茶が並んでいます。
青茶(烏龍茶)をオーダーすると一番上の写真のように1煎目はお店の方が工夫茶の形式で淹れてくださいます。この時は同行されていたお客様が鳳凰単叢を、私は緑茶をお願いしました。緑茶の名前は忘れてしまったのですが、上海市のお隣にある浙江省で作られる緑茶で、あまり遠くの地域まで流通することのない、地域で消費されるような地元密着型の緑茶です。
中国各地にはこのようなお茶が沢山あって、中には名前すらないものも。素毛峰や炒青とだけ書かれている緑茶も各地にあります。こうしたお茶を含めると、中国茶はなんて数が多いのだろうと改めて驚かされますね。
こうした名前の知られていない、まだ出会ったことのないお茶を楽しめるのが旅の一番の楽しみであったりします。

湖心亭

今回確認していませんが、1階と2階で茶譜が違ったと思います。
確か1階には湖心亭オリジナルの茶器やお茶のショップと有料試飲がメインで、普通に茶館として楽しむこともできますが、ショップの売り込みなどもあり、ゆっくりしたい場合は2階を是非おすすめします。その分若干2階のお値段は高めになっていますが、茶館ですので標準的な価格設定になっています。日本の喫茶店の感覚では高いと思われるかもしれませんが、何煎も楽しめる中国茶ですから、もういいやと思うまで滞在できる分の席料もあると考えていただければと思います。

湖心亭

湖心亭の2階からの景色です。
茶館の中は本当に静かで、外に見える豫園の喧騒が嘘のようです。
夏の暑い盛りでしたが、ちゃんとエアコンも効いています。ご安心を。

このあたりではなかなかゆっくり休憩できる場所もないので、意外といつも空いている湖心亭は有難い存在です。
また、朝も8時半から開店しているとのこと。早朝の散歩コースに取り入れても良さそうですね。

湖心亭
上海市豫园路257号
021–6355-8270


12月23日より台湾・中国出張のため発送業務をお休みさせていただきます。
また、年末年始にあたりますため、発送業務の再開は翌年1月4日となります。

度々の出張で発送業務をお休みさせていただき、みなさまにはご不便、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

12月21日14時までのクレジットカード・代金引換によるお支払い方法をお選びいただいたご注文は翌日22日に発送させていただきます。銀行振込やゆうちょ銀行送金などのお支払い方法をお選びいただいた場合は、12月21日中に入金確認ができたご注文を翌日22日に発送させていただきます。それ以降のご注文は翌年1月4日以降の発送となります。

とはいえ、年末の発送業務停止は私たちも大変申し訳なく思っております。

発送業務をお休みさせていただいている間のご注文で、ご希望される方には12月30日にも発送させていただきます。
ご注文の際の備考欄に「12月30日発送希望」とお書き添えください。

年末発送のご希望が多い場合は12月30日の発送が難しい場合もございます。その場合、翌日の31日以降になるべく早く対応させていただきますが、その際にはメールにてご相談させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

発送業務をお休みさせていただいている期間も、ご注文は変わらずお受けいたしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどにいつもより少しお時間をいただく場合がございます。
ネット接続環境が不安定な場所へも行くことを予定しておりますため、ご返信などに最長で3日程度のお時間をいただくことも予想されます。

大変ご不便をおかけしますが、どうぞご了承いただけますようお願いいたします。

大可堂 普洱会所

大可堂普洱会所

中国の茶館には大きく分けて2つのタイプがあります。
1つは気軽に利用できる元祖カフェのような茶館ですが、こちらは主に台湾や中国でも南の方に多く見られます。もう1つはビジネスの場としての茶館で、日本の料亭のような役割を持っています。北京の茶館はこのタイプが多く見られます。意外に思われるかもしれませんが、中国では商談や接待をする際にお酒ではなくお茶で行うことが多くあります。
この上海にある大可堂普洱会所は両方のタイプを合わせた茶館です。

