投稿者「suzuchado」のアーカイブ

安徽農業大学

安徽農業大学

先日の台湾出張では発送業務をお休みさせていただき、みなさまにはご不便、ご迷惑をおかけしました。
台湾では現地友人たちやお茶の作り手さんたちに大変歓迎していただき、普通では入手できないようなお茶を譲っていただいたり、冬茶の見通しを相談させていただいたりと、とても充実した訪問をすることができました。
新たに迎えるお茶や茶器は順次届く予定です。届き次第ご紹介させていただきます。
旅の様子も改めてご紹介させていただきます。

ご紹介が遅くなってしまった8月から9月にかけての中国訪問ですが、最初はWebと仕入れを担当させていただいている私の高級評茶員養成・受験講座の受講から始まりました。
以前から各地の茶業さん、茶農家さん、作り手さんたちから色々と教わってきてはいたものの、一度きちんと体系的に学びたいと思い始めて評茶員を受験していました。評茶員というのは簡単に言ってしまえばお茶のソムリエ、評価者のようなもので、中国では主にお茶工場などの品質評価やお茶屋さんが取得する資格です。最近は日本語での受講、受験も可能となっています。
普通にお茶を楽しむ分には必要ない資格ですが、何故このようなお茶になるのかといったことも分かるようになり、私にとっては今までの復習のようだったり、バラバラになっていた知識がそれぞれ結びつくような答え合わせのようだったり、目からウロコが落ちるような新しい知識との出会いだったりと、とても刺激的で楽しい学習経験となっています。
折角なので納得するまでやってみようと思い、日本中国茶協会が主催する上級資格の講座に参加するため、安徽省の合肥にある安徽農業大学の茶葉学部へ行ってきました。

安徽農業大学

安徽省は中国でも有数のお茶の産地です。
お茶に関する教育機関としては浙江省か安徽省の安徽農業大学かという程の名門とされています。
こちらはその受講した大学内の茶葉学部の建物です。さすが、しっかり茶葉楼と書かれています。

安徽農業大学

朝8時半から夜9〜10時までの長時間の授業でした。
評茶を繰り返し、座学もみっちり、ホテルに戻ってからは最終日に行われる試験に向けて復習と、とにかく寝る時間もあまりないような体力的にもかなり辛い5日間でしたが、かなり本格的な内容で、普通は授業を受けることができないような素晴らしい先生方の授業を受講でき、参加して良かったと今も思っています。
おかげで茶業さんや作り手さんたちとの会話も今までよりももっと深い話までできるようになり、先日訪問した台湾では「そこまで分かっているのなら・・・」と秘蔵のお茶まで出していただいたり、確実に世界が広がってきたようです。
お茶の世界は奥が深すぎて、まだまだ勉強していかなくてはならないことも沢山あるので、今後も継続して勉強は続けていきます。

受講期間中はとにかく授業漬けだったため、みなさまにお見せできるような写真もあまりないのですが、安徽省の美味しい食事をいただくことができたり、初めて訪れる合肥の街並みを少しですが楽しむことができました。

安徽農業大学

大学内はとても広く、日本ではあまり考えられないのですが学生の寮や退職した教職員の方の住宅なども敷地内にあります。写真はその学生寮の1つです。スーパーやちょっとした商店もあったりと、まるで1つの町になっています。
緑が豊かなとても綺麗な場所で、今度は受講という時間が限られた状態ではなく訪れてみたいと思うような場所でした。
出会った先生方をはじめ、学生のみなさんもとても親切にしていただき、本当に感謝しています。
安徽省のここに限ったことではありませんが、街のみなさんもとても親切で、夜、息抜きに街中を散歩していても中国語が怪しい私に色々と世話してくださったり、感謝という言葉が離れない素敵な経験をたくさんさせていただきました。

