デチェン・チベット族自治州のバター茶

酥油茶

麗江では蔵族(チベット族)の友人に、この地の酥油茶(バター茶)について教えていただきました。
麗江は基本的に納西族(ナシ族)が多く住んでいる地域ですが、他にも白族(ペー族)や彝族(イ族)、蔵族(チベット族)といった少数民族も暮らしています。今回は麗江よりもずっと奥にある迪庆藏族自治州(デチェン・チベット族自治州)から麗江に移り住んだチベット族の友人を訪ねてきました。

西チベット、西蔵自治区(チベット自治区)や甘孜藏族自治州(カンゼ・チベット自治州)、阿坝藏族羌族自治州(アバ・チベット族チャン族自治州)などの四川省に位置する東チベットではバター茶には四川省雅安で作られる蔵茶が主に使われていますが、ここ雲南省の藏族自治州では当然ながら普洱茶が使われています。
昔は生茶を使用することもあったそうですが、基本的には熟茶を使用し、味付けは塩を用いることが普通です。甘いバター茶は今のところ西チベットのチベット自治区以外では好まれているのを見たことがありません。これは気候にも関係するのでしょうね。麗江あたりでは観光客向けに甘いバター茶も作ることがあるそうですが、日常的には甘いバター茶は好まれないそうです。
東チベットのバター茶にはハダカムギの粉などを入れることが良く見られますが、この地域では穀物を入れることはあまり無いようです。またヤクの乳を入手することが年々難しくなってきて(価格も上がっているそうです)牛乳を使用することも増えているそうです。比較的さっぱりとして、サラッとした飲みくちが印象的なバター茶でした。

酥油饼

これは酥油饼と呼ばれるチベット族の主食です。日本語で言えばバター餅(パン)といったところでしょうか。
焼き立ての熱々をいただきました。とても香ばしくてフカフカで美味しいです。チベット族が日常的に使うバター(といってもインドのギーのような常温保存可能なバターオイルです。)に砂糖を混ぜたものをつけていただきます。感覚的には素朴なミルクジャムという感じです。
香ばしくて甘い酥油饼と塩気のあるバター茶の組み合わせはとても美味しく、後を引く味わいになります。そしてなにより身体が暖まるというのは、どの地域のバター茶でも同じですね。


蔵茶
蔵茶 康磚(布袋)

蔵茶は四川省の雅安で作られる黒茶で、プーアル茶などを含む黒茶の中では最も古い歴史を持ちます。辺境の少数民族へと運ばれ消費される「辺茶」の1つであり、蔵茶はチベットへ運ばれ、消費されるお茶です。
美味しいだけでなく非常に胃腸にやさしく、カフェインを全く含まないため、お子様から妊娠中の方、お年寄りの方まで幅広く、お楽しみいただけます。特にこれからの胃腸を酷使しがちな時期にはお勧めです。
当店でも非常にリピートの多いお茶の1つになっています。


雲南・老班章

昨日、3月15日から雲南省・西双版納の老班章では今年の製茶がはじまったそうです。お世話になっている作り手さんより連絡をいただきました。もう春ですね。


3月18日から3月22日までのあいだ中国出張のため、発送業務をお休みさせていただきます。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

発送業務をお休みさせていただいている期間もご注文は変わらずお受けいたしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどにいつもより少しお時間をいただく場合がございます。
大変ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

岩茶 老水仙 四川高山桂花紅茶 竹茶盤 入荷しました! / 発送業務お休みのお知らせ

水簾洞 老水仙 2010
水簾洞 老水仙 2010

ようやく後熟成が終わり、とても美味しい水仙が入荷しました。

水仙は岩茶の中でも多く生産されている品種です。岩茶の基本品種と言えます。茶業や茶商の中にはその年の水仙の出来を見て、その年の岩茶の品質を計る人も少なくありません。

一口に水仙と言っても品質の差が大きく、同じ正岩地区で作られた水仙でも特別に美味しく、香り高いものもあれば、その逆もたくさん流通しています。この水仙は正岩地区の中でも上質な岩茶が作られることで知られる水簾洞茶区で作られています。
この老茶はその中でも非常に品質の良い茶葉を何年もかけて後熟成、火入れを繰り返して大切に育ててきたものです。岩茶の基本とも言える水仙ですが、この老水仙はその水仙の良さ、美味しさを再認識させてくれるような素晴らしい岩茶に仕上がりました。

非常に上質な水仙です。これが水仙と驚きを持って楽しめるポテンシャルを持っている素晴らしい岩茶です。

四川高山桂花紅茶 2016
四川高山桂花紅茶 2016

毎年楽しみにされているお客さまも多い四川高山桂花紅茶が、ようやく後熟成が終わり、入荷しました!

