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蒙頂山

蒙頂山

まずは蒙頂山の観光ルートを辿ってみました。
あまり人気のない観光地なのか、あるいは早朝だったからか
観光客は私たち以外に殆ど見かけることがなく貸切で楽しんできました。

蒙頂山の半分位は車で登ることができます。
あまり標高の高い山というイメージはなかったのですが(1500m弱位です)
急な斜面が続くのは中国ならではの地形で、
車で登り始めてすぐに険しい山という印象に変わりました。

蒙頂山

車で行けるところまで行くと世界茶文化博物館やロープウェイ乗り場のある広場に出ます。
ここには蒙頂山のお約束、巨大な茶壷がお出迎えです・・・
本当に大きいです。

蒙頂山

ロープウェイに乗って更に上へ向かいます。
かなりの急斜面に見渡す限り、茶樹が植えられています。
普通に立っていられないような斜面も茶畑になっています・・・
中国茶には珍しくない斜度ですが、こうして見ると改めて無農薬で当然と実感できますね。
農薬はおろか、肥料も持って登れそうにありません・・・(^^;

蒙頂山

ロープウェイの終点には天蓋寺があります。
ここでは茶聖と呼ばれた陸羽や
この地に茶樹を植えて人工栽培を歴史上初めて行った呉理真が祀られています。

蒙頂山

朝早かったせいもあって、観光客は誰もいません。
静かで気持ちのよい空間です。

蒙頂山

天蓋寺を通り抜けて更に奥へ行くと千年茶樹王や苔むした古い山門などが現れます。

それまでの観光地的な雰囲気から一変して
荘厳な雰囲気の古い建築物が時間の経過と共に崩れながらも
そのままの状態で残されていました。

蒙頂山

こちらは蒙泉井、または甘露井と呼ばれる古井戸です。
甘露大師がお茶を育てるために、ここで水を汲んだとされています。

この先に皇帝専用茶樹園の皇茶園があります。

蒙頂山

赤い門と柵に囲まれ、虎の石像に守られながら皇茶園はありました。
思ったよりも小じんまりとした茶園ですが、今も茶樹がしっかり育っています。

蒙頂山でもこの付近は殆ど頂上近くで、3月のこの時期はかなり寒くまだ芽も動いていない状態でした。



貢品 碧潭飄雪

蒙頂山で栽培された茶葉を使って丁寧に作られた蒙頂甘露に
四川省はもちろん、中国大陸でも最も品質の良い四川省楽山市のジャスミンの花を厳選して
丁寧に香りを移したジャスミン茶です。
ここでご紹介させていただいた社長がこだわり抜いて製茶した
雑味のない本当に美味しいジャスミン茶です。


春韻白毫

君子蘭の香りを丁寧に移した、とてもめずらしい花茶です。
このお茶のベースにも、ここ蒙頂山で作られた蒙頂甘露が使われています。
花茶が苦手な方や男性の方がハマってしまう、不思議なお茶です。

蔵茶の街 雅安

蔵茶の街 雅安

茶業さんや茶馬司を訪問した後は雅安の街へ。
雅安では蔵茶が中心に作られている、いわば蔵茶の故郷です。

雅安は青衣江を囲むように広がる山間の街で、廊橋と呼ばれる特徴的な橋が有名です。
なかでも、街の中心になっている雅州廊橋は雅安のシンボルになっています。

蔵茶の街 雅安

年間の殆どは雨か霧という雨の街でもあります。
昔のまま時間が止まっているかのような、とても静かな街です。

この写真は早朝、まだ霧が出る前に撮影したものです。
こうして見ると、街がかなり高く険しい山に囲まれているのが分かります。

蔵茶の街 雅安

霧が晴れているのは日の出後の数時間ほどしかありませんでした。
昼間は霧に覆われて周囲に山があることすら分からなくなります。

蔵茶の街 雅安

町中にある廊橋は橋というだけでなく、それぞれ色々な役割を持っているようです。

この廊橋の上には茶館がありました。

雅安にも成都と同じように茶座が川沿いを中心にありましたが
雨が多いこの街では廊橋の上に作られた、屋根のある茶館の方が人気のようでした。

蔵茶の街 雅安

こちらは雅安の中心にある雅州廊橋の中です。
とても大きい廊橋で、中は商店街になっています。
蔵茶のお店や日用品などのお店が並んでいました。

蔵茶の街 雅安

観光地以外では珍しい人力車も沢山走っています。
タクシーよりもまだまだ人力車が人々の足代わりのようです。

蔵茶の街 雅安

四川省雅安茶廠の方のご好意で、この茶廠が経営する雅安西康大酒店に宿泊させていただきました。

雅安西康大酒店は元々は雅安市の迎賓館として使われていたホテルで
今は茶廠が経営するお茶をテーマとしたホテルとして一般の利用も可能になっています。

蔵茶の街 雅安

ホテルの中はもちろん、客室の壁にも蔵茶で作られたタイルで飾られています。
蔵茶のタイルで消臭と殺菌効果はもちろん、お茶の香りでリラックス効果もあるそうです。
確かにとても良い香りのするホテルで、設備は古いながらも快適に過ごすことができました。