#おかげさまで高級評茶員試験に合格しました。


正岩茶 悦明香
正岩茶 悦明香

今年は武夷岩茶の当たり年と言われています。
とても出来の良い岩茶が多い中でも特に光っているのがこの悦明香です。
南国の果物を連想させるフレッシュな香りと火の香ばしさが合わさり、非常に素晴らしい香りを持っています。またこの悦明香の特徴とも言える深みのある甘さは正岩茶の持つミネラル感と合わさり、非常に複雑で奥深い味に仕上がっています。
鈴茶堂が取引させていただいている岩茶研究所もお勧めという岩茶です。

正岩茶 老枞水仙(老欉水仙)
正岩茶 老枞水仙(老欉水仙)

武夷山の正岩地区にある樹齢80年ほどの水仙の茶樹から摘み取った茶葉で作られた老枞水仙(老欉水仙)です。
この老枞水仙(老欉水仙)は水仙種の持つ美味しさと老枞(古樹)だけが持ち得る旨味、正岩地区で採れる茶樹だけが持つミネラル感を揃えた非常に上質な岩茶です。熟練した製茶技術の高い製作り手によるもので、火が強くなりがちな水仙種には珍しいほどのバランスの良さを持っています。
水仙は火が強い、焙煎の強いお茶と思っている方にこそ味わっていただきたいと思います。決して焙煎が弱いという訳ではありませんが、数ヶ月かけてじっくりと丁寧に火を入れて作り上げた製作り手の技術の違いを感じていただけると思います。

発送業務お休みのお知らせ

台湾 淡水

誠に勝手ながら、11月4日から10日までの1週間
台湾出張のため発送業務をお休みさせていただきます。

11月3日14時までのクレジットカード・代金引換によるお支払い方法を
お選びいただいたご注文は当日3日に発送させていただきます。
銀行振込やゆうちょ銀行送金などのお支払い方法をお選びいただいた場合は
11月2日中に入金確認ができたご注文を11月3日に発送させていただきます。
それ以降のご注文は11月11日以降の発送となります。

発送業務をお休みさせていただいている期間も、
ご注文は変わらずお受けいたしておりますが、
ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどに
いつもより少しお時間をいただく場合がございます。
ネット接続環境が不明な場所へも行くことを予定しておりますため、
ご返信などに最長で3日程度のお時間をいただくことも予想されます。

ご不便をおかけしますが、どうぞご了承いただけますよう
お願いいたします。

台湾

中国出張のご報告もまだの状態で恐縮ですが、秋~冬茶の状態を確認するため
また現地スタッフとの打ち合わせや調整などを行うため
台中を中心に行ってまいります。

大陸の青茶の本領は春茶にあると言われるように
台湾茶の本領は冬茶にあると言われます。
1週間ほどのお休みをいただきますが
沢山の美味しいお茶と出会えるように走り回ってきたいと思っています。

台湾茶 お取扱い開始しました

台湾

台湾茶のお取扱いを開始しました。

中国茶を好きになったきっかけが台湾のお茶という方は結構多いと思います。
私たちもその例に漏れず、最初に好きになった中国茶は台湾のお茶でした。

台湾のお茶に限らずですが、お茶にも流行があります。

当時はそれほど盛んではなかった高山茶も、今はどんどん新しい茶畑が開発され
以前とは比べものにならない程に標高の高い地域でも作られるようになりました。
高山茶の流行や主に緑茶を楽しんでいた大陸の人々が台湾のお茶も買い求めるようになり
お茶の火入れはどんどん浅く、発酵も浅い、緑茶に近いものが多く作られるようになってきました。

時代による嗜好の変化はお茶にもあります。
そのような変化も必要なことで、当然のことなのですが
一方で本来の美味しさから外れてきてしまったり
製茶技術が伴わないのに標高の高い地域で作られているだけで高値で取引されているようなお茶も
気が付くと随分増えてきました。

鈴茶堂が台湾茶を取り扱うにあたって思っていることは
伝統的な美味しさを持つものは、その本来のお茶らしさ、美味しさををお伝えできるものを
新しく生み出された銘茶は、その作り手の情熱が伝わるような美味しさを持つものを
根拠となる確かな技術を持って生み出された銘茶であるものだけをお伝えしようということです。