人気の四川高山紅茶に桂花(キンモクセイ)の香りを丁寧に移した紅茶です。

ベースとなっている四川高山紅茶は四川省蒙山主峰の標高1200m以上という高山地帯で栽培された茶葉を使用して丁寧に作られています。無農薬認証は得ていませんが、標高が高く斜度のきつい斜面で栽培されているために無農薬栽培の茶樹を使用しています。また香り付けに使用している桂花(キンモクセイ)も茶畑に日よけとして一緒に栽培されている無農薬の桂花を使用しています。

桂花紅茶には様々なタイプがあります。紅茶に桂花を混ぜただけのものから燻香処理をしっかり行ったものまで様々です。この四川高山桂花紅茶は紅茶の燻香処理を行ったお茶です。四川高山紅茶が持っている甘味、おいしさはそのままに、清らかな桂花の香りも楽しめるようになっています。

宜興 竹茶盤
宜興 竹茶盤

大変上質な、そしてデザインの素敵な竹茶盤が入荷しました。
職人による手作りの茶盤です。

紫砂茶壺が有名な宜興はとても上質な竹が採れることでも有名です。
厚みのあるしっかりとした宜興の竹を使い、1つ1つ手作りで作られています。

とてもしっかりとした造りで、竹とは思えないほどの厚み、安定感があります。よく割れてしまう、歪んでしまうと聞く安価な竹茶盤とは全く異なります。非常に良い品質の竹茶盤です。

なによりもシンプルで使いやすい秀逸なデザインです。
中華風になりすぎることもなく、すっきりとしたこの造形は使いやすく、インテリアとしても優れています。

ありがとうございます。完売いたしました。


極品茯茶 2007
極品茯茶 2007

前回入荷分がすぐに完売してしまいましたため(ありがとうございます)、次回入荷分のご予約を承ります。

既に数の少ないお茶となりますため、次回入荷分で今回ご紹介している2007年の極品茯茶は最後となります。

茯茶は最も産出量の多い黒茶です。このお茶は中国・湖南省で作られ、新疆、青海、甘粛といった西北地区へ主に送られます。かつてはシルクロードを通り、西アジア、東ヨーロッパ、ロシアなどへも運ばれていました。自然環境の厳しい辺境の地で暮らす少数民族の生活に欠かせないお茶として古くから親しまれています。

一般的な茯茶は少し癖があるものが多く、これまではショップでのご紹介をしておりませんでした。しかしながら、等級の高い極品級のものは熟成が進むと、それらと同じ茯茶とは思えないほどに香りも味わいも深く美味しくなります。茯茶特有の癖は逆に味わいを引き立てるように昇華されています。

大益 老茶頭 2014年
大益 老茶頭 2014年

リピーター様、おまとめ買いの方が多い安定した美味しさの大益 老茶頭ですが、現在ご紹介中のお品物で2014年ビンテージは最後となります。

次回入荷分より製造年が2015年に変更となります。
2014年をご希望の方はお早めにお求めください。


3月18日から3月22日までのあいだ中国出張のため、発送業務をお休みさせていただきます。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

3月15日22時までにクレジットカード・代金引換によるお支払い方法をお選びいただいたご注文は3月18日までに発送させていただきます。銀行振込やゆうちょ銀行送金などのお支払い方法をお選びいただいた場合は、3月15日中に入金確認ができたご注文を3月18日までに発送いたします。それ以降のご注文は3月23日以降の発送となります。
また、ご注文が混みあう場合はお休み前の発送締め切りを早めさせていただく場合もございます。ご了承ください。

発送業務をお休みさせていただいている期間もご注文は変わらずお受けいたしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどにいつもより少しお時間をいただく場合がございます。
大変ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

麗江と茶馬古道博物館

麗江

2016年の9月に中国雲南省の麗江へ行ってきました。
麗江は茶馬古道の雲南ルートの要所の1つで、チベットとの交易で栄えた街の1つです。現在は世界遺産にも指定された観光地としても有名です。
その観光地として有名な麗江古鎮(大研古鎮)ではこの写真のような風景が見られます。納西族を中心とした少数民族が多く住む古鎮で、独特の雰囲気と文化を持つ場所です。この有名な麗江古鎮の周囲にもいくつかの古鎮があり、今回は隣にある束河古鎮へ滞在してきました。