天山茶城を見学した後はこの大可堂普洱会所でお茶をいただいてきました。

1900年台前半に建てられた洋館を利用した茶館はとても素敵な場所でした。インテリアも素晴らしく、中には高価なアンティークもあるようです。

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茶譜(お茶のメニュー)は名前の通りに普洱茶(プーアル茶)が中心です。素晴らしいラインナップで通常では入手できないようなビンテージの普洱茶が並びます。ただし、創業当初に作られた茶譜とのことで、これは是非いただいてみたいと思う普洱茶の殆どは品切れたままになっていました。確かに今となっては入手することすら困難なお茶ばかりです。再入荷の予定はたたないと思います。
高価で貴重な普洱茶以外にもお手頃な普洱茶も揃っています。ですが、折角ここに来ることがあるのなら熟成を重ねた上質な普洱茶を味わっていただきたいと思います。今、茶譜にあるそういったお茶も無くなれば再入荷されることはないと思いますし、何より本当に入手の難しい普洱茶ばかりです。ぜひ普洱茶の本当の美味しさを味わってみてください。全く違うことに驚かれると思います。

ここのオーナーさんは相当なコレクションを持っていたのですね。凄いです。

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私たちは1990年台初頭の中茶牌8653鉄餅をいただきました。茶葉はグラムで指定できます。8g、12g、16gと選べますが大人数ではない限り8gで大丈夫です。こちらは8gで500元(約6700円)でした。安いお値段ではありませんが、茶館ということやお茶うけも含まれていること、グループで1つのオーダーで良いことを考えれば良心的な価格だと思います。

お茶はお店の方が丁寧に淹れてくださいます。非常に良質な普洱茶ですので何十煎も楽しめます。

中茶牌8653鉄餅はとても甘く美味しい普洱茶でした。

大可堂普洱会所
中国・上海市徐汇区襄阳南路388弄25号(近永嘉路)
021-64676577 64675077


大益 2009年 普洱熟散茶
大益 2009年 普洱熟散茶

普洱熟茶には定評のある勐海茶厂(モウ海茶廠)の大益・普洱熟散茶です。大益には珍しく固形茶ではなく散茶の形状で2009年の製造です。
深みのある旨味と甘味がある美味しい普洱熟茶です。
香りはナッツのような香ばしい香りとナツメのような果物の香りがある、とても美味しい普洱熟茶に仕上がっています。もちろん、カビ臭さなどは一切感じません。湯温が高い時にはアミノ酸系の旨味が強く感じられます。湯温が下がってくると回甘が強くなってきて、果物のような味と香りが強く出てきます。

下关特级沱茶 2007年
下关特级沱茶 2007年

云南下关茶厂(雲南下関茶廠)の2007年特級沱茶です。
下関茶廠は雲南省临沧(臨滄)地区の春摘みの喬木型雲南大葉種のみを使用して沱茶(お椀型の普洱茶)を作り続けている歴史ある茶廠です。沱茶であれば下関茶廠の右に出るものはいないほど品質の良い普洱茶を作り続けていることで知られています。
気品を感じるような爽やかな甘味と旨味があり、甘味、旨味、微かな渋味のバランスがとても良くとれています。煎持ちもかなり良く、1日中楽しんでいただくこともできるお茶です。
今も十分楽しめ、これからも長く数十年単位で楽しめる上質な普洱生茶です。

上海 天山茶城

天山茶城

高級評茶員養成・受験講座が終了して上海へ戻って来ました。
ここからは台湾へ行っていた代表と今回の旅に途中同行されることになったお客様と合流して各地をまわります。

上海は意外とお茶に関連するものが少ない都市ですが、市場もいくつかあります。
今回はその中の1つ、天山茶城を見学しに行ってきました。

広州や北京のお茶市場を知っていると拍子抜けする位に小さい市場です。この日だけなのかもしれませんが、訪れる人も少なく、少し寂しいような気もする市場です。メインとなる天山茶城は外壁修理中でした。この天山茶城を中心に周囲にもお茶屋さんが並びます。