このホテルを拠点に蒙頂山と雅安を回ります。


花香 漳平水仙
花香 漳平水仙

湿度も気温も上がってきた時に爽やかに楽しめる、とても珍しい固形の烏龍茶です。
1回分ずつ紙に包まれていますが、現地の人が楽しむサイズになっているため
茶葉の量もたっぷり10g前後になっています。
1日中楽しめるのはもちろん、水出しでもしっかりたっぷり楽しめる
CPの良い烏龍茶です。

桂花 漳平水仙
桂花 漳平水仙

こちらはその漳平水仙の金木犀の花の香りを持つ桂花香型です。
落ち着いた香りをお好みの方にお勧めです。

茶馬司

茶馬司

その昔、1000年以上前から長い間、現在の四川省や雲南省とチベットはお茶の交易がありました。
野菜の栽培が難しい厳しい自然にあるチベットでは人々の健康を維持するためにお茶が欠かせない飲み物でした。
ともすれば肉食に偏りがちな彼らの健康を保つために、今で言う黒茶はその機能からも毎日摂取しなくてはならない飲み物でしたし、今もそれは変わらないようです。

チベットからはお茶の対価として馬が運ばれてきました。
こうして茶馬古道(サウスシルクロードなどとも呼ばれます)が生まれ、1人100キロ以上のお茶を背負い、何ヶ月も場合によっては1年もかけて厳しい山道を通ってチベットへお茶が運ばれていました。
その茶馬古道の起点の1つが蒙頂山の麓、ここ雅安市です。

茶馬司

茶馬司というのは、その茶馬古道の関所のようなもので、交易に対する税金や交換比率などを司る役所です。
その遺跡が蒙頂山の麓に残っています。

建物は近年、観光地化を目指して再現されたもののようで、それほど古いものではありません。
とはいえ、周囲には何もないこともあって観光地としての役割は果たしていないようです。
誰もいない、半分廃墟のようになっていました・・・

茶馬司

当時の様子を説明した文章や絵などが掲示されています。
馬を繋ぎ止めていた柱なども再現されていて、当時の様子が分かりやすく説明されています。

茶馬司

中はガランとした静かな空間でした。
中にはかなり詳細な資料や説明があり、当時の貴重な写真や、茶馬古道のルート図などもあります。

はるか昔の茶馬古道に思いを馳せながら、ゆっくり見学させていただきました。

茶馬司

おそらくお隣さんの収穫した野菜だと思います。
この写真を撮影している間にも2羽の鶏が足元を走ってどこかに消えていきました。

こんなのどかな遺跡もなかなかいいですね。



蔵茶 金尖 雅細

この地域で作られ、茶馬古道を通って運ばれていたお茶がこの蔵茶です。
今もチベットの人々の生活にはなくてはならないお茶として変わらず運ばれています。
この金尖 雅細は中でも最高品質の香り高い美味しい蔵茶です。

下関特級沱茶 2007年
下関特級沱茶 2007年

この地域のお茶と同じように雲南省からチベットへ運ばれていたもう1つのお茶がこの普洱茶です。
近年に開発された人工的に後発酵させた普洱茶ではなく、昔ながらの作り方をした爽やかなお茶です。
10年単位で長くお楽しみいただけます。

蒙頂山 茶業訪問

蒙頂山 茶業訪問

成都から車で2時間半ほど行くと蒙頂山があります。

蒙頂山は茶樹の人工栽培が世界で最初に行われた場所で、その歴史はなんと紀元前の漢に遡ります。
その当時から今も変わらず蒙頂山ではお茶作りが行われています。

鈴茶堂が扱う春韻白毫や四川高山紅茶を作っている茶業さんを訪問してきました。
蒙頂山といってもこのあたりは観光地もなく、ただひたすら茶畑しかないような場所です。後で聞きましたが、この村に来た日本人は私たちが初めてだったそうです・・・

蒙頂山 茶業訪問

この地域の茶畑はどこも茶摘みが始まったようで、蒙頂山の麓にある村では路上で摘み取った茶葉を売る茶農家さんとそれを買い取る茶業さんで臨時の茶葉市場ができていました。
そんな光景を眺めながら更に山の中へ行くと目的の茶業に到着します。

周囲は見渡す限りの茶畑です。平らな場所もあれば歩くのも怖くなるような急傾斜まで、見渡す限りが茶畑です。
すべてこの茶業さんの自家農園だそうです。
とはいえ、茶業としては規模が小さい方なんだとか・・・凄いですね。

蒙頂山 茶業訪問

ご挨拶もそこそこに早速茶畑を見せていただきました。

摘み子さんだけでなく、職人さんまで総出で茶摘みをしています。
凄い速さで新芽の芽の部分だけを摘み取っています。実は手の動きが早すぎて写真を撮るのに大変だったほどのスピードです。