この機会に台湾茶のおいしさを再認識していただければ嬉しく思います。


20101.1
凍頂烏龍茶 雀舌

台湾歴代の総統や国内外の政財界をはじめとする著名人が求めにこの作り手を訪れるという
通常ではなかなか入手できない銘茶です。
指定された茶畑の一部のみで育つ茶葉のみを使用し、更に収穫された鮮葉を厳選して作られています。

今現在でも十分に美味しく楽しめるのですが
この雀舌は適切に高温多湿を避けて保存すれば何年も愉しむことができます。
年月を経ていくほどに柔らかく更に深みのある味わいに変化します。

20101.2
凍頂烏龍茶 2012年春茶

雀舌と同じ作り手による凍頂烏龍茶です。

香りや味わいはもちろん、楽しんだ後の茶殻を確認しても、その製茶技術が高いことが分かります。
伝統的な龍眼の炭を使用した焙煎はこちらのお茶にも行われています。
台湾のお茶は成分が強く、飲み続けるには胃に負担がかかりすぎてしまうものが多いのですが
この作り手のお茶は適度な発酵と焙煎を行うため、そのようなことはありません。

日常的に楽しむのに最適な凍頂烏龍茶です。

20103.1
杉林溪烏龍紅茶

杉林溪は凍頂茶区の奥、標高を更に上げた高山地帯にあります。
高山茶が有名な地域ですが、紅茶も作られています。

この地域では高い技術を持つことで有名な作り手が自ら開発した紅茶がこの杉林溪烏龍紅茶です。

一般的に連想するような紅茶のイメージとは少し異なり
東方美人を連想させるような独特の果実香のある、限りなく青茶に近い紅茶です。
紅茶と青茶の良い所を合わせたような、とてもまろやかで優しいお茶に仕上がっています。

台湾 凍頂・杉林溪 訪問

台湾 凍頂・杉林溪 訪問

中国大陸のお茶が多い鈴茶堂ですが、実は台湾茶とのお付き合いは四半世紀以上になります。
鈴茶堂の代表が長年、台湾を往復していたこともあり
今回の茶業さん訪問は現地の友人たちが大勢集まっての同窓会のようでした。

私たちが訪問したのは凍頂烏龍茶で有名な南投県鹿谷郷とその先の杉林溪です。
台中から車で1時間半ほどの山の中、標高800m程の場所に鹿谷郷があります。
更に山を登って行ったところが杉林溪で、こちらの標高は更に高く1500~1800mの高山地帯です。

台湾 凍頂・杉林溪 訪問

この日は茶畑によって秋茶の茶摘みが行われていました。
山の斜面や標高によって茶摘みのタイミングを計っています。

台湾 凍頂・杉林溪 訪問

摘み取った茶葉はこのようにトラックに積み込み、大急ぎで麓の製茶所まで運ばれます。
このタイミングを逃すと美味しいお茶が作れません。
茶摘みの時期のこの地域は茶葉を摘んだトラックが何においても最優先です。
道路工事の車も警察車両も茶葉を摘んだトラックには道を譲ります。

台湾 凍頂・杉林溪 訪問

この茶葉の量を33人の摘み子さんで摘み取ります。
時間は90分。茶葉の量は60斤(36キロ)です。
もちろん手摘みですから、熟練した技術が必要な大変な作業です。

台湾 凍頂・杉林溪 訪問

私たちがご紹介する予定の凍頂烏龍茶は最近主流になりつつある焙煎の浅いタイプのものではなく、ある程度きちんと焙煎をしている伝統的な製法のものです。
長年お世話になっている鹿谷のこの茶業さんは伝統的な製法を今も頑なに守り、龍眼の炭で焙煎した伝統的な凍頂烏龍茶を作り続けています。