麗江

麗江古鎮と違い束河古鎮は現地の人々の生活に密着した比較的ローカルな古鎮で、もちろんある程度は観光地として整備されているものの、少数民族の人々の暮らしがそのまま感じられる古鎮でもあります。古鎮の内部は車両の侵入は禁止されているため、主な移動手段は徒歩か電動自転車、そして馬です。
石畳の路は昔のままのところがまだ多いそうです。道端では野菜や果物を売る露天が並んでいます。地元の人たちが集まる路上市場もあり、中には見たこともないようなキノコや山菜なども見かけます。

麗江

この地域ならでは生薬の露天も見かけます。チベット高原に隣接するこの地域では、その自然の恵みとして他の場所では採れない生薬が多くあります。当店の周年記念のプレゼントにさせていただいた黒枸杞(ご注文いただいた時期によってプレゼントの内容が変わっています。)もこの地域のものです。まさに山の恵ですね。
この地域の人たちは生薬などを生活に上手く取り入れています。もちろんお茶もその1つ。標高が高いため、お茶の栽培は行うことができませんが、茶馬古道としてお茶の交易が行われていた場所としても生活に欠かせないものとして根付いています。

麗江

束河古鎮の方は非常に水が綺麗な古鎮です。清流を中心として古鎮があり、その川と並行するように昔のままの茶馬古道も残されています。今もその道は人々の生活の場として、住宅の並ぶ中にあります。あまり宣伝もされず、気にしなければそのまま通り過ぎてしまう生活道路になっていますが、かつての茶馬古道の1つだったそうです。

麗江

生活道路となっていることもあり、殆どの場所はこのように綺麗な石畳の道となっています。横に流れる川の支流の水は、そこに暮らす人々が果物を冷やしたり、野菜を洗ったりする生活用水の1つです。とても綺麗な冷たい水で、ここで冷やした桃をいただきましたが、とても冷たくて甘くて美味しかったです。今では行っていないそうですが、昔はこの水で食事やお茶をいれていたそうです。

麗江

束河古鎮には茶馬古道博物館があります。中心部に近い場所にあるのですが、横道に入ったその奥にあるので、うっかりしていると気が付かずに通り過ぎてしまうような場所にあります。
古い立派な建物を利用していて、かなり大きな四合院建築となっています。
かつて雲南ルートで茶葉などを運んでいた装備など、四川ルートとはまた違ったものを見ることができます。意外としっかりとした展示で楽しめますが、残念ながら館内の写真を撮影はすることができませんでした。

麗江

雲南ルートだけに、この地域を通って運ばれていたのは普洱茶です。この少し先に蔵族(チベット族)が暮らす地域もありますが、そのあたりでも普洱茶を主に使ってバター茶を飲んでいます。今回は時間の関係もあって先の地域まで行くことはできなかったのですが、麗江へ移り住んできた蔵族のご家族にバター茶を教えていただきました。四川省の東チベットとはまた違う製法で大変勉強になりました。これらはまた改めてご紹介したいと思います。


中茶牌 藍印鉄餅 春尖 2006
中茶牌 藍印鉄餅 春尖 2006

この価格帯では近年稀にみるほどの美味しく上質な普洱生茶です。
価格がお手頃ということもありますが、何より驚く位にとても美味しいということ。
特に樟香系の香りがお好きな方にはぜひ試していただきたいと思います。

中茶牌の鉄餅の歴史は古く、1950年代まで遡ります。
元々はロシアなどの輸出向けに鉄の型を使って整形する製法で作られていた普洱生茶です。通常、石と布を使って整形する普洱茶ですが、この鉄の型を使うことで独特の風味が生まれ、当時、初期生産のものは今や手の届かないほどに高価なお茶として知られています。この藍印鉄餅は2006年に作られた、その鉄餅の復刻版です。

雲南中茶公司による、この藍印鉄餅は春尖、早春の清明節前に1芯3葉で摘み取られた上質な茶葉を使用して2006年に作られました。出庫直後から広州乾倉で、ほぼ10年間熟成を行っています。

広州乾倉の中でも非常に腕の良い茶商によって熟成されているせいか、高く見事と言えるほどの綺麗な樟香が楽しめます。心地よい柔らかい収斂味、しっかりと、そして長く続く回甘とのバランスが本当に素晴らしい生茶に育っています。生茶の強さはすっかり影を潜めて、柔らかく、優しく、それでいて力強い、まさに普洱茶熟成のお手本のように育っています。

通常であれば倉熟成を行い、ここまで状態が良く、香り高い普洱茶はそれなりに高価になります。今回、黒茶専門家として大陸ではとても高名な師のおかげで現地と殆ど変らない価格でご提供できることになりました。とても美味しく、そして本当におすすめできる普洱茶です。

※1筒(7枚)でご購入をご希望の場合はお問い合わせください。(45,500円・税抜)

老鉄観音 岩茶 朱泥壺 入荷しました!