農薬を使わない茶畑には小さな蜘蛛などの虫もいました。茶樹の下の方を除くと放し飼いの鶏が餌を探しながら歩いています。
とても気持ちのよい素敵な茶畑で、美味しいお茶が作られるのも納得です。

蒙頂山 茶業訪問

摘み取った茶葉は宝石のように綺麗です。
ふっくらとした萌葉はそのままでもとても良い香りがします。
1つそのまま食べさせていただきましたが、甘くて美味しい茶葉でした。

蒙頂山 茶業訪問

茶畑見学の後はすぐそばにある製茶工場を見せていただきました。工場といっても小さな体育館ほどの大きさです。

こちらも摘み取った茶葉を製茶している真っ最中で、ベテランの作り手でもある社長の指示のもとに数人の作り手の方々が忙しく動き回っています。
実際に製茶を行なっているところの撮影はできませんでしたが、とても丁寧に真面目に作っているのが印象的でした。

蒙頂山 茶業訪問

工場の中は爽やかなお茶の香りが充満していてとても良い香りなのですが、摘みとった新芽の白毫が舞って雪が降っているような状態で、しばらくすると身体中真っ白になるほどです。
そんな中でも作り手のみなさんは製茶中のお茶から目を離さず、真剣そのものです。
社長も私たちの案内をしてくださる間も、途中経過を確認して作り手さんに指示を出しながら工場内を移動します。

蒙頂山 茶業訪問

ひと通り製茶の様子を見せていただきながら、色々なお話を伺いました。
とても研究熱心で真面目な社長は実はとても寡黙な方なのですが、私たちの質問に真摯に答えてくださいました。
茶畑のこと、茶葉のこと。製茶の難しさ・・・
こうやって、あの美味しいお茶たちが生まれてくるんだなと納得できる訪問でした。

美味しいお茶を作り出している社長の手です。
とても真面目で無骨な素敵な手なので、恥ずかしがる社長に無理にお願いして撮影させていただきました。


四川高山紅茶
四川高山紅茶

社長が伝統的な四川紅茶の製法を何年もかけて研究して生まれた四川高山紅茶です。
一般的な四川紅茶よりももっと香り高く深い甘みを持つこの紅茶は、鈴茶堂でも人気のあるお茶の1つです。
天然の茶葉の香りとは思えないほどの香りと、砂糖を入れていないとは思えないほどの甘い紅茶を是非おためしください。

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特級 明前 蒙頂石花

日本では殆ど知られていませんが、実はかなり日本人好みの美味しい蒙頂山の緑茶です。
中国最古の銘茶とも言われ、唐の玄宗皇帝から清代末までの皇帝献上茶でした。現地では蒙頂甘露と同じ位かそれ以上に馴染みのあるお茶で、お茶に関する歴史書などでは蒙頂甘露よりも高い評価を受けているお茶です。文化大革命などにより、一度その製法が途絶えてしまったお茶の1つですが近年になって復活しました。
とろっとした金色のお茶は甘い花と香ばしいナッツのような香り、丸い柔らかな甘味のある上質な緑茶に仕上がっています。煎持ちもよく、上手く淹れれば10煎以上楽しむことができます。

手摘み川根茶 2012年一番茶

手摘み川根茶

中国茶の多い鈴茶堂ですが、美味しいお茶は地域に限らずにご紹介したいと思っています。
鈴茶堂の扱う川根茶もその1つで
普段は日本茶をあまり飲まない人でも美味しいと言っていただけるような
特別に美味しい日本のお茶です。

手摘み川根茶

川根茶のふるさと、静岡県の川根本町は大井川の上流
SLで有名な大井川鉄道が走る、山深い静かなところにあります。

川根は標高が高いために年間を通して気温が低く
静岡県の中でも最も茶摘みが遅い場所です。

高冷地でじっくりと育てられた茶樹は完全無農薬で大事に育てられています。

手摘み川根茶

険しい山間地に広がるお茶畑は、一般的に知られる平坦な茶畑と違い、
歩くのも大変な険しい傾斜地に作られていたり
春先になってからの朝晩の冷え込みによる霜から守るべく霜よけを施したり・・・

気の遠くなるような茶農家さんの努力によって、ようやく茶摘みの時期を迎えます。

今年は5月10日すぎからの茶摘みになりました。

手摘み川根茶

私たちがお願いしている茶農家さんでは手袋をして茶摘みを行なっていました。
何でも茶樹の樹液が手につくとなかなか落ちなくなることや
無農薬栽培をしているため小さな虫たちが沢山いる畑で手を守るためとか。
茶摘みは茶農家さん家族総出で行っていますが、女性はやっぱり手のケアも気になりますよね。
私たちも早速手袋をして茶摘みに参加させていただきました。

手摘み川根茶

摘み取った茶葉はすぐに製茶されます。
茶畑の横にある製茶工場で荒茶まで加工されます。
製茶工場といっても数件の茶農家さんが共同で作業するとても小さな作業場所で、実際に茶農家さん自ら製茶を行います。