天山茶城

茶城の中はこんな感じになっています。
やはり人は少ないようで、すれ違う人は殆どがここで働く人や呼び込みの店員さんたちです。

上海の中心部に近い場所にあることもあってか、卸市場というよりは観光客向けのお茶市場といっても良さそうな感じの品ぞろえが多いです。小分けで綺麗なパッケージになっているものも多く、お土産にしやすいようになっています。お店も飾り気のない卸のお店というよりも綺麗で入りやすい内装になっていることも多く、店員さんたちの呼び込みの言葉は中国語よりも日本語や韓国語、英語の方が多く聞かれます。
とはいえ、市内の一般小売のお店よりは価格も抑えられていることも多いですから、上海観光の際にお茶を買うのであれば良い場所と思います。ただし、中には観光客と分かると品質に対してかなりの高値をつけてくる業者も多いですので、購入する際には必ず試飲して、納得できる価格かどうかで決めるようにしてください。
中には日本ではあまり見かけないようなお茶などもありますので、面白いと思います。

こういった市場は本当に玉石混淆ですが、中には良いお店もあります。一番は通ってよいお店を見つけて信頼関係を築くことです。あるいは信頼できる人の紹介などが確実です。どちらも難しい場合は訪れるお客さんの多い人気のあるお店などを選ぶのも1つの方法です。

#鈴茶堂のお茶は基本的に生産者より直接譲り受けております。ここで仕入は行なっておりません。


師走で忙しい12月、疲れがちな胃腸や身体に優しい蔵茶が人気です。
カフェインを全く含まない四川省雅安茶廠の蔵茶は全く刺激性がなく、二日酔いや体調を酷く崩した際にも楽しめる、白湯よりも身体に受け入れやすい優しい黒茶(麹菌後発酵茶)です。
解毒作用や整腸作用、循環器系改善、減脂作用などがあるとしてチベットをはじめ、中国では親しまれています。


蔵茶 康磚

鈴茶堂でも一番人気の蔵茶です。
四川省雅安茶廠の蔵茶は癖が少なく、プーアル茶のような刺激性もカフェインもないため
飲むタイミングを気にせず、空腹時でも就寝前でもお楽しみいただけます。
とても体に優しく、夏バテや疲れた胃腸にも優しい健康茶です。
暖かいままお楽しみいただくだけでなく、冷やしても美味しく楽しめます。

使いやすいティーバックタイプもございます。

蔵茶 康磚(ティーバッグ)
蔵茶 康磚(ティーバッグ)おためし


蔵茶 金尖 雅細

蔵茶の中でも味を追求するのであれば、こちらの金尖 雅細です。
チベットの高僧が楽しむ蔵茶とされています。
黒茶とは思えない華やかな甘い花果香があり
蔵茶の優しさはそのままで、深みのある甘さがとても美味しいお茶です。

1周年ありがとうございます!

Cameron Highlands

本日、12月13日で鈴茶堂Webショップが1周年を迎えさせていただくことができました。

本当にあっという間の1年でした。
Webショップのオープン当初は色々と不慣れなことも多く、多くのお客さまにご迷惑をおかけしたことと思います。
にも関わらず、ずっとお付き合いくださっているみなさまや、拙ショップを見つけてご利用いただいたみなさま、何度もご利用いただいているみなさまに本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
どうもありがとうございました。

2年目も感謝の気持ちを忘れず、今まで以上に美味しい、あまり日本国内には入ってこないような種類や品質のお茶を少しでも多くご紹介できるように頑張ってまいります。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

Cameron Highlands

日本にはどうしてもっと美味しいお茶が入ってこないのだろう?という気持ちと周囲の後押しから始まった鈴茶堂ですが、やはり変わったお茶や希少茶、品質のものを中心に扱っているため、1年前はこんなに多くの方にご利用いただけることになるとは想像もしていませんでした。

お茶好きの方から、あらためてお茶と向き合ってくださった方、今までは日本茶しか飲まなかった方、日本にお住まいの中国や台湾の方など、沢山の方のご利用をいただきました。

Webショップが中心ではありますが、鈴茶堂のお茶を扱ってくださっているお店に訪問した際などに
「お茶を茶葉から楽しむようになりました」
「お茶って美味しいんですね」
と言っていただける機会も増え、少しでもお茶を好きになってもらえるお手伝いが私たちにも出来たかな?と嬉しく、そしてこれからも頑張ろうという元気をいただいています。
また、Webショップでも暖かいメッセージをいただくことも多く、本当に嬉しく思っています。
ありがとうございます。

