易武天能茶庄

易武天能茶庄

易武古鎮にある友人の茶庄を訪ねてきました。
この易武天能茶庄は易武でも9代続く古くからある茶業の1つです。大きな茶業ではなく、家族、親戚と近くに住む昔から代々手伝いをしてくれる従業員家族数名(従業員も代々この茶業で働いているのだそうです)で営まれています。
機械を使わずに丁寧な仕事で、とても甘く優しい「易武」らしい清らかなお茶を作ります。古茶樹にこだわり、その真摯な仕事ぶりと理論的な製茶はとても美味しく、以前から私自身が愛飲させていただいています。

この時は12月ということで基本的に製茶はお休みです。それでも、こうして餅茶の成形を行うことのできる製茶場には他の茶農家や茶業から成形の依頼が入ってきます。毛茶の状態で熟成を行った普洱茶を成形して出荷します。この時も易武の他の茶業から持ち込まれた普洱茶の成形が行われていました。

製茶については2017年の4月に再訪した際にゆっくり見せていただきましたので、また改めてご紹介させていただきますが、この製茶場には最低限の製茶機械しかありません。揉捻機はもちろん、篩分機も乾燥機もありません。あるのは餅茶の成形の際に使う茶葉を蒸す機械だけです。徹底して昔ながらの手作業にこだわる姿勢が、この美味しさを作り出しているのかもしれません。

易武天能茶庄

そして、この製茶場の清潔さも徹底しています。製茶場への入場は必ず靴を履き替え、指定の帽子をかぶらなければいけません。髪の毛の長い女性は帽子の中に髪の毛を入れることと定められていて、こうした小規模な製茶場でここまで衛生管理に徹底している製茶場も非常に珍しいと思います。有名な製茶企業の工場でもここまで清潔に徹底した管理を行っているところは滅多にありません。

この写真は直前まで餅茶を形作る圧延工程が行われていた場所です。本当に綺麗ですね。
この製茶場ではもちろん昔ながらの石の重しを使った石磨圧延を行っています。人が全てを行うので、とても重労働ですが、機械で圧延するよりも熟成が柔らかく進み、味わいも香りも良くなります。この製茶場では石磨圧延しか行いません。

易武天能茶庄

石磨圧延に使用する重しにも色々なサイズがあります。これは通常よりも大きな餅茶、1斤(500g)餅をつくる際に使用するものです。通常よりも2回りほど大きいサイズになっていますが、厚みはその分減るようです。聞けば人が持ち上げて作業するので、あまり重くすると作業ができないということや、身体を痛めてしまうとのこと。確かにそうですね・・・通常の大きさでも、この重しは相当な重さがあります。石磨圧延の大変さが分かります。
ちなみに写真は友人の老板(社長)です。軽々と持ち上げていますが、普段から自ら製茶しているので、かなりの力持ちです・・・

易武天能茶庄

通常、こういった小さな製茶場でも餅茶を乾燥させる機械や乾燥室が用意されています。しかし、ここでも「晒日」にこだわります。この製茶場にはそういった機械や設備はありません。製茶のご紹介の際に改めてご紹介させていただきますが、実はガスすらも使いません。殺青工程も味に関わるから全て薪を使用する徹底ぶりです。

隣の部屋では乾燥の終わった餅茶の包装が行われています。慣れた手つきで美しく餅茶を包装していきます。

易武天能茶庄

この餅茶を包む紙は通常の紙とは少し異なります。楮が多く含まれた専門の紙を使用します。最近はこの紙も品質の良くないものが増えているそうで、長く保存、熟成させるお茶を包む紙がそのようなものであってはならないと、紙の品質にもこだわっているそうです。
写真は珍しく何も印刷されていないものですが、通常はお茶の種類などを印刷したものを使用します。(この餅茶はこの後に有名な書家の方に筆入れしていただくそうです。)

易武天能茶庄

通常、易武などの産地では製茶したお茶は全て出荷してしまいます。しかし、ここは小さいながらも乾倉を持っています。殆どは出荷してしまいますが、自分たちが気に入ったお茶、とっておきのお茶などは、この製茶場の端にある乾倉で熟成が行われています。
温湿度の管理は本当に厳しく管理していて、こうした温湿度計が1mおきに設置されています。このこだわりはかなりもので、この製茶場を訪れる人が普洱茶を求めても、この乾倉で保管しているお茶については老板(社長)が話をして納得しないと売りません。主に話をするのは保管場所の話。私も以前からお茶を買わせてもらう度に保管場所の平均温度と平均湿度を聞かれます。それに老板が納得して初めて譲ってもらうことができます。厳しいです。(^^;