手摘み川根茶

鈴茶堂がご紹介させていただく茶農家さんの川根茶は
一般には流通せず、毎年口コミによる茶農家さん自身の直接販売だけで完売してしまう知る人ぞ知る名茶です。

川根茶は他の地域の日本茶に比べて色が薄く
華のような香り高さ、適度な柔らかい渋み、そして濃厚な甘みと旨みが特徴です。

普段は中国茶ばかりで日本茶をあまり意識してこなかった私たちも「これは美味しい。」と感動した最高のお茶です。
茶葉をそのまま食べても美味しく楽しめる、旨みの塊のような日本茶です。

昨年までは二番茶まで作っていたのですが、今年は一番茶のみの生産だそうです。

鈴茶堂のご提供する川根茶は5月13日に茶摘みされたものになります。
荒茶までの製茶は完了しておりますが、熟成をかけてから出荷されるため、入荷は6月はじめを予定しています。

手摘み川根茶 2012年一番茶
手摘み川根茶 2012年一番茶

5月31日24時までご予約を承っております。

ご予約いただいた数量以上に川根茶の確保ができれば通常販売もと思っていたのですが、口コミで完売してしまうような人気のお茶のため茶農家さんの方では既に完売してしまいました。
鈴茶堂で確保しているお茶の量、お受けしているご予約の量とペースを考えると、おそらくご予約いただいた方のみのご提供となり、通常販売させていただく量は残らないと思います。

日本のお茶も美味しい。と改めて感じることができる川根茶です。
是非この機会にお試しいただければ私たちも嬉しいです。

杜甫草堂

杜甫草堂

杜甫草堂にも茶座があります。

杜甫草堂とは成都市内西部にある唐代の詩人、杜甫が48歳から51際の間に住んでいた旧居です。
現在は公園のように整備されて一般に公開されています。

杜甫草堂

騒がしい成都市内であることが嘘のように静かな空間に茶座があります。
賑やかで活気のある鹤鸣茶社とは対照的に、こちらは静かにお茶を楽しむような感じの落ち着いた雰囲気です。

杜甫草堂

お茶は15RMB(約190円)〜30RMB(約380円)あたりのお値段が中心になっています。
緑茶、花茶、菊花茶から鉄観音、プーアル茶まで揃っていますが、メインは緑茶のようです。

鹤鸣茶社とは違いジョッキでお茶が出てきます。
初めてだとびっくりしますが、実は蓋碗で出てくる鹤鸣茶社のような場所の方が珍しく、四川の殆どの場所はジョッキで出てくることが多いです。実は茶業さんでもジョッキでお茶をいただいたほど。
いかにこのあたりの人がお茶を沢山飲むかということで、確かに緑茶であれば合理的な飲み方でもあります。
流石お茶処ですね。

杜甫草堂

3月に訪れた時には丁度桜などの花が咲いていました。
四季折々に色々な表情が楽しめる場所のようです。

日差しも丁度良く、とても気持ちのよい時間を過ごすことができました。

杜甫草堂

茶座でお茶を堪能した後は敷地内散策。
するとこんな可愛らしい瓦を見つけました。

コウモリの瓦です。

蝙蝠(コウモリ)の「蝠」が「福」と同じ音で呼ばれるため、中国では大変縁起の良い動物とされ、大事にされています。
茶玩や茶器でコウモリの意匠は多いのですが、こんなところにも使われているんですね。

杜甫草堂

杜甫草堂自体はかなり広いです。
杜甫が晩年に過ごした建物などがあり、静謐という言葉が相応しいような静かな空間もあります。

茶座がついつい気持ちよくてゆっくりしすぎてしまうと、広い敷地内を回る時間が無くなることもありますので注意です。

杜甫草堂


2000年 感徳老観音
2000年 感徳老観音

ほっとしたい時にとっておきの鉄観音はいかがでしょうか?

2000年の春に伝統的な製法で作られた鉄観音を火入れを繰り返しながら熟成させたものです。
現在主流の清香型の鉄観音と違って、深みのある円い回甘はビンテージを経た伝統的製法で作られた鉄観音ならではです。
一般的にはもう入手の難しい2000年の老茶は、とっておきの時間に味わっていただきたいお茶です。

2000年はちょっと贅沢過ぎるかな?という時には2005年、2008年ビンテージもございます。
それぞれ個性があり、その日の気分に合わせても、お好みで選んでいただいても。
各ビンテージを1回分づつセットにしらお試しセットもございます。

2005年 感徳老観音
2008年 感徳老観音
2000年 2005年 2008年 感徳老観音 おためしセット

鹤鸣茶社

鹤鸣茶社

成都市内にはいくつもの茶座があります。

茶座というのは公園などにある青空茶館で、お手軽なお値段でお茶が楽しめる
市民の憩いの場といったスペースです。
これも四川のお茶文化の1つですね。

市内中心部にある人民公園の中には鹤鸣茶社という茶座があります。
100年もの歴史を持つ、成都市内では最も古くからある茶座です。
池のほとりにテーブルと椅子が沢山並べられていて
多くの人がお茶を飲みながら思い思いに過ごしています。