写真は拙店代表が現在訪問しているマレーシアのキャメロンハイランドという高原にある紅茶の茶畑です。
なかなか追いついていないブログですが、訪問している茶産地を順次ご紹介していきたいと思っています。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


12月23日より台湾・中国出張のため発送業務をお休みさせていただきます。
また、年末年始にあたりますため、発送業務の再開は翌年1月4日となります。

度々の出張で発送業務をお休みさせていただき、みなさまにはご不便、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

12月21日14時までのクレジットカード・代金引換によるお支払い方法をお選びいただいたご注文は翌日22日に発送させていただきます。銀行振込やゆうちょ銀行送金などのお支払い方法をお選びいただいた場合は、12月21日中に入金確認ができたご注文を翌日22日に発送させていただきます。それ以降のご注文は翌年1月4日以降の発送となります。

とはいえ、年末の発送業務停止は私たちも大変申し訳なく思っております。

発送業務をお休みさせていただいている間のご注文で、ご希望される方には12月30日にも発送させていただきます。
ご注文の際の備考欄に「12月30日発送希望」とお書き添えください。

年末発送のご希望が多い場合は12月30日の発送が難しい場合もございます。その場合、翌日の31日以降になるべく早く対応させていただきますが、その際にはメールにてご相談させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

発送業務をお休みさせていただいている期間も、ご注文は変わらずお受けいたしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどにいつもより少しお時間をいただく場合がございます。
ネット接続環境が不安定な場所へも行くことを予定しておりますため、ご返信などに最長で3日程度のお時間をいただくことも予想されます。

大変ご不便をおかけしますが、どうぞご了承いただけますようお願いいたします。

祁門工場見学

祁門工場

もう1つの祁門紅茶場見学は祁門工場とも言えるような近代的な大きな工場でした。
まだ新しい工場のようで経済開発区の中にあります。

ここでは主に製品にするための最終加工の部分を見学させていただきました。

祁門工場

様々な機械で茎を取り除いたり、茶葉を大きさ別に分けていきます。
ここでも殆どの生産は終了していましたが、まだ一部の作業も行われていました。

祁門紅茶場は手作業での篩い分けを見せていただきましたが
ここでは機械を使用した方法をとっています。
(こちらの方法の方が一般的な篩い分け方法です)

祁門工場

こうした工程を経て毛茶(荒茶)だった祁門が製品茶として仕上がっていきます。
篩い分けられたお茶は各紅茶場やメーカー毎に決められた等級に分けられて出荷されます。

一般的に低い等級のものは食品加工用やペットボトル飲料など向けに
中程度のものはティーバックや国内外の大きなお茶メーカーさん・販売店さんなどへ
高い品質のものは高級茶として主に国内市場へ、一部は海外へ出荷されます。

祁門工場

このような大規模なメーカーさんでは、各ロット毎に品質のばらつきがでないようにブレンドを行なって出荷します。
この巨大なタンクは紅茶の保存タンクです。
タンクの下から茶葉が取り出せるようになっていて、そこでブレンドが行われます。

祁門工場

祁門に限ったことではありませんが、普通はなかなか製茶場の中を見学させていただいたり
ましてや撮影させていただくことはできません。
今回、色々と見学、撮影までさせていただくことができ
こうして皆様にご紹介できることができたことに、対応してくださった関係者のみなさまに感謝しています。


鈴茶堂Webショップ1周年・お茶プレゼントですが
多くのご注文をいただき本当にありがとうございます。

用意させていただいていたお茶も種類によっては既に終了してしまったものもありますが
早期終了はなるべくせずにいきたいと思っております。
そのため、プレゼントさせていただくお茶の内容が本日ご注文分から変更になります。

また、既にご注文いただき、プレゼントをお送りさせていただいた方には
お茶の組み合わせが違うものをお送りさせていただきます。
可能な限りプレゼントさせていただくお茶が重複しないようにさせていただきますが
限られた中からお選びしているため、種類が重複してしまった場合はどうぞご容赦ください。