易武天能茶庄

これだけ徹底して昔ながらの手工、手作りにこだわり、保管にも熱心な茶業というのも珍しいと思います。現在の老板のお父様、何能天老師は易武でも名茶師として有名な方です。息子である現在の老板は、その技術を感覚だけではなく、きちんと論理的にも整理、実践、改善していくことで易武のお茶を守ろうとしています。易武に限らず、製茶業では珍しいタイプで、これからの易武の発展はこうした若手にかかっているのかもしれません。


能天源七子餅茶 易武正山古樹 古式手工 2014
能天源七子餅茶 易武正山古樹 古式手工 2014

ようやくショップでご紹介するために譲ってもらうことができたお茶がこちらです。
易武天能茶庄の乾倉で3年間、大切に熟成させています。

使用する茶葉は易武の山深い場所にある自然のままに育った古茶樹、茶葉の殺青(発酵を止める工程)もガスではなく薪を使い、製茶機械を可能な限り使用しない昔ながらの製法にこだわっています。もちろん、圧延工程も昔ながらの石磨圧延です。

非常に高く綺麗な、そして長く続く見事な、易武の人たちの言うところの「蘭花香」が感じられます。ちょうど熟成が一段落したところで、本来持っている香り高さに加えて蜜のような甘い香りも深く出ています。易武らしい甘味は深くしっとりと、優しいミネラル感とあわせて複雑な、それでいて喉に心地よい仕上がりになっています。3年間熟成させていますが、易武での徹底した乾倉管理ということもあり、いわゆる陳香は感じられません。

飲み終えた時にはぜひ葉底、茶殻もご鑑賞ください。大変に丁寧に作られた綺麗な茶葉です。

2017年 麻黒寨 喬木古樹茶
2017年 麻黒寨 喬木古樹茶

易武、麻黒寨の茶農家を営む友人の作った喬木古樹茶です。

できたばかりの普洱生茶は強くて美味しいと感じられないと思いがちですが、このお茶は違います。雲南の普洱茶の中でも特に易武は甘いお茶であることが知られていますが、この麻黒寨で作られたお茶はその特徴がよく分かるように優しく甘いお茶に仕上がっています。香りは見事な蜜香が感じられ、飲み込んだ後の余韻も非常に長く強く感じられます。しっかりとしたミネラル感がありながらも、優しく、とても心地の良いお茶です。

ここ数年、普洱茶の作り方は少しずつ変わってきています。これは易武に限らず、全体に言えることです。その変化が良く分かる普洱茶だと思います。易武らしさは十分に、萎凋を丁寧に長く行い、普洱茶として最高に丁寧に作られた上質なお茶です。普洱茶の概念が変わるお茶かもしれません。

易武古鎮

易武古鎮

易武の友人を訪ねてきました。
易武は景洪から見ると勐海とは逆方向の勐腊県、ざっと120kmの距離にあります。とはいえ、勐海のように道路が整備されているとは言い難く、また、山深い場所にあるため車でもかなり時間がかかります。私たちが行った際にも土砂崩れや細い山道での事故などが発生し、通行止めになることが数回あり、当初予想していた時間の倍以上、出発した景洪からは5時間近くかかって到着しました。

易武は六大茶山(革登、倚邦、莽枝、蛮砖、曼撒、攸乐(基诺))の中心となる場所です。その中でも入り口となるのが易武郷です。決して大きくない山間の町ですが、その先の麻黒寨や大漆樹寨といった村にはこのような町はありません。日用品や食料品の市場、学校や銀行(小規模な支店ですが)、商店や旅館、ホテルなどがあるのも易武郷で、茶山に住む人々の中心となっています。

易武古鎮

その易武郷の横に昔ながらの易武古鎮があります。本来はこの易武古鎮がこの地域の中心でしたが、古い集落であるため道幅も狭く、迷路のような細い路地が続き、車が入るのもぎりぎりです。そのような事情もあり、現在の町の中心は易武郷と呼ばれる町と易武古鎮と区分けされるようになりました。
易武郷と違い、易武古鎮は歩く人も少なく、とても静かな集落です。少数民族から漢民族(といってもかなり昔に移住してきた人たちが殆どです)が入り混じって住み、お茶に関わりながら何世代も生活をしています。