鹤鸣茶社

ここでは成都らしく蓋碗でお茶をいただきます。
(蓋碗の発祥はここ成都と言われています)

メニューには四川省ならではの緑茶や蒙頂黄芽といった黄茶やジャスミン茶
鉄観音や岩茶などの青茶などが並んでいます。

オーダーすると茶葉と蓋碗、お湯の入ったポットを持ってきて
写真のように淹れてくれます。

四川ならではの緑茶、手工毛峰という鹤鸣茶社オリジナルの手作りのお茶をオーダーしました。
手作りということで見た目は悪いですが、甘く花の香のある美味しい緑茶でした。

鹤鸣茶社

面白いのは緑茶でも一度洗茶を行なっていたことです。
これはお茶の種類に関わらず、必ず行なっていました。
他の茶座や茶業さんでは緑茶を洗茶していなかったことからも
この鹤鸣茶社ならではの淹れ方なのかもしれません。

お茶はテーブルに置かれたポットでお湯を継ぎ足しながら長時間楽しめるようになっています。
ポットのお湯が無くなれば追加のお湯を持ってきてくれますので
周囲はお茶を飲みながら読書する人、グループでトランプする人、
絵を書いている人もいれば昼寝している人もいます。

鹤鸣茶社

食事もできるようになっています。

茶座では簡単な麺料理などのメニューもありますが
持ち込みの制限がないようで、隣接するレストランの食事を持ってくることも可能です。

これは茶座に隣接する鐘水餃小吃楼の鐘水餃です。
鐘水餃というのは辣油のかかった水餃子で、一般的には紅油水餃子と呼ばれる四川小吃です。
お店の名前を取ってここでは鐘水餃と呼ばれています。
見た目ほど辛くもなく、美味しい水餃子でした。
(とはいえ、餃子とワンタンの中間みたいな感じで、どちらかと言うと红油抄手に近い気がします)

鹤鸣茶社

この制服を着た人たちは耳掃除屋さんです。

茶座ではこの耳掃除屋さんをはじめ、占い師の方や色々な商売も行われています。
お茶をオーダーしてしばらくすると売り込みに来ます。

私たちはお願いすることはなかったのですが
中には耳掃除してもらっている人もちらほらいました。

お茶のある生活が根ざしている成都の文化を実感できました。
素敵ですね。


2008年 感徳老観音
2008年 感徳老観音

成都でも人気の鉄観音。
鉄観音は成都にかぎらず中国の人にとっては一番人気のある青茶なのではないかと思うほどです。

一般的な鉄観音は10年ほど前に台湾より清香型の製茶技術が伝わったことで
茶葉の発酵度が低く軽いものが主流となりました。
現在主流の清香型は香り高く爽やかである一方
発酵度が低く、焙煎もほとんど行われていないために成分が強く、胃への負担が強いものとなってしまいました。

鈴茶堂が扱う鉄観音は最近主流の清香型ではなく、昔ながらの作り方を守られた鉄観音です。
清香型にはない落ち着きのある甘い香りに加えて、年月を経るほどに丸く深みのある味に育っていきます。

この鉄観音は2008年のものですが、ビンテージ違いの2005年2000年もございます。

現地でもなかなか入手できない伝統的な製法を守られた鉄観音です。

峨眉山と夹江天福观光茶园

峨眉山
峨眉山

成都から日帰りで峨眉山へ行ってきました。
峨眉山は竹叶青(竹葉青)という名茶の産地でもあります。
少し距離のある場所のため、早朝に成都を出て向かいます。

目的地の峨眉山へ着く前にもう1つの目的地がありました。
私の中国茶の恩師から聞いていた夹江天福观光茶园(来江天福観光茶園)です。
これは日本ではあまり考えられないことですが、
成都から峨眉山へ向かう高速道路の途中にある
台湾系のお茶のチェーンストア、天福茗茶が経営する観光茶園付きサービスエリアです。

夹江天福观光茶园
夹江天福观光茶园サービスエリア

お茶屋さんが経営するサービスエリアだけにお茶の販売や茶葉加工品
お茶に関連する食べ物(茶葉蛋など)が販売されています。

このあたりの高速道路脇は全て茶畑になっています。
当然、このサービスエリアも茶畑と菜の花畑に囲まれてあります。

夹江天福观光茶园
お茶博物館

恩師から話に聞いていましたが、敷地内にはお茶博物館もあります。
この時は朝早かったために開館していませんでしたが、入場料も別途必要な本格的な博物館のようです。

夹江天福观光茶园
製茶工場

他にも見学可能な製茶工場もあります。

私たちが訪れた時は製茶ラインは稼働していませんでしたが、
建物の1階工場部分はガラス張りになっていて、外からラインの見学ができます。
とても衛生的な工場のようで、ここでは製品茶と研究用のお茶の製造を行なっているようでした。

夹江天福观光茶园
コテージ

博物館、製茶工場の後ろはちょっとした山になっています。

茶畑とその間にコテージがいくつか建っていて、宿泊も可能になっています。
どのコテージも綺麗に整備されているようです。

夹江天福观光茶园
茶畑

その山を超えると一面の茶畑が広がります。

すり鉢状になっている山の斜面は全てお茶が植えられていて
想像していた観光茶園のスケールを超えています・・・

エリアごとに異なる品種が植えられています。
観光茶園というだけあって、それぞれに品種名のプレートがあり、品種ごとの違いを比べることができました。

夹江天福观光茶园

緑茶の品種が多いのですが、台湾系のお茶屋さんらしく
中には金萱茶という台湾の青茶(烏龍茶)用の品種も植えられていました。
試験的に作っているのでしょうか?

