2014年10月に中国・江蘇省の紫砂の産地として有名な宜興へ行ってきました。
宜興は実際にそれなりに大きな都市ですが、紫砂の工房のある地域は都市部から離れた丁蜀鎮という場所に集中しています。その丁蜀鎮でも中心部だけでなく、それぞれの工房は農村地帯に点在する集落にもあったりと、かなり広範囲に工房が点在しています。また、紫砂だけでなく、宜興紅茶などのお茶の産地としても有名ですし、質の良い竹が採れることからも竹細工も有名です。
いつものベースの北京から高速鉄道に乗って5時間半前後で宜興駅に到着します。
高速鉄道開通に伴って作られた新しい駅で、またとても綺麗です。この駅の赤色はきっと紫砂の色を表しているんですね。
あまり乗降者もいないような綺麗ですが、寂しい駅で、この駅は都市部と丁蜀鎮の中間にあります。
丁蜀鎮の中でも、おそらく茶商などが集まる紫砂関係の中心地でひときわ目立つのがこの陶都陶瓷城です。中には沢山の紫砂関連の茶商が店を連ねているそうです。
私たちは中を訪問することはありませんでしたが、作家や工房と繋がりを持たない茶商や一般の人などが利用することが多いそうです。
その陶都陶瓷城の周囲にも、このように沢山の茶商や紫砂の工房が並んでいます。
とはいえ、基本的にはあまり歩いている人も殆どいないような場所で、お店を構えている茶商は基本的に陶都陶瓷城と同様に作家や工房と繋がりを持たない茶商や一般の人を対象にしている他は各地への出荷センターとしての役割を持っているようです。北京や広州といった大規模な茶市場に支店を持っているという茶商も少なくありません。
プーアル茶などの固形茶を崩す際に使用する茶盆です。
一般的なプーアル餅茶(350g)はもちろん、大型の餅茶も十分にお使いいただけるサイズです。
中国茶を淹れる際に使用する竹製の茶鋏です。
雲南省の少数民族によって1つ1つ手作りで作られています。
持ち手の部分に蓮の花や蘭、竹や梅の花などの模様が彫られています。
基本は蓮の花の模様で、もう片方が蘭や竹などの図柄になっています。
とても美しい茶鋏です。