易武古鎮

山の中にあるため起伏が激しく、古い石畳が続きます。古鎮自体はとても小さく、古い建物が密集している場所はあっという間に終わり、だんだんと茶畑が見えてきます。このあたりで採れる茶葉は決して上質なものではありませんが、この地で暮らす人達の日常のお茶として生活に欠かせないものとして栽培されています。また、易武古鎮に限らず、こうした茶山では茶樹栽培が優先されるため、野菜などの農家が非常に少ないのも特徴です。その為、生活に必要な野菜などは別の場所から運んでくることが多く、実はそういった食料品の価格は都市部よりも高くなっています。そうしたこともあり、ちょっとした自家用の野菜を作るといった小さな畑が古鎮の周辺には点在しています。

易武古鎮

古鎮を歩いていても殆ど人に出会いません。たまにすれ違う人がいても、若い人は殆どいないといった状態です。多くはお年寄り、あるいは子供たちといった感じで、お茶の名産地である易武でも後継者問題というのは深刻なようです。中にはこの地に残り、お茶を作り続ける人たちもいますが、若い人の多くは都市部へ働きに行ってしまったり、野菜や果物と違って収穫した後にも製茶という加工が必要という、いわゆる農業の中でも重労働な製茶を嫌って街へ出る人も増えているそうです。

易武古鎮

易武古鎮の全景です。山に張り付くように集落が作られています。古い建物は老朽化が激しく、今も残っている建物の半分以上は既に人が住まない空き家になっているそうです。建て直しも進んでいて、訪問時の12月は製茶があまり行われない時期ということもあり、建物の建て直しや修復を行っている場所も多く見られました。数年もしたら、またこの景色も変わってしまうのかもしれません。


班盆古樹純料谷花茶 2012年
班盆古樹純料谷花茶 2012年

樹齢300年以上の茶樹から完全手作りで作られた普洱生茶です。
名前の中にある「班盆」という言葉はこのお茶の産地の村の名前です。雲南省の有名な布朗山、その中にある老班章と程近い場所にある村で、標高は1700~1900mという場所にあります。班盆は老班章と同様に古茶樹園が知られ、このお茶はその中でも樹齢300年以上の茶樹から作られています。

この普洱茶はまるで蜜をそのまま飲んでいるかのような、素晴らしい香りを持っているお茶です。普洱茶というと独特の香りを連想する方も多いと思いますが、このお茶は緑茶や白茶に近いような、フレッシュさを持っています。

今回、このお茶は中国で高名な普洱茶専門家である私たちの師から特別に譲っていただきました。師が自ら現地へ赴き、作った、とても貴重なお茶になります。あまりにも上質な茶葉を使用しているため、グラム数の大きくなる餅茶にすると非常に高額になってしまうために、1つ1つ小さな固形茶にしたというお茶です。
是非この機会に特別な普洱茶をお楽しみください。

無量山 寨子坡 2008年
無量山 寨子坡 2008年

蜂蜜のような香りと甘くミネラル感がしっかりとある、とても美味しい普洱茶です。
渋味や苦味が少ないのは無量山のお茶の特徴ですが、この2008年の寨子坡もその特徴が良く出ているため、渋味・苦味はもちろん、雑味は一切感じません。回甘も強く、余韻が長く続きます。煎持ちも良く、柔らかく優しく、しっかりと美味しいお茶になっています。

この2008年の無量山 寨子坡は現地に住むイ族によって作られました。標高1700~2400m付近の半野生古茶樹(無肥料・無農薬)から摘み取られた茶葉を使用しています。採取した場所の標高にばらつきがあるのは茶園のものではなく、原生林のような山の中に点在する茶樹から摘み取っているため、正確な標高が分かりません。また、樹齢も樹高などから200年は軽く越えていると思われますが、正確な樹齢は分からないということです。昔ながらの作り方で丁寧に作られた普洱茶です。