よろしくお願いいたします。

祁門 茶山公園

祁門 茶山公園

茶山公園は祁門の街中にあります。

中には特に何がある訳でもないのですが
祁門の茶畑と製茶の様子を写したレリーフなどがあります。

祁門 茶山公園

ここに植えられている茶樹品種は祁門槠叶种(祁門櫧葉種)と呼ばれる祁門本来の品種です。1982年に安徽省の優良茶樹品種に、1984年には国家優良茶樹品種に認定されました。
この品種からは紅茶はもちろん、緑茶も作られ、現在は祁門の地以外にも浙江省、広東省、雲南省、福建省などを始めとする全国に移植されているそうです。
海外ではグルジア、ロシア、インド、日本、ベトナム、パキスタン、スリランカ、東アフリカ諸国でも栽培されているそうですが、日本ではどこで栽培されているのでしょうか?気になります。

祁門 茶山公園

実は祁門紅茶には茶樹品種の指定はありません。
実際には様々な品種で祁門は作られています。雲南大葉種で作られている祁門も実際には多く流通していますし、複数の茶樹品種をブレンドしていることも良くあります。おそらく流通している殆どの祁門は祁門櫧葉種以外で作られているのではないかと思います。
実際に目にする祁門の茶畑の茶樹品種は場所によってバラバラです。
(鈴茶堂の祁門紅茶は祁門櫧葉種です)

折角なので祁門紅茶には祁門櫧葉種を使って欲しいと思うところなのですが、栽培や製茶のしやすさや味、香りなどでそれぞれ選択が違うのでしょう。こういった違いもそれぞれの個性となって現れてくるんですね。


特級 祁門
特級 祁門

鈴茶堂の祁門は祁門櫧葉種を使って作られています。
昔ながらの手作業の多い方法で今も製茶を行なっています。祁門は祁門香と呼ばれる蘭の花の香りとリンゴなどの果物の香りがあります。
この祁門香をスモーキー(焙煎香)と例えられることがありますが、それは本当の祁門香ではありません。本来の祁門はスモーキーではあってはならないのですが、焙煎香のない祁門を作るのは難しく、流通する多くの祁門がスモーキーな製品ばかりの中、この祁門は純粋な祁門香をお楽しみいただけます。

鳳凰単欉 芝蘭香
鳳凰単欉 芝蘭香

芝蘭香は宋代から続く名叢の1つとされ、鳳凰単叢十大花蜜香型にも挙げられる鳳凰単欉です。
本来、芝蘭香は柏槇(ビャクシン)と蘭の香りを持つとされていますが、近年流通する殆どの芝蘭香にはこの柏槇の香りを感じることができなくなってしまっていました。
柏槇とはヒノキ科の針葉樹の1種で中国にあるものは日本のヒノキとは異なるそうですが、清涼感のある香りを持ちます。この芝蘭香はその柏槇香を感じていただける本来の香りを持った鳳凰単欉です。

おかげさまで1周年を迎えます & 発送業務お休みのお知らせ

鈴茶堂

12月13日で鈴茶堂Webショップはおかげさまで1周年を迎えます。

入門向けのお茶ではなく本当に美味しく楽しめるお茶を届けたいという思いではじめた鈴茶堂のWebショップですので、他の店舗さんに比べるとやはりマニアックなラインナップになっています。
それにも関わらず、また、宣伝もしていないような小さなショップですが、みなさまの口コミなどで、私たちが予想していた以上に沢山の方々にご利用していただきました。
多くのみなさまのご愛顧をいただき本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
どうもありがとうございました。

鈴茶堂

1周年を迎えることで、お世話になっているみなさまにお礼の気持ちをと思い、12月3日から1月15日までにご注文いただいた方には心ばかりではありますが、珍しく入手が難しいお茶や数量が少なくショップに出ていないお茶などのセットをプレゼントさせていただきます。

期間中のご注文毎に1セットずつプレゼントさせていただきます。
お茶の組み合わせはどうぞお任せください。また、数量限定のため内容の変更、早期終了などもございます。
どうぞご了承ください。

