2014年の10月、インドネシア国営第8農園へ行く機会がありました。
お茶の縁がきっかけで引きあわせていただいた、ジャワティー・ジャパン越智社長のインドネシア出張に同行させていただきました。普通には立ち入ることも、見ることもできないような場所まで連れて行っていただき、また色々と教えていただき、大変勉強になりました。どうもありがとうございます。
ジャワティーというと、清涼飲料として販売されているものをつい思い浮かべてしまいますが、実際に現地へ行ってみて、実に沢山の種類と味わい、香りがあることに驚かされました。癖が少なく、飲みやすいインドネシアの紅茶ですが、これは中国紅茶にも通じる美味しさがあります。きっと中国紅茶がお好きな方には、結構好まれる味わいなのではないかとも思います。私自身も実際に色々と味わってみて、すっかりインドネシア紅茶、ジャワティーが好きになってしまいました。
インドネシア国営第8農園のオフィスはインドネシアのジャワ島西部にある都市で首都ジャカルタから数時間という場所にあります。
ちょっとした高原地帯にあたるため、比較的涼しい気候で避暑地としても有名な場所のようです。
地元の人が住むかわいらしいオレンジ色の屋根が並ぶ住宅地から豪華な別荘地、ショッピングモールなど、色々な要素が詰まった心地よい場所でした。
インドネシアでも紅茶産業は主要な輸出産業の1つでもあります。
中でもこの国営の農園は品質が高いことで知られていて、ここで生産されたお茶の殆どは輸出用とされています。
実際に町中で紅茶を販売しているのを見かけますが、国営農園のものではなく民間企業のお茶であったり、品質もバラバラという状態で、ここでいただいたお茶ほど上質で美味しいものは、この農園以外では最後までインドネシア国内で出会うことはありませんでした。それほどまでに品質の高い、上質な美味しい紅茶です。
茶園自体はここから更に車で数時間かかる山奥にありますが、オフィスではこうして専門のブレンダーのみなさんが日々、評茶を繰り返しています。その様子をしばらく見学させていただきましたが、普段接している中国茶の審評と同じと思う部分もあり、違うなと思う部分もあり、大変面白く、勉強させていただきました。
普段、中国や台湾で小規模な茶農家さんや茶業さんの審評を見たり一緒にさせてただいてはいるものの、ここまでの種類を一度にすることは滅多にありません。なかなか壮観とも言える審評風景に若干押されつつも、色々と質問させていただいたり、とても貴重な経験をすることができました。
白茶が入荷しています。
今年もたくさんの白茶を飲み比べましたが、一番美味しいと自信を持ってお勧めできるのが、この無農薬・無肥料栽培 政和白茶です。
今年は春先の低温に悩まされることがなかったせいか、昨年よりも肥えた芽と複雑なミネラル感がしっかりと感じられます。また、この時期だけしか感じられない青さも、今年は青りんごのような爽やかな甘い香りに仕上がっています。昨年も相当に美味しく、人気のあったこのお茶ですが、今年は更に上質で複雑な美味しさを持っています。
爽やかな甘さから楽しみたい方は今年、2015年のものを、時間を経て熟成させた方が、より甘く美味しくなる白茶ですので、濃厚な甘味をお好みの方には2014年の方をお勧めします。
手軽に楽しめて美味しい雲南白茶も入荷しています。
今年は2種類の雲南白茶をビンテージ違いでご紹介いたします。
芯芽のみから作られた白芽は上品な甘さが特徴的です。2013年と2015年をご用意しました。
もう1つの雲南白茶は月光美人です。
こちらは芯芽のみではなく、芯以外の芽も含まれていますので、より複雑で奥行のある味わいになっています。
雲南白茶も他の白茶と同様に時間を経て熟成させた方が、より甘く美味しくなります。フレッシュな味わいを求める方には2015年を、深みのある甘味を求める方は2013年をお勧めします。