南糯山 半坡老寨

南糯山半坡老寨

南糯山のいつもお世話になっている茶農家さんを訪問してきました。
景洪の街から勐海へ向かう途中に南糯山はあります。山に入って急傾斜の道をのぼっていくと、元々細かった道が更に細くなり、車のすれ違いも怖い位の細さになります。そういった道をのぼっていくと標高2000m位の場所に半坡老寨があります。小さな集落ですが、殆どは茶農家さんで構成されている、お茶の村です。
南糯山は昔から紅茶の産地として有名な場所です。1900年前半にはイギリス人がこの地で紅茶を作り、欧州へ輸出をしていました。現在も台地茶を中心に紅茶作りが続けられています。

南糯山半坡老寨

当店でご紹介している南糯山 古樹滇红(雲南紅茶)を作っている製茶場を見学させていただきました。残念ながら写真の撮影はできませんでしたが、本当に小さな製茶場で萎凋槽なども予想以上に小さな手作りのものです。
この古樹滇红(雲南紅茶)はとても上質なもので、本来であれば現在ご紹介している価格で中国国内であっても難しいほどのものなのですが、この茶農家さんを紹介してくださった私の師のおかげで特別に現在の価格でご紹介できています。そんな事情なので茶農家さんには利益の薄い買手ではあるのですが、快く暖かく迎えてくださいました。他にもたくさん質問などをさせていただきましたが、全てきちんと答えてくださいました。とても真摯な茶農家さんです。

南糯山半坡老寨

写真は製茶場を見学させていただいた後に見せていただいた古茶園です。樹齢300年以上の茶樹がたくさんあり、紅茶もこれらの茶樹から作られています。この茶樹もざっと350年です。
南糯山にはこのような古茶樹がたくさんあります。半坡老寨だけでも3500苗以上あるとのこと。ここもお茶が生活の一部として代々大切に守り続けられているのが分かります。

南糯山半坡老寨

こちらは樹齢600年以上の古茶樹です。半坡老寨といっても村から山の中の古茶園をずっと歩いて30分以上かかったでしょうか?更に先には樹齢800年以上の茶王樹があるとのことでしたが、日が暮れてきてしまったので断念しました。
この古茶園では樹齢300年程度は普通の茶樹として扱われていますが、さすがに樹齢600年以上ともなると囲いや支柱を作って大事にされています。この茶樹から作られたお茶を飲ませていただきましたが、とても甘く、心地の良い苦味と、力強くありながらも優しい素晴らしいお茶でした。


南糯山 古樹雲南紅茶 2016
南糯山 古樹雲南紅茶 2016

現在は完売しておりますが、2017年も秋にまた入荷する予定です。
とても上質で美味しい紅茶です。


大益 老茶頭 2014年
大益 老茶頭 2014年

リピーター様、おまとめ買いの方が多い安定した美味しさの大益 老茶頭ですが、現在ご紹介中のお品物で2014年ビンテージは最後となります。

次回入荷分より製造年が2015年に変更となります。
2014年をご希望の方はお早めにお求めください。


6月24日から6月26日までのあいだ中国出張のため、
発送業務をお休みさせていただきます。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

発送業務をお休みさせていただいている期間も、ご注文は変わらずお受けいたしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどに、いつもより少しお時間をいただく場合がございます。
大変ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

賀開 製茶場

賀開 製茶場

賀開古茶園を見学した後は、老師の案内で同じ賀開茶山の中にある製茶場を訪問させていただきました。案内をしてくれている老師は老班章でも名茶師として有名な方で、その技術を学びたいという茶師さんたちも少なくありません。今回訪問させていただいた賀開の茶師さんも老師に師事している方の1人です。

製茶場は古茶園から少し山をおりた場所にありますが、とても眺めの良い場所にあります。急斜面の途中に建てられた製茶場からの眺めはとても気持ちよく美しかったです。これで12月の空とは思えないほどですね。

賀開 製茶場

時期的にもさすがに製茶は行っていませんでしたが、新しく作っている途中という紅茶の製茶場を見せていただきました。これは殺青釜ですが、まだ未完成です。この後に金属の釜を設置するようになっています。こういった製茶場は雲南に限らず自分たちで作ることが多いです。自分で建物から建てることも珍しくありません。
釜の傾斜は地域によって違います。西双納版は概ね同じような角度の傾斜が多いですが、四川省や浙江省、安徽省や福建省など、それぞれの地域によって角度や形式が変わってきます。

賀開 製茶場

これはできたばかりの萎凋槽です。紅茶の発酵を促進するために利用します。
下側に熱風を送り込むことで温度を上げて発酵を促します。通常はガスや電気などの熱源を使うことが多いのですが、ここでは薪を使用する予定とのことで、外側には薪を燃やす炉があります。
賀開の古茶樹を使用した紅茶を作るそうで、とても美味しそうですね。