夹江天福观光茶园
菜の花畑

ひと通り回ると軽く1時間以上はかかるほどに広い敷地です。
茶畑の山からは周囲の菜の花畑が見渡せて、とても綺麗でした。

峨眉山や楽山大仏に行く途中にあります。
お茶好きの方にはとてもお勧めのお茶処ならではのサービスエリアです。

サービスエリアを出た後は峨眉山へ。

峨眉山市内にはお茶畑などの景色は見られないのですが
竹葉青の有名な会社の大きな工場などがあったり、製茶機の販売店がいくつもあったりと
生産地に近いことが実感できる街並みになってきます。

峨眉山自体へは一般車の入山が禁止されているため、麓からバスに乗って登っていきます。
そのため、あまり綺麗な写真が撮れなかったのですが
標高1500mあたりの場所までは急傾斜の斜面に茶畑が広がっています。

峨眉山
峨眉山1000m付近の茶畑

隙間があれば茶樹を植えているといった感じの茶畑で
先程の観光茶園のように整列して植えられていることは殆どありません。

峨眉山では既に茶摘みが始まっていると聞いていましたが
標高が少し高くなった場所では気温も低く、茶摘みどころか芽も殆ど動いていないようでした。
標高2000m付近になると流石に茶畑もまばらとなり、積雪も見られます。
2200m付近は完全に雪で埋もれていました。このあたりは茶畑は無いようです。

峨眉山
金頂

雲の上にある峨眉山の頂上の1つ、金頂では青い空がとても綺麗でした。


紫砂茶玩 ウサギとコウモリ
紫砂茶玩 ウサギとコウモリ

手作りの紫砂茶玩です。
ウサギもコウモリも中国では演技の良い生き物とされています。

茶玩は茶宠(茶籠)とも呼ばれる、主に中国茶で使用する茶盤の上におくマスコットのような置物です。
紫砂で作られるものが多く、紫砂茶壷と同様にお茶の成分や香りを吸う性質があるため、茶玩にも育てる楽しみがあります。
洗茶をしたお湯や余ったお茶をかけて育てられた茶玩は深みのある色合いがでてきます。
中には良いお茶の香りがするものもあります。

紫砂茶玩 白菜
紫砂茶玩 白菜

丁寧に作られた白菜の茶玩です。
白菜は財産につながる縁起物です。中国語での白菜の呼び名が百財という言葉と同じになります。
白菜の上に乗っている、細やかな細工をされている小さな蛙とテントウムシも縁起物です。

成都・大西南茶葉市場

大西南茶叶市场

北京から国内線で成都へ。

成都の北部、五块石には中国西部最大のお茶市場、大西南茶叶市场があります。
ここでは何か仕入れるという訳ではないのですが見学に行ってきました。

北京の馬連道茶葉市場などに比べるとかなり小さい印象がありますが
一般消費者に販売することも多い馬連道や広州の芳村茶葉市場に比べるとかなり業者向けになっています。
そのせいか歩いている人も少なく、市内の小売店の人が仕入れに来ている位でした。

他の地域の市場と同じように鉄観音と普洱茶を扱うお店が多いのですが
茶産地でもある地元の四川省産のお茶を扱うお店が多いのは他の市場ではなかなか見られない光景です。
四川省のお茶は沿岸部の福建省や浙江省のお茶と違って中国国内でもなかなか流通していません。
緑茶の竹叶青は北京あたりで流行していることもあって良く見かけますが、それ以外のお茶はなかなか見かけません。
どうやら四川省はお茶の宣伝やブランディングに出遅れていたり
農家や茶廠が小規模であることが多く積極的に宣伝してこなかったなどの事情があるようですが
とても美味しい上質な名茶が多いのに勿体無いですね。

私たちが訪れたときは丁度四川省産の新茶が入荷し始めていて
扱っているお店はどこも忙しくお茶を仕分けていました。

大西南茶叶市场

ただでさえ流通量の少ない四川省のお茶ですが、
北京や広州、もちろん日本へ流通するものとなると名前の知られた限られた種類になってしまいます。
この市場では「毛峰」や「雪芽」「雀舌」など、様々なお茶がありました。
どれも同じ緑茶のように思いますが、面白いことに全て味も香りも異なります。
また、他の地域では滅多に見かけない黄茶「蒙頂黄芽」も普通に見かけます。流石産地ですね。
川紅(四川紅茶)は他のお茶に比べると少ないですが、やはり産地だけあって他の市場よりはあります。
成都市内ではあまり川紅を見かけることがありませんでしたが
市場まで来ると少しではありますが扱っているようです。