鈴茶堂

この1年も茶縁に導かれて多くの素晴らしい出会いもありました。
2年目も本当に美味しいお茶をみなさまにお届けできるように
スタッフ一同、頑張っていきたいと思います。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


12月23日より台湾・中国出張のため発送業務をお休みさせていただきます。
また、年末年始にあたりますため、発送業務の再開は翌年1月4日となります。

度々の出張で発送業務をお休みさせていただき、みなさまにはご不便、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

12月21日14時までのクレジットカード・代金引換によるお支払い方法をお選びいただいたご注文は翌日22日に発送させていただきます。銀行振込やゆうちょ銀行送金などのお支払い方法をお選びいただいた場合は、12月21日中に入金確認ができたご注文を翌日22日に発送させていただきます。それ以降のご注文は翌年1月4日以降の発送となります。

とはいえ、年末の発送業務停止は私たちも大変申し訳なく思っております。

発送業務をお休みさせていただいている間のご注文で、ご希望される方には12月30日にも発送させていただきます。
ご注文の際の備考欄に「12月30日発送希望」とお書き添えください。

年末発送のご希望が多い場合は12月30日の発送が難しい場合もございます。その場合、翌日の31日以降になるべく早く対応させていただきますがメールにてご相談させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

発送業務をお休みさせていただいている期間も、ご注文は変わらずお受けいたしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどにいつもより少しお時間をいただく場合がございます。
ネット接続環境が不安定な場所へも行くことを予定しておりますため、ご返信などに最長で3日程度のお時間をいただくことも予想されます。

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祁門紅茶場

祁門紅茶場

黄山市から向かったのは祁門紅茶の生産地、祁門です。
やはり中国は広く、黄山市から祁門までは車で2時間近くかかります。
のどかな田園風景からはじまり、段々と山深くなったころ、山里のような集落に祁門紅茶の故郷があります。

まずは昔ながらの作り方を行なっている祁門紅茶場から見学です。
鈴茶堂の祁門を作っている紅茶場も後から地図を確認するとその近くにありました。そちらも昔ながらの作り方という点では似たり寄ったりのレベルです。今回は講習の一環での訪問でしたので私たちがお世話になっている祁門紅茶場へのご挨拶はできませんでしたが、こちらはまた改めて訪問させていただこうと思っています。

祁門紅茶場

審評室で評茶を見せてくださった大ベテランの評作り手さんです。
この方がこの紅茶場の品質を守っているとか。
祁門紅茶に限らず、昔ながらの伝統的な作り方をしている茶業さんには大抵こういった品質の見張り番がいます。こうした方々が常に目を光らせているから美味しいお茶が作られるんですね。

祁門紅茶場

こちらは揉捻機です。この機械を使って茶葉を揉捻していきます。大小合わせて10機位並んでいました。
こちらの紅茶場はそれなりに大きい規模の工場のようです。
まだ夏の暑い盛りでしたが、既に生産は終了しています。

祁門紅茶場

この大きなプールのようなものは萎凋槽です。ここに茶葉を入れて発酵を行います。
萎凋槽の終端部分にはボイラーと大きな送風機があり、そこから熱風を送り込んで発酵を促進させていきます。

祁門紅茶場

人の手で茶葉を大きさ別に篩い分けを行なっています。特別に実演してみせてくださいました。
竹のザルの目の大きさに合わせて茶葉の大きさを分別しています。この作業が出来る職人さんは非常に少なく、後継者不足が深刻な問題となっているそうです。職人の後継者不足は日本と同じです。

工場は祁門の香りがずっと漂っていて、とても良い香りがしていました。


特級 祁門
特級 祁門

鈴茶堂の祁門もこの紅茶場近くで作られています。
もっと小規模の小さな紅茶場ですが、こちらも昔ながらの手作業の多い方法で今も製茶を行なっています。
祁門は祁門香と呼ばれる蘭の花の香りとリンゴなどの果物の香りがあります。
この祁門香をスモーキー(焙煎香)と例えられることがありますが、それは本当の祁門香ではありません。本来の祁門はスモーキーではあってはならないのですが、焙煎香のない祁門を作るのは難しく、流通する多くの祁門がスモーキーな製品ばかりの中、この祁門は純粋な祁門香をお楽しみいただけます。