賀開 製茶場

晒青に使うスペースです。かなり広大な空間で、雨でも大丈夫なように屋根があります。台湾の製茶にも同じような建物を利用しますが、大きく違うのは太陽の強さでしょうか。台湾の場合は雨を避けるという目的で作られますが、西双版納ではその他に強すぎる太陽の光を軽減するという目的でもあり、台湾の製茶場のように屋根の開閉はできないことが殆どです。
西双版納では日光がとても強く、あまりに強い太陽光は茶葉の色を変えてしまったり(まさに焦げたように黒くなります)、味わいにも影響するため、逆に日除けをつけたりしてコントロールしながら乾燥させています。


無量山 寨子坡 2008年
無量山 寨子坡 2008年

蜂蜜のような香りと甘くミネラル感がしっかりとある、とても美味しい普洱茶です。
渋味や苦味が少ないのは無量山のお茶の特徴ですが、この2008年の寨子坡もその特徴が良く出ているため、渋味・苦味はもちろん、雑味は一切感じません。回甘も強く、余韻が長く続きます。煎持ちも良く、柔らかく優しく、しっかりと美味しいお茶になっています。

この2008年の無量山 寨子坡は現地に住むイ族によって作られました。標高1700~2400m付近の半野生古茶樹(無肥料・無農薬)から摘み取られた茶葉を使用しています。採取した場所の標高にばらつきがあるのは茶園のものではなく、原生林のような山の中に点在する茶樹から摘み取っているため、正確な標高が分かりません。また、樹齢も樹高などから200年は軽く越えていると思われますが、正確な樹齢は分からないということです。昔ながらの作り方で丁寧に作られた普洱茶です。

勐海 賀開古茶園

贺开茶山

勐海では老師の案内で賀開茶山へも行ってきました。
賀開は布朗茶山に隣接する古茶樹で有名な茶山で、主に拉祜族(ラフ族)がこの地に住んでいます。
この賀開のお茶は私自身がとても好きな普洱茶で、独特の心地の良い苦味が特徴です。この苦味が味わいを深く、甘さを呼び起こすような通好みのお茶です。以前にメールマガジンご購読者の方限定でご紹介させていただきましたが、お求めになった方はいかがでしたでしょうか?

贺开茶山

賀開の曼弄老寨には茶王樹と呼ばれる樹齢800年の古茶樹があります。その樹齢の高さを思わせないような元気で力強い茶樹で、2016年12月の訪問時にも新芽が吹き出していました。
このような茶王樹と呼ばれる古茶樹は賀開だけでも10株以上あります。古くからお茶づくりを続け、人々の生活と共に茶樹は大事にされています。

贺开茶山

この曼弄老寨の古茶園は3500株以上の古茶樹があるそうです。曼弄新寨と合わせると5000株近くにもなるとか。
古茶樹は基本的にそのままです。大きく切り戻した茶樹などは見当たりませんでしたが、茶山の下の方は古茶樹が少なく、切り戻した近代的な茶園も見られました。
茶山自体はかなり傾斜のきつい岩の多い山ですが、綺麗な赤土で土の状態はとても良いようです。

贺开茶山

茶園の中には色々な生き物がいます。虫はもちろん、鶏や豚が日陰を求めて茶樹の下で休んでいます。特にこのあたりの豚は基本的に放し飼いです。歩いていても車で移動していても豚が飛び出してきます。
この時も茶王樹のそばに豚の親子が昼寝をしていました。


ご好評をいただき完売いたしましたが、北京事務所在庫分が入荷いたします!