感徳老鉄観音 炭焙 2001年
感徳老鉄観音 炭焙 2001年

感徳老鉄観音 炭焙 2001年 入荷しました!

福建省安渓感徳の伝統的製法を守り作り続けている作り手による鉄観音老茶です。
2001年の春に作られた鉄観音を火入れを繰り返しながら熟成させてきました。

感徳の中でも標高1800mを超える険しい場所で育った茶樹から摘み取った茶葉を老茶用に丁寧に製茶し、15年間、ときおり様子を見ながらじっくりと後熟成、火入れを行いながら育てていきます。このように長期熟成を目的として作られた鉄観音は元々の茶樹から製茶技術まで高い品質が求められます。
状態の良い茶畑で力強く育った茶樹と熟練した作り手の技術をもって初めて作られるものです。落ち着いた華の香りと深みのある回甘のある鉄観音は今では珍しいものとなりつつあります。

同じ作り手による2016年秋の濃香系鉄観音も入荷しております。
老茶との違いを楽しむのもおすすめです。

感徳鉄観音 炭焙 2016秋
感徳鉄観音 炭焙 2016秋

岩茶 慧苑老肉桂
岩茶 慧苑老肉桂

岩茶 慧苑老肉桂 入荷しました!

良い岩茶は美味しく後熟成が完成するまでに数年かかります。
2011年に摘み取り、製茶した後、大切に後熟成を行い、深みのある美味しい岩茶に仕上げました。

この武夷肉桂はその希少な正岩茶の中でも慧苑坑、武夷岩茶の正岩茶区でも中心になる岩(峰)の名前がつけられています。その正岩茶区の中心となる地域で作られた素晴らしい岩韻を持つ肉桂です。

陳宗宝 逸舒
陳宗宝 逸舒

国家級助理美術師の陳宗宝による逸舒です。

陳宗宝は大変に技術力の高い若手紫砂作家です。紫砂茶壷の大師である范澤鋒の直弟子として范澤鋒工作室、および技術の高い作家のみが所属することで知られる龍徳堂で日々制作活動を行っています。師である范澤鋒の作品は既に日本円にして数十万〜数百万円という値がついています。陳宗宝はその師に見込まれ、指導を受けることのできる、将来が大変に有望な、そして現時点でも素晴らしい技術を持つ作家です。

均整のとれた美しい造形と艶やかな陶肌が素晴らしい茶壺で、お茶の種類を選ばずにお楽しみいただけます。特に朱泥の品質が高く、その色合い、硬さ、自然に発せられる艶といい、大変に素晴らしい出来栄えです。朱泥は着色を行って使われていることが殆どですが、彼の朱泥作品は一切の着色を行っていません。
また、特筆すべきは出水の美しさ、蓋の部分の造形の精密さです。これは彼の作品の中でも非常に良くできていて、ここまでの精度で作り上げることのできる作家はなかなかいません。

店主も見惚れる位に大変に素晴らしい茶壺です。
近年では上質なものが少なくなってきた朱泥壺ということでも、おすすめの茶壺です。

ありがとうございます。完売いたしました。

蔵茶 康磚(布袋)
蔵茶 康磚(布袋)

品切れでご迷惑をおかけしていた蔵茶が再入荷しました。

蔵茶は四川省の雅安で作られる黒茶で、プーアル茶などを含む黒茶の中では最も古い歴史を持ちます。辺境の少数民族へと運ばれ消費される「辺茶」の1つであり、その名の通り蔵茶はチベットへ運ばれ、消費されるお茶です。

飲みやすく癖がなく美味しいということもあり、毎日のお茶としても大変人気のある黒茶です。

こちらも品切れでご迷惑をおかけしていた茶器が再入荷しました。
どれも使いやすくリピートされる方も多い茶器です。

ダブルウォールグラス
ダブルウォールグラス
耐熱ガラスのティーグラスです。
2重構造耐熱ガラスで作られているため、保温性にも優れています。
また、アイスにもホットにもお使いいただけます。