台湾の凍頂で製茶が始まったのは19世紀中頃。
鹿谷郷初郷村出身の林鳳池という学生が科挙の試験を受験するために大陸に渡り、帰郷の際に武夷山から茶樹を持ち帰ったのが起源とされています。
この学生のスポンサーとなっていたのが、この作り手さんのご先祖で、スポンサーとなったお礼に凍頂の持ち帰った茶樹と製茶技術を譲り受けたそうです。
台湾でも知る人ぞ知る茶業さんで、一般的な知名度はありませんが、歴代の台湾総統が訪問するような伝説的な茶業さんです。

私たちの訪問時には3代目当主が出迎えていただき、お茶や茶器の話、ご家族の話まで、楽しく充実した訪問をさせていただきました。
取り置いていた今年の春茶を分けていただき、その美味しさに変わりがないことを再確認させていただき、後にしました。

杉林溪の作り手さんは優秀な製茶技術を持つことで地元ではとても有名な方です。
こちらは冬茶から本格的に扱わせていただく予定ですが、今回は特別に美味しい紅茶も分けていただきました。
紅茶といっても普通に思い描く紅茶とは違い、東方美人のような深みのある複雑な旨味と果実のような甘さを持つ、青茶と紅茶の中間のような味わいです。

台湾のお茶は近日中にご紹介させていただく予定です。


I05
プーアル茶盆

品切れが続いていたプーアル茶盆ですが再入荷いたしました!

プーアル茶や蔵茶などの固形茶を崩すときに使用する茶盆です。
1つ持っていると非常に便利で、散茶を小分けする際にもお使いいただけます。

K-16
マルチティーサーバー K-16

こちらもご好評いただき品切れが続いていたマルチティーサーバーですが、再入荷いたしました!

鈴茶堂のお茶をお楽しみいただけるBar Argyllさんで実際に使用しているものと同じになります。
1〜3人でお使いいただけるサイズです。

K-16
マルチティーサーバー K-16

大き目サイズのマルチティーサーバーは現在ご予約承り中です。
入荷予定は10月下旬以降となっております。

どちらも品質、耐久性、使い勝手共にご好評をいただいております。
ご自宅だけでなく、オフィスにも、とても便利なティーサーバーです。
茶葉を潰さずに煎を重ねていくことができますので、何煎も楽しむことができる中国茶はもちろん、日本茶やハーブティーなど、お茶の種類を問わずにお使いいただけます。

Rum Festa 2012 SHINJUKU レポート

Rum Festa 2012 SHINJUKU

先日お知らせさせていただいた Rum Festa 2012 SHINJUKU が9月23日に開催されました。
鈴茶堂も見学にお伺いさせていただきました。

Rum Festa 2012 SHINJUKU

あいにくの雨でしたが、会場には沢山の方がいらっしゃっていました。
ライブ演奏やDJプレイなどもあって大盛り上がり。
陽気で楽しいイベントでした。

Rum Festa 2012 SHINJUKU

ラムフェスタですので、試飲用のラムが沢山並んでいます。
これだけ並んでいると壮観ですね。

Rum Festa 2012 SHINJUKU

鈴茶堂の正山小種紅茶を使ったカクテルはこのような感じでご提供させていただいておりました。
Pere Labatというフレンチ・クレオール・ラムと正山小種紅茶を使ったカクテルです。
爽やかな味わいで女性を中心に人気が高かったようです。

主催されていたジャパンインポートシステム様、鈴茶堂の紅茶を使ったカクテルを選んでくださったBAR Argyllさま、ありがとうございました!

ラムフェスタ終了後もBAR Argyllさんでティーカクテルがお楽しみいただけます。
是非正山小種紅茶に限らず、色々な組み合わせで楽しんでみてください!