大西南茶叶市场

茶葉以外でも四川省ならではのお茶、苦蕎茶という韃靼そば茶も多く並んでいます。
四川省涼山では韃靼そばの一大産地で市内のお土産屋さんでも韃靼そば茶が多く売られています。
(ちなみに蕎麦も普通の麺と同様に食べています)
茶葉問屋さんに混じって韃靼そば茶の問屋さんもいくつかあり、自分たち用のお土産としていくつか購入してきました。
そば茶にも様々なランクがあって勉強になりました。
甘くてなかなか美味しいです。

また、四川は苦丁茶の産地でもあります。
青山緑水という峨眉山で採れる新芽のみを使った苦丁茶も沢山並んでいました。
市内でも普通に親しまれている苦丁茶で飲ませていただきましたが
日本で普通にいただくものとは違い、程よく苦いものの甘くて美味しい苦丁茶でした。

市場全体は30分もあれば一周できてしまうような規模ですが
成都の人々のお茶好きが分かるような、まさに茶産地に近い市場です。


春韻白毫
春韻白毫

四川省の有名な名茶、蒙頂甘露の茶葉に丁寧に君子蘭の香りを移した非常に珍しい花茶です。
鈴茶堂のお茶の中でもとても人気のある、リピートしてくださるお客さまの多いお茶の1つです。
花茶には珍しく男性にも人気のあるお茶です。
とても煎持ちが良く、何煎もお楽しみいただけます。

貢品 碧潭飄雪
貢品 碧潭飄雪

こちらも蒙頂甘露の茶葉にジャスミンの花の香りを移したジャスミン茶です。
四川省のジャスミン茶は飾りの花が加えられているのが特徴的で、可憐な雪のように見える花が綺麗なお茶です。
一般的なジャスミン茶はその製法からどうしても焼けたような独特の味が出てしまいますが、この碧潭飄雪にはそれがありません。
純粋なジャスミンの香りと緑茶の甘い爽やかさをお楽しみいただけます。

北京・お茶の旅

北京・馬連道

お茶を仕入れるのに北京へ行くのは少し変わっているかもしれません。
一般的にお茶を仕入れる場合は中国でももっと南の広州の芳村茶葉市場や福建省や浙江省の茶産地から直接買い付けることが殆どではないかと思います。
実際に北京でお茶を仕入れていますというと驚かれます。

北京には馬連道茶葉市場という中国でも2番目に大きなお茶市場があります。(1番大きい市場は広州の芳村茶葉市場です。)
その規模は秋葉原の電気街を全てお茶問屋さんにしたような規模といえば感覚が伝わるでしょうか?とにかく広大です。
ここに全国からお茶が集まってきています。
特に北京はここ数年の経済発展に後押しされた政府高官をはじめとする富裕層の需要があり、品質の良いお茶が集まるようになっています。昔はジャスミン茶ばかりと言われていましたが(北京をはじめとする地域はジャスミン茶を好む地域でした)、現在はありとあらゆるお茶が取引されています。

馬連道茶葉市場が他の市場と違うのは生産者の直営店が多いことです。といっても全体の10%あるかどうかといったところですので、実際には何度も通って広大な市場を1件1件開拓していく必要はあります。
お茶市場に並ぶ問屋さんの殆どは生産者からお茶を買い付けてきて販売をしている茶商さんです。実は日本に正式輸入する場合、生産者以外から購入したお茶を輸入することはできません。検疫手続きの際には生産者による各種証明書やそれらへのサインなどが必要となるからです。正式通関ができなくなるため、市場に並ぶほとんどの茶商さんからは仕入れとして購入することができません。個人で利用するお茶を市場の茶商さんから購入するのは問題ないのですが、私たちの場合はそうはいきません。
本来であれば茶産地を回って各生産者と交渉して買い付けるべきなのですが、それでは出張費などのコストが無視できなくなりますし、その分商品の値段に反映することになってしまいます。(もちろんもっと大規模に運営していれば無視できるコストだと思いますが・・・)南北福建省、雲南省、浙江省・・・ざっと中国一周できてしまいます。中国各地を回らずに生産者と直接交渉ができることは時間もコストも有利になります。
また、他地域のお茶市場は特定のお茶に限られる品揃えであることも多いのですが(普洱茶ばかりだったり、鉄観音のお店ばかりだったりします)、馬連道茶葉市場は比較的まんべんなく様々な種類のお茶が集まってきていることも魅力的です。

お茶の生産者にとっても北京は進出したい都市の1つであるようです。市場に出店していない生産者でも産地から北京で出向いてきてくれることもよくあります。北京の茶商さんたちのネットワークで産地から生産者を招待して北京へ来てもらい、サンプルの試飲や取引の交渉といったことも頻繁に行われます。茶商さんたちの共同買付けみたいな感じです。