古玉瓷 蓋碗 (大)
古玉瓷 蓋碗 (大)
古玉瓷 蓋碗 (小)

とても上質な白磁のシンプルな蓋碗です。
清代の官窯(皇帝専用の窯)の製法をもとに上質な素材を使用して作られています。

発送業務お休みのお知らせ

先のお知らせでは2月15日まで発送業務をお休みさせていただく旨をお知らせさせていただいておりましたが、中国国内の物流の遅れなどが重なり、中国からの帰国が遅れております。そのため、2月17日まで発送業務をお休みとさせていただきます。
ご迷惑をおかけして大変申し訳ありません。
どうぞよろしくお願いいたします。

武夷山 最後の茶摘み

武夷山

2016年5月の福建省訪問では南福建の安渓、漳平、南靖と回って北福建の武夷山も訪問してきました。
とはいえ、5月中旬、製茶時期を南福建の産地に合わせてであったこともあり、武夷山では茶摘みもそろそろ終了。製茶も一段落して、あとは半月後からの火入れを待っている状態でした。当店がお世話になっている茶業さんも同様で、この年の茶摘みは終了しています。

武夷山

中国スタッフの研修も兼ねての武夷山訪問ということもあり、静けさを取り戻した茶畑を訪問してきました。これは最高に肉桂が採れると有名な牛蘭坑の茶畑です。山間にある狭い空間のみが本当の牛蘭坑とされます。当然、牛蘭坑肉桂の産出量も相当に少ない筈ですが、実際にはもっとたくさんの「牛蘭坑肉桂」が流通しています。一時期日本でも魚沼産コシヒカリが実際の産出量を超えた量がその名前で流通していることで問題になりましたが、同じようなことは岩茶にもあります。中には上質な肉桂を大紅袍と偽って高額で販売されているケースも見かけます。信頼できる生産者から直接入手するということ、見分ける知識を持つということはとても重要です。

武夷山

これも牛蘭坑です。この茶畑はその茶業さんが所有する畑で、この後にこの畑から摘み取り、製茶した、できたばかりの毛茶(荒茶)を試飲させていただきました。まだ焙煎前のお茶ですが、深みのある独特のミネラル感は十分に、とても美味しいお茶でした。
2016年は茶摘みの時期に雨が多く、また、雨量も例年になく多かったため、南福建ほどではないですが製茶には難しい年でした。そういった年でも良いお茶は生まれます。ただし量が少ないため、価格の上昇が残念ながら多く見られました。

武夷山

武夷山の中を歩いていると積んだ茶葉を運んでいるところに出会いました。これは現地でもとても大きいメーカーの武夷星茶業さんのスタッフで(当店では武夷星の取扱はございません)、聞けばその年最後の茶摘みだったそうです。この運んでいる茶葉は1つで30キロ以上あります。相当に重いのですが、この2つを持って小走りで移動しています。そのスピードも相当なもので、追いつくのも結構大変です。

武夷山

相当な重労働なのだと思います。50mほど進んでは休憩して・・・ということを繰り返しながら運んでいます。休憩中に色々とお話をおうかがいしました。武夷山では車が入れる場所にある茶畑は少なく、特に良い場所となると人が歩いて行くのもやっと、ほとんど登山という状態になります。そのため、人の手で茶摘みをし、人の力で茶葉を運ぶということは欠かせない昔からの方法で、今も変わらず続いています。こうした人たちのおかげで、美味しい岩茶が作られています。


新会柑 青柑 古樹雲南紅茶
新会柑 青柑 古樹雲南紅茶

古茶樹で有名な雲南省南糯山の樹齢150年以上の茶樹から作られた、上質な雲南紅茶を茶枝柑と呼ばれる果実の中に詰め、熟成を行ったお茶です。当店でも大変人気のある新会柑 珍珠青柑の紅茶版です。

現在中国では青柑のお茶が流行っている関係で、その紅茶版も見られるようになりました。ただし、紅茶の場合はレモンを使用していることが殆どで、青柑のような優しい爽やかな香りを楽しめることが少ないという状態です。紅茶本来の味わいや風味を損なわず、レモンのような強い風味ではなく、青柑の優しい香りも楽しめるお茶を目指して作られました。

北京の有志茶商と企画、製造した、こだわりのお茶です。
無農薬栽培の青柑に、2016年の雲南紅茶を使用しています。通常は大地茶、平地に近い状態の茶園の紅茶が使われますが、南糯山の急傾斜にある古茶樹園の樹齢150年以上の雲南紅茶を贅沢に使用しています。もちろん無農薬栽培の紅茶です。