Rum Festa 2012 SHINJUKU

今回の台湾・中国出張では長期間に渡って発送業務をお休みさせていただき、みなさまにはご不便、ご迷惑をおかけしました。
それぞれの土地で出会った方々から本当に親切にしていただき、沢山の新しい出会いもあり、とても充実した出張となりました。
新たに迎えるお茶たちは現在通関手続中です。通関終了次第、ご紹介させていただきます。
また、旅の様子などもブログでご紹介させていただきます。

Rum Festa 2012

9月23日(日)に開催されるラムフェスタ2012 新宿で鈴茶堂の正山小種紅茶を使ったカクテルが登場することが決まりました!

ラムフェスタとは、カリブ海に浮かぶマルティニーク島やグアダループ島、マリーガラント島などフランス海外県の島々で作られる「フレンチ・クレオール・ラム」に特化した、株式会社ジャパンインポートシステムが主催するラム酒の祭典です。2011年からはフランス本土の生産者も加わり、「ラムフェスタ・プラス」として規模を拡大したイベントです。

株式会社ジャパンインポートシステム様サイトより引用

新宿の開催では、鈴茶堂のお茶を提供してくださっているBAR ArgyllさんのブースでPere Labatというフレンチ・クレオール・ラムと正山小種紅茶を使ったカクテルが提供される予定です。
少し試飲させていただきましたが、爽やかでとても美味しいカクテルです。

BAR Argyllさん以外にも新宿地区の多くのバーのカクテル・ブースが予定されています。マルティニーク現地フードなども用意されているそうです。
ご興味のある方は是非遊びに行ってみてくださいませ!

ラムフェスタ2012 新宿

Bar Argyll

正山小種紅茶に限らず、渋みが殆ど無い中国紅茶と洋酒との相性はとても良く、私自身も良く作って楽しんでいます。
鈴茶堂の祁門紅茶や四川高山紅茶はスモーキーさがない正統派の中国紅茶なので、お酒との相性がとても良く、ラムをはじめとしたお酒と合わせるととても爽やかで美味しいカクテルになります。

ラムフェスタ終了後もBAR Argyllさんでお楽しみいただけます。
是非色々な組み合わせで楽しんでみてください!

発送業務お休みのお知らせ

四川の茶農家さんにて

誠に勝手ながら、中国・台湾出張・研修のため
8月23日から9月16日までの間
発送業務をお休みさせていただきます。

8月22日14時までのクレジットカードによるお支払い方法を
お選びいただいたご注文は22日に発送させていただきます。
銀行振込やゆうちょ銀行送金などのお支払い方法をお選びいただいた場合は
8月22日14時までに入金確認ができたご注文については同様に
当日中に発送させていただきます。
それ以降のご注文は9月17日以降の発送となります。

今回はかなり長い出張・研修となります。
ご迷惑をおかけしますが、お早めのご注文をお願いいたします。

発送業務をお休みさせていただいている期間も、
ご注文は変わらずお受けいたしておりますが、
ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどに
お時間をいただく場合がございます。
ネット接続環境が不明な場所へも行くことを予定しておりますため、
ご返信などに最長で1週間程度のお時間をいただくことも予想されます。
ご不便をおかけしますが、どうぞご了承いただけますよう
お願いいたします。

四川の茶農家さんにて

今回は少し長くお休みをいただくことになってしまい、
大変ご迷惑をおかけします。
今回は現地スタッフとの打ち合わせや売り切れや
品薄になってしまったお茶や茶器などの仕入れといった通常の出張とは別に
茶産地訪問やお茶についての研修の受講なども予定しているため
長期間の旅になってしまいました。
体力が続くか不安がありますが、素晴らしいお茶と出会えるように
頑張って行ってまいります。

老舎茶館

老舎茶館

四川省でのお茶の旅も終わり、輸出手続きなどで北京へ。
少し開いた時間に有名な老舎茶館へ行ってきました。

老舎茶館は小説家、劇作家として有名な老舎にちなんで命名された茶館です。
1988年創業の老舗で、今も伝統的演芸も楽しめる茶館として人気があります。
国賓も訪れることがあるとか。