北京・馬連道

3月の中国出張はまず北京からスタートしました。

馬連道茶葉市場ではありませんが、普段から鈴茶堂がお世話になっている茶商さんへのご挨拶に伺います。
この茶商さんは店舗を北京の事務所代わりに使わせていただいたり、前述の茶商さんたちのネットワークに鈴茶堂も入れて下さったり、共同で仕入れしていただいたり・・・鈴茶堂の中国ベースとも言えるお店です。もうかなり長いお付き合いで鈴茶堂のパートナーというだけでなく、私たちの大切な友人でもあります。
ご挨拶した後はさっそく滞在中のスケジュールの確認です。事前に決めていた産地から来ていただく生産者の方にお会いするスケジュールの確認からはじまり、オーダーしていたお茶や商品の確認、輸出(日本へは輸入)手続きの準備など、やることは沢山あります。
近所のお店へのご挨拶も。これらの茶商さんたちとも仕入れのネットワークなどでお世話になっている間柄です。

ひと通り終わったら情報共有も欠かせません。私たちと付き合いのある茶商さんたちはとても勉強熱心な方々です。それぞれのお茶の産地を故郷に持つ茶商さんたちの知識は本当に面白く、勉強になります。普洱茶のプロは雲南省出身の茶商さん。ご主人は年中雲南へ戻り良質な普洱茶を探しています。杭州の茶農家の息子でもある茶商さんは浙江省の緑茶のプロフェッショナルです。福建省出身の茶商さんご夫婦は奥さまが武夷山のご出身で武夷岩茶のプロ。ご主人は福建省南部の安渓のご出身で鉄観音のプロ。宜興出身のご夫婦は紫砂茶器の目利きです。何人もの作家さんと親しく交流されています。安徽省の茶業さんは鈴茶堂の祁門紅茶を作っているプロです。祁門と一口にいっても様々なランクがあり、祁門紅茶とは本来どうあるべきか、数日かけて徹底的に付き合ってくださったこともありました。
お茶を飲みながら、それこそ夜になって建物が閉館するまで1日中ずっと話し込んでいます。とても贅沢な時間です。そのうち秘蔵のお茶を出してきたり・・・下の写真の普洱茶もその1つでした。何と80年代の普洱茶です。

北京・馬連道

1日目は茶商さんたちへのご挨拶とスケジュール確認、情報交換で終わってしまいました。
2日目はお茶メーカーさんの事務所訪問からスタートです。
首都でもある北京は各地のお茶メーカーさんの事務所が沢山あります。
鈴茶堂がお世話になっている中国蔵茶の事務所もその1つです。北京事務所の所長は個人のお茶マニアの時からの長い付き合いで、私たちの良き友人でもあります。
今回の中国出張の目的の1つに四川省雅安市にある中国蔵茶の工場訪問があります。北京事務所所長のご好意で普段は外国人の訪問を受け付けない工場の訪問が許可されることになっていました。まずは所長にお礼と実際のスケジュール確認で事務所を訪問しました。
この時期、丁度北京では中国蔵茶のプロモーションが北京で行われていました。(ご招待いただいていたのですが、ちょうど開催日の夜に北京入りというスケジュールだったため伺うことができませんでした・・・残念です。)そのため、事務所にはいつもの所長だけでなく中国蔵茶雅安本社の幹部が勢揃いしている状態で・・・緊張しました。普段だったらお会いすることができない、中国茶の世界では先生と言われる方々にまでご紹介いただきました。ありがとうございます。

他にも翌日からの四川訪問に備えて蒙頂山の茶業さんや茶農さんへ最終連絡。現地入りしてからのスケジュールを確認して、いよいよ四川省へ移動します。


10906.13
大益 2009年 普洱熟散茶

茶商さんたちと共同買付けしたうちの1つ、大益の2009年普洱熟散茶です。
熟茶の製造技術に定評のある大益では珍しい散茶の形状です。
なによりナッツのような香ばしい香りと果物を飲んでいるかのような香りと深みのある甘みがとても美味しいフルーティなお茶です。
全くかび臭さなどはないため、冷やしても美味しくいただけます。

云南曼岗茶业 七子饼茶 2006年
云南曼岗茶业 七子饼茶 2006年

一生もののプーアル茶としてもおすすめできるのが、雲南曼崗茶業の2006年七子餅茶です。
おかげさまで最後の1枚になりました!

標高2200mにある原生林の野生茶樹から取れた萌葉を使用した特別な餅茶で、伝統的な手作業の製法を頑なに守って作っている貴重なプーアル茶です。プーアル茶でありながら清らかな蘭の香りを持ち、回甘と芳醇なうま味あふれるお茶に熟成されています。これほど素晴らしいプーアル茶にはなかなか出会うことはできません。今はもちろん、10年20年と楽しんでいただけるプーアル茶です。

あまりにも美味しくて鈴茶堂としてだけでなく自分個人用にも保管しておこうと追加在庫を現地に依頼していますが、生産量が少なく人気が高いため、まだ在庫の確保ができておりません。現在のところは次回入荷が未定になっています。
私としては見つかって欲しいのですが・・・(笑