新会柑 青柑 六堡茶
新会柑 青柑 六堡茶

広西梧州茶廠の六堡茶を茶枝柑と呼ばれる果実の中に詰め、熟成を行ったお茶です。

こちらも北京の有志茶商と企画、製造した、こだわりのお茶です。
8月から10月にかけて収穫された無農薬栽培の青柑に、品質が確かなことで有名な2013年の特級三鶴六堡茶を丁寧に詰めています。通常はその後に低温焙煎を行って乾燥させますが、この六堡茶はその風味を失わないように晒乾、プーアル生茶のように太陽の光でゆっくりと乾燥させています。そのため、六堡茶本来の優しい美味しさは損なわず、また、青柑の香りも晒乾によって柔らかく、これらの調和が見事な仕上がりとなりました。
今までの青柑茶とは違います。


2月11日から2月15日までのあいだ中国出張のため、発送業務をお休みさせていただきます。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

2月8日22時までにクレジットカード・代金引換によるお支払い方法をお選びいただいたご注文は2月10日までに発送させていただきます。銀行振込やゆうちょ銀行送金などのお支払い方法をお選びいただいた場合は2月8日中に入金確認ができたご注文を2月10日までに発送いたします。それ以降のご注文は2月16日以降の発送となります。また、ご注文が混みあう場合はお休み前の発送締め切りを早めさせていただく場合もございます。ご了承ください。

発送業務をお休みさせていただいている期間もご注文は変わらずお受けいたしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどにいつもより少しお時間をいただく場合がございます。
大変ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

炭焙鉄観音 極品茯茶 手吹きガラス茶海 入荷しました! / 発送業務お休みのお知らせ

感徳鉄観音 炭焙 2016秋
感徳鉄観音 炭焙 2016秋

濃香系鉄観音と呼ばれる焙煎を施した鉄観音は、品質のあまり良くない清香系鉄観音を焙煎したり、売れ残った清香系鉄観音を焙煎しているものが多く見られますが、本来、濃香系鉄観音は清香系とは製法が異なり、元々の鮮葉の質、発酵度合いなど、全く異なる品質が茶樹栽培の時点から求められるものです。この鉄観音は鮮葉から濃香系鉄観音を作るためにこだわって作られています。

とても品質にこだわる作り手による鉄観音です。
2016年の春は雨が多く、清香系鉄観音の製茶には問題がなかったものの、焙煎を行う濃香系鉄観音を製茶するのには適さない状態でした。そのため、濃香系鉄観音の製茶は見送っています。こうした「作らない」という判断をできる作り手はなかなか多くはありません。品質にこだわるこの作り手ならではの判断です。
秋になり、濃香系鉄観音に適した茶葉の収穫ができると判断、ようやく納得のいく炭焙煎を施した鉄観音を作ることができました。

柔らかい花香と火の香りがほっとするような優しい香りの鉄観音です。
炭焙煎の優しさが伝わるような深みのある旨み、甘味が身体中から戻ってくるような、ほっとする味わいの鉄観音に仕上がっています。

手吹きガラス 公道杯 茶海
手吹きガラス 公道杯 茶海

手吹きガラス 公道杯 茶海
手吹きガラス 公道杯 茶海

とても美しく使いやすい手吹きガラスの公道杯です。
造形の美しさはもちろんですが、実際に手にとってみて、そのバランスの良さ、使い勝手の良さに驚き、ぜひご紹介させていただきたいと入手してきたものです。

1つ1つ職人が丁寧に作った上質な公道杯・茶海で、その美しさだけでなく、なにより非常に使いやすい形状をしています。一度使ってみると分かりますがバランスが非常に良い造形で、持ちやすさ、取り回しの良さは驚くほどです。また、出水も非常に綺麗で、心地よくお使いいただけます。

お茶は茶杯へ注ぐ際の出水の強さ、角度などでも味わいや香りが変わります。
こういった茶水のコントロールが非常にしやすい、とても優れた公道杯です。

極品茯茶 2007
極品茯茶 2007

茯茶は最も産出量の多い黒茶です。このお茶は中国・湖南省で作られ、新疆、青海、甘粛といった西北地区へ主に送られます。かつてはシルクロードを通り、西アジア、東ヨーロッパ、ロシアなどへも運ばれていました。自然環境の厳しい辺境の地で暮らす少数民族の生活に欠かせないお茶として古くから親しまれています。