老舎茶館

大碗茶の屋台も残されています。
1980年代に老舎茶館となり、現在に至っていますが
元々は大碗茶と呼ばれる「どんぶり茶」のお店でした。
1杯2分という安さでとても人気があったそうです。

私たちが行った際には販売されていませんでしたが
今も1杯2分という価格を守って大碗茶の販売が続けられています。
(10:00〜16:30までの販売だそうです。)

老舎茶館

時間帯によっては演芸鑑賞もできますが、私たちは茶館へ。
一般的な茶館と同じく個室が選べます。
個室によって料金が変わりますので(個室代)どの個室が空いているのかなどを聞いて決めます。

個室に案内されたらオーダーするお茶を決めます。
基本的には個室についた茶藝師の女性がお茶を淹れてくださいます。
私たちは鳳凰単欉をお願いしました。

北京にはこの老舎茶館の他にもいくつかの茶館があります。
それぞれ特色がありますが、主にはビジネス接待などで使われる高級茶館です。
この老舎茶館はどちらかと言うと観光客向けの茶館になりますので
最高の茶藝とはいきませんが、お値段も比較的お手頃で
北京の茶館を体験してみたいという方にはお勧めです。

今回はちょっと長いお茶の旅でしたが、この老舎茶館でその旅も終わりです。

この旅で訪れた北京、四川での茶縁は新たに広がりつつあります。
また近いうちに旅に出ますので、美味しいお茶などのご報告ができればと思っています。


古玉 茶荷 Aタイプ
古玉 茶荷 Aタイプ

白磁のシンプルな茶荷が入荷しました。
上質な白磁を使用しています。
シンプルなデザインですので他の茶器との相性を気にせずにお使いいただけます。
茶荷は軽視されがちですが、1つ持っているととても便利な道具の1つです。

幅の広いタイプもございます。
古玉 茶荷 Bタイプ

紫砂茶玩 ウサギとコウモリ
紫砂茶玩 ウサギとコウモリ

丁寧に作られたウサギとコウモリの茶玩です。
ウサギは長い耳で福を集め、物事がトントン拍子に進む縁起の良い動物とされています。
コウモリも同様に蝙蝠の「蝠」が「福」と同じ音で呼ばれるため、中国では大変縁起の良い動物です。

四川省雅安茶廠 訪問

四川省雅安茶廠 訪問

蒙頂山訪問の後は今回の目的、蔵茶を製造する四川省雅安茶廠を訪問させていただきました。

四川省雅安茶廠は1546年創業という最も古い歴史を持つ蔵茶のメーカーで
その伝統的な蔵茶の製造方法は今も最重要国家機密に指定されています。
そうした理由からか一般の茶廠訪問は通常認められず
ましてや外国人の訪問は更に認められません。
今回は鈴茶堂がお世話になっている茶廠の方のご好意で訪問が許可されました。

四川省雅安茶廠の本社は宿泊している西康大酒店と同じビルにありますが
訪問する工場は街から少し離れた場所にあります。
国家農業科技園という警備の厳しいエリアの中にあり
このエリアにも許可がないと入れないような場所にありました。

空気の綺麗な山の麓にあるとても綺麗な工場で
現在は新しい工場も作っている最中でした。

四川省雅安茶廠 訪問

茶廠では副廠長の余栋钢先生が出迎えてくださいました。
余先生は中国茶の世界ではとても素晴らしい先生で、通常はお会いすることすらなかなかできない方です。
お忙しい中、数時間、余先生には蔵茶についてご説明していただきました。
私たちの質問にも快く答えていただいたり、美味しい蔵茶の楽しみ方を教えていただいたり
とても貴重な体験と知識をいただきました。

茶廠では自由に撮影ができませんので、あまり写真がないのですが
余先生の後ろにあるオブジェは上海万博のために作ったものだそうです。
オブジェの後ろにある茶色の巨大なパネルは蔵茶でできています。
他にも歴史ある古い蔵茶が展示されていたり
普通は見ることのできないような貴重なものを沢山拝見させていただきました。