四川高山紅茶
四川高山紅茶

同じく人気の高い紅茶が四川高山紅茶です。
甘いキャラメルのような香りと味は他の紅茶にはなかなか見られない特徴です。
四川省・蒙頂山の標高1200m以上という高山地帯で栽培された茶葉を使用して丁寧に作られています。とても小規模ですが、真面目な茶業さんがとても丁寧に製茶を行なって作る上質で希少な紅茶です。

長江と黄山の茶畑

長江

安徽農業大学での講習、試験が終わった後は、バスで同じ安徽省内にある黄山へ移動です。
同じ省内といっても広い中国のこと、安徽農業大学のある合肥から黄山へはバスで5時間以上かかりました。

途中、中国茶を学ぶものには馴染み深い長江(揚子江)を渡りました。
この長江流域で作られるお茶の量は中国全体のお茶生産量の70%近くを占めます。また、中国茶を産地で区分けする茶区も、この長江がその境界線の1つとなっている位にお茶の生産に関係の深い川になっています。写真の通り、とても川幅が広く、まるでちょっとした海の入江の一部のようです。川とは思えないほどに大きな貨物船が行き来している様子も見られます。

茶畑

合肥周辺ではあまりお茶の生産はしていませんが、黄山へ向かって数時間もすると段々と茶畑が増えてきます。
このあたりは有名な黄山毛峰という緑茶の産地で、そのせいか潅木型の背の低い茶樹が殆どです。
平地に茶畑があることは滅多に無く、殆どが山深い場所の急な斜面に作られています。中国茶は本当に傾斜のきつい場所で作られることが多いですね。

黄山

山深い場所を通っているからなのか、お茶の産地だけあって霧が出やすいのか、段々と今にも雨が振りそうな曇り空になってきたのですが、一瞬雲の切れ目ができて黄山の姿を少しだけ見ることができました。
写真ではかなり小さくなってしまっていますが、実際はとても美しい幻想的な山の姿でした。

茶畑

段々と霧が深くなり、山の姿も見えなくなってきました。近くにある黄山毛峰の茶畑だけが、かろうじて見えるような状態です。どんどん山深い場所へ入ってきているようです。斜面に茶畑があるのは変わりませんが、霧の深さは段違いに深くなってきています。このあたりで採れる茶葉の方が良いお茶になりそうな気候です。きっと高級茶が生産される場所なんでしょうね。

茶畑に囲まれた風景を眺めながら半日以上かけて黄山市へ到着です。


特級 妃子笑
特級 妃子笑

正山小種の最高級、金駿眉や銀駿眉に続くものとして作られている紅茶です。
武夷山桐木村の標高1000m以上の場所の茶樹を、立夏の前に一芯二葉で摘み取り、製茶したものです。そのため、一般的な正山小種よりも細く繊細な茶葉に仕上がっているのが特徴です。
妃子笑の中にも色々等級があります。今回鈴茶堂が入手したものは中でも最上級の特級 妃子笑になります。リンゴのような甘い果香が非常に強く、驚くほどに深みのある旨みと甘さを持つ上質な紅茶に仕上がっています。

雲南白茶 月光美人 2008
雲南白茶 月光美人 2008

雲南省で作られる白茶の月光美人です。
この雲南白茶は樹齢100年を越す無農薬栽培の老茶樹から一芽一葉で丁寧に摘み取り、製茶されています。太陽の光ではなく、静かな月の光を浴びて緩やかに微発酵、乾燥の工程を経て作られます。
この白茶は2008年に作られています。白茶はプーアル茶などと同様に時間が経過した方が柔らかく甘みが増し、美味しくなっていきます。この2008年の月光美人も大分落ち着きが出て美味しくなってきました。

白茶は去熱を取るため夏向きのお茶とされていますが、決して必要以上の熱を取ってしまうようなことはありません。むしろ白茶の持つ強力な抗酸化作用や美肌効果で乾燥が激しいこれからの季節にもお勧めです。
餅茶の形状をしていますので長く保存しやすくなっています。1枚は平均して357gですので120回近くお楽しみいただけます。