一般的な茯茶は少し癖があるものが多く、これまではショップでのご紹介をしておりませんでした。しかしながら、等級の高い極品級のものは熟成が進むと、それらと同じ茯茶とは思えないほどに香りも味わいも深く美味しくなります。
茯茶特有の癖は逆に味わいを引き立てるように昇華されています。

2007年12月出品 200g


2月11日から2月15日までのあいだ中国出張のため、発送業務をお休みさせていただきます。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

2月8日22時までにクレジットカード・代金引換によるお支払い方法をお選びいただいたご注文は2月10日までに発送させていただきます。銀行振込やゆうちょ銀行送金などのお支払い方法をお選びいただいた場合は2月8日中に入金確認ができたご注文を2月10日までに発送いたします。それ以降のご注文は2月16日以降の発送となります。また、ご注文が混みあう場合はお休み前の発送締め切りを早めさせていただく場合もございます。ご了承ください。

発送業務をお休みさせていただいている期間もご注文は変わらずお受けいたしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどにいつもより少しお時間をいただく場合がございます。
大変ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

青柑 古樹雲南紅茶 六堡茶 入荷しました!

新会柑 青柑 古樹雲南紅茶
新会柑 青柑 古樹雲南紅茶

古茶樹で有名な雲南省南糯山の樹齢150年以上の茶樹から作られた、上質な雲南紅茶を茶枝柑と呼ばれる果実の中に詰め、熟成を行ったお茶です。当店でも大変人気のある新会柑 珍珠青柑の紅茶版です。

現在中国では青柑のお茶が流行っている関係で、その紅茶版も見られるようになりました。ただし、紅茶の場合はレモンを使用していることが殆どで、青柑のような優しい爽やかな香りを楽しめることが少ないという状態です。紅茶本来の味わいや風味を損なわず、レモンのような強い風味ではなく、青柑の優しい香りも楽しめるお茶を目指して作られました。

北京の有志茶商と企画、製造した、こだわりのお茶です。
無農薬栽培の青柑に、2016年の雲南紅茶を使用しています。通常は大地茶、平地に近い状態の茶園の紅茶が使われますが、南糯山の急傾斜にある古茶樹園の樹齢150年以上の雲南紅茶を贅沢に使用しています。もちろん無農薬栽培の紅茶です。

新会柑 青柑 六堡茶
新会柑 青柑 六堡茶

広西梧州茶廠の六堡茶を茶枝柑と呼ばれる果実の中に詰め、熟成を行ったお茶です。

こちらも北京の有志茶商と企画、製造した、こだわりのお茶です。
8月から10月にかけて収穫された無農薬栽培の青柑に、品質が確かなことで有名な2013年の特級三鶴六堡茶を丁寧に詰めています。通常はその後に低温焙煎を行って乾燥させますが、この六堡茶はその風味を失わないように晒乾、プーアル生茶のように太陽の光でゆっくりと乾燥させています。そのため、六堡茶本来の優しい美味しさは損なわず、また、青柑の香りも晒乾によって柔らかく、これらの調和が見事な仕上がりとなりました。
今までの青柑茶とは違います。

新会柑 大紅柑
新会柑 大紅柑

上質なオレンジティーのようとリピートの多い大紅柑ですが、たくさんのリクエストをいただいて再入荷いたしました。

以前は陳皮プーアル茶というと品質の低いプーアル茶を使うことが普通でした。そのため、あまり美味しいと思える品質のものは少なかったのが実際のところでしたが、ここ数年は生産技術の向上や使用する茶葉を上質なものを使用する茶業も増えてきました。

11月から1月にかけて収穫された大紅柑に宮廷級プーアル熟茶を丁寧に詰め、何日もかけて低温で焙煎を行います。大紅柑は陳皮と呼ばれる漢方として珍重される果実でもあります。年数が経過すればするほど体によく、香りが良くなるとされ、この陳皮プーアル茶も10年以上保存が可能なものです。果実、大紅柑自体の品質も大変に良いものを使用しています。

甘く柔らかい香りが素晴らしく、また、使用されているプーアル熟茶の甘味に寄り添うように一体感のあるお茶が楽しめます。
とても身体が温まり、飲みやすく、バランスの良いお茶です。

2017年 あけましておめでとうございます!