蔵茶 康磚

鈴茶堂でも一番人気の蔵茶です。
四川省雅安茶廠の蔵茶は癖が少なく、プーアル茶のような刺激性もカフェインもないため
飲むタイミングを気にせず、空腹時でも就寝前でもお楽しみいただけます。
とても体に優しく、夏バテや疲れた胃腸にも優しい健康茶です。
暖かいままお楽しみいただくだけでなく、冷やしても美味しく楽しめます。

使いやすいティーバックタイプもございます。

蔵茶 康磚(ティーバッグ)
蔵茶 康磚(ティーバッグ)おためし


蔵茶 金尖 雅細

蔵茶の中でも味を追求するのであれば、こちらの金尖 雅細です。
チベットの高僧が楽しむ蔵茶とされています。
黒茶とは思えない華やかな甘い花果香があり
蔵茶の優しさはそのままで、深みのある甘さがとても美味しいお茶です。

蒙頂山 茶農家訪問

蒙頂山 茶農家訪問

鈴茶堂がお世話になっている茶農家さんを訪問しました。

蒙頂山の中腹にある、この茶農家さんでは
ちょうど緑茶の製茶をしていました。
朝に摘まれたばかりの鮮葉を使って蒙頂甘露を作っています。

この茶農家さんでは機械を使った現代的な製茶も行なっていますが
昔ながらの機械を使わない製茶も伝統を忘れないようにと
今も頑なに行なっています。
お茶に対してとても熱い情熱を持っている職人さんです。

蒙頂山 茶農家訪問

あたり一面、とても良いお茶の香りが充満していました。
山の中腹とはいえ、標高の高い場所のため、ひんやりとした美味しい空気と
小鳥のさえずりが心地良い、とても素敵な工房です。

とはいえ、職人さんは真剣そのもの。
重労働の揉捻(発酵を止めた茶葉を揉んで成形します)も黙々と行なっています。
上の写真は茶葉薄く広げて香りを出す攤放(たんふぁん)という工程です。
これがあの華やかな蒙頂甘露の香りを生み出すんですね。

殺青と言う茶葉の酸化発酵を止めるべく熱を加える工程を動画に撮らせていただきました。
日本の緑茶と違って蒙頂甘露をはじめとする中国緑茶の多くは釜炒りです。
熱い鉄鍋にも怯むこと無く、素手で茶葉の状態を確認しながら殺青を続けています。

出来立ての蒙頂甘露と数日前に作ったという紅茶をご馳走になりました。
とても美味しく、宝石のように綺麗な茶葉が印象的でした。

ショップでは既に完売してしまいましたが、手作りの蒙頂甘露はこの茶農家さんによるものです。
手摘み、手作りのために数量が少ない貴重なお茶です。

機械を使用して作った緑茶もそうですが、出来立ての新茶はまだ火が残っていると言われます。
この火が抜けた状態が最も美味しく、熟成が進んだ状態と言って良いと思います。
機械で作られた緑茶の方が早く火が抜けるように思いますが
手作りの緑茶が美味しくなるのは、好みにもよりますが製造後半年以上経過してからとも。
(私の好みは1年位経過した方が美味しいと感じますが・・・)
熟成が進むと香りが更に良くなり、味も丸く深みのある甘さを楽しめます。
低温で保存しながら、熟成による変化をゆっくりと楽しんでください。


10808.2
特級 明前 蒙頂甘露

とても美味しい蒙頂甘露です。
花の香りと丸く甘い芳醇な味と合わさって、とても品のある美味しい緑茶です。
水出しでも美味しくお楽しみいただけます。

10914.1
雲南白茶 翠玉

去熱効果や美肌効果を持つと言われる白茶です。
雲南省の樹齢100年を越す無農薬栽培の茶樹から丁寧に摘み取り、製茶されています。
ミネラル感を感じることができる甘い美味しいお茶です。
温かいうちでももちろん、冷やしても水出しでもお楽しみいただけます。