易武
中国・雲南省易武古茶山

あけましておめでとうございます。

昨年末からの中国雲南省の西双版納の旅の疲れがでてきたようで、今は北京で久しぶりにゆっくりと過ごさせていただいています。
こちらでは各地の茶農家さんや茶業さんと情報交換をしたり、仕上がってきた焙煎もののお茶などのサンプルを試したり、友人茶業さんと評茶の勉強会をしたりと中国茶づくしの新年を迎えています。

ここ数年、特に昨年からはたくさんの縁に恵まれました。
元々、鈴茶堂は中国茶が本当に好きな私が日本でも本当に美味しい中国茶をもっと多くの方に知ってほしいと思ってはじめました。少しずつではありますが、中国を旅する間に出会った友人たち、作り手さんや茶業さんたちが賛同してくれるようになり、普通には入手が難しいお茶を入手させていただけたり、とても上質で高価なお茶を中国国内よりも特別に安価で提供してくれたりと、たくさんの方のご好意をいただいています。ありがとうございます。
そして何よりも鈴茶堂をご利用してくださっているみなさまのおかげです。鈴茶堂の扱うお茶は決して一般向けではありませんが、それにも関わらず事業として続けていくことができるようにまでなってきたのは支えてくださっているみなさまのおかげです。本当にどうもありがとうございます。

2017年も基本を忘れずに新たなマイルストーンに向かって努めていきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

新年の特別企画として、メールマガジンご購読者の方を限定して易武普洱茶のセットをご用意しました。易武普洱茶を理解する上で大変に勉強になるセットではないかと思います。
メールマガジンでもご紹介させていただいておりますが、メール送信時の文字コード制限のため、産地表記の文字化けが予想されますのでこちらでもご紹介させていただきます。

马叭寨
麻黑寨
刮风寨茶王树
落水洞
銅箐河
白花潭
荒田村
一扇磨
白茶园
曼撒寨
黄竹蓬
弯弓寨
千年古树(曼撒)
易比寨
易武正山
張家湾
丁家寨
新寨
曼秀村
旧廟寨
高山寨
裸德寨
田坝村
三丘田村
小房寨
三合社
大漆樹

全27種各10g (270g) 散茶
全て2016年の春茶です。

お申込み方法は既に配信済のメールマガジンをご覧ください。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2016年 どうもありがとうございました!

麗江 玉龍雪山
中国雲南省麗江 玉龍雪山(白沙古鎮から)

2016年もあと僅かとなりました。
今年は予想以上に多くのみなさまにご利用いただき、本当にどうもありがとうございました。
鈴茶堂は5年目を迎えることができました。

2011年の12月に鈴茶堂を立ち上げた際、5年間を節目と考えておりました。
日本での中国茶の販売は事業としては厳しい状況にあります。
また当店の扱うお茶はその中でもどちらかと言うとマニア向け
一般的に「売れる」お茶ではないものも多く
日本のみなさまに受け入れていただけるかどうか、手探りの5年間でした。
おかげさまで、毎年少しづつではありますがご利用いただくお客さまも増え
特に2016年、今年からは私たちも驚くほどにご利用いただくことが増えてまいりました。
これからも鈴茶堂として続けていくことができます。
どうもありがとうございます。

2016年は春に福建省へ、冬は雲南省へと、それぞれのお茶の産地を訪問させていただきました。
今年は外国人が行くには少し難しい場所を中心に訪問しましたが
その分、とても大きな収穫がありました。
そして各地の茶業さん、作り手さんだけでなく、中国で高名なお茶の専門家の方々など
思いもよらない縁がたくさん、予想もしないほどに広がった年でもありました。
まだ訪問時のブログが途中ではありますが、順次ご紹介させていただきたく思います。

来年はWebショップ以外にも活動を広げていこうと考えております。
多くのお客さまからご要望をいただいておりました
お茶の淹れ方、お茶についての講習会を都内ではありますが開催することを計画しています。
また、お茶会も不定期ではありますが続けていきたいと思っています。

新年はメールマガジンご購読者の方を対象に特別販売を企画しております。
こちらもぜひご期待ください。

これからも当初からのポリシーである
私たちが美味しい、飲みたいと思うお茶、使いたいと思う茶器しかご紹介しない
という基本に忠実に、日本および中国スタッフ一同、努めてまいります。
来年もどうぞよろしくお願いします。

どうぞ良いお年をお迎えください。


2016年の発送は受付を終了させていただきました。
年明け2017年1月11日まで発送業務をお休みさせていただきます。
発送業務をお休みさせていただいている期間もご注文は変わらずお受けいたしておりますが、中国出張中のため、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどにいつもより少しお時間をいただく場合がございます。
ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。