中茶牌 藍印鉄餅 春尖 2006
中茶牌 藍印鉄餅 春尖 2006

この価格帯では近年稀にみるほどの美味しく上質な普洱生茶です。
価格がお手頃ということもありますが、何より驚く位にとても美味しいということ。
特に樟香系の香りがお好きな方にはぜひ試していただきたいと思います。

中茶牌の鉄餅の歴史は古く、1950年代まで遡ります。
元々はロシアなどの輸出向けに鉄の型を使って整形する製法で作られていた普洱生茶です。通常、石と布を使って整形する普洱茶ですが、この鉄の型を使うことで独特の風味が生まれ、当時、初期生産のものは今や手の届かないほどに高価なお茶として知られています。この藍印鉄餅は2006年に作られた、その鉄餅の復刻版です。

雲南中茶公司による、この藍印鉄餅は春尖、早春の清明節前に1芯3葉で摘み取られた上質な茶葉を使用して2006年に作られました。出庫直後から広州乾倉で、ほぼ10年間熟成を行っています。広東入倉ですが土臭さなどは感じられません。

広州乾倉の中でも非常に腕の良い茶商によって熟成されているせいか、高く見事と言えるほどの綺麗な樟香が楽しめます。心地よい柔らかい収斂味、しっかりと、そして長く続く回甘とのバランスが本当に素晴らしい生茶に育っています。生茶の強さはすっかり影を潜めて、柔らかく、優しく、それでいて力強い、まさに普洱茶熟成のお手本のように育っています。

通常であれば倉熟成を行い、ここまで状態が良く、香り高い普洱茶はそれなりに高価になります。今回、黒茶専門家として大陸ではとても高名な師のおかげで現地と殆ど変らない価格でご提供できることになりました。とても美味しく、そして本当におすすめできる普洱茶です。

※1筒(7枚)でご購入をご希望の場合はお問い合わせください。(45,500円・税抜)

湯宣武 大紅袍 紫砂茶壺入荷しました!

漳平水仙、祁門の発送をさせていただきました。
大変おまたせいたしました。
配送日指定のないお客さまへは順次お手元に届きますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本年春の漳平水仙はここ数年では一番の良い仕上がりであったと思います。特に炭焙煎は焙煎を指定させていただいたこともあり、とても美味しく仕上がっているかと思います。ぜひお楽しみください。

漳平水仙の在庫調整分は完売いたしました。どうもありがとうございました。


湯宣武  文旦
湯宣武 文旦

先日、当店ブログ、Facebookでご紹介した湯宣武の大紅袍茶壺が入荷しました。

大紅袍というと岩茶を連想してしまいますが、明・清代から伝わる伝統的な泥料の1つです。現在は非常に産出量が少ないこと、扱うにはかなりの技術が必要とされるということなどがあり、今では殆ど見られなくなりました。
非常に硬度が高く、艷やか、お茶の味わいが非常に清らかに出る、朱泥系の泥料の中では最高品質とされています。

均整のとれた美しい造形と見事に硬く締まった艶やかな陶肌が素晴らしい茶壺で、お茶の種類を選ばずにお楽しみいただけます。やはり大紅袍泥料の艶やかさ、高い金属音のする硬度、深みのある朱の色合い、指が吸い付くような陶肌の質感、そしてなによりバランスの良い洗練された造形の完成度の高さは非常に素晴らしいものがあります。
彼女自身の作品の中でも最高レベルの作品です。


国家級工芸美術員の呉国軍による作品です。
ショップでのご紹介は初めてですが、確かな品質の茶壺を作る作家で実力派、今回ご紹介する作品は7年ほど前に作られた茶壺で、現在一般的に使用される泥料よりも品質の良い材質を使っています。なにより造形が洗練されていて、使いやすい茶壺です。

呉国軍 倣古紫砂
呉国軍 倣古紫砂

呉国軍 倣古紫砂
呉国軍 倣古紫砂


6月24日から6月26日までのあいだ中国出張のため、発送業務をお休みさせていただきます。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
発送業務をお休みさせていただいている期間も、ご注文は変わらずお受けしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどに、いつもより少しお時間をいただく場合がございます。

ご注文のタイミングによっては6月27日以降の発送となります。
大変ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

西双版納 勐海 普洱茶工場 2 / 発送業務お休みのお知らせ

西双版納 勐海 普洱茶工場

一般的に知られる普洱茶の固形茶の成形も見せていただきました。
これは今では少なくなりつつある石磨圧延に使用する重しです。1つ1つ、人の手で成形、押し固めていくのでとても大変な作業です。労力も必要ということ、時間もかかるということもあり、昔ながらの石磨圧延ができる製茶場は限られています。
この製茶場では機械による圧延も行いますが、良い品質の茶葉のみを石磨圧延で行っているということでした。他の製茶場でも同じような場合が多く、品質の良いもの、良いお茶は石磨圧延を行うということが多いようです。確かに石磨圧延は味わいも香りも違います。

西双版納 勐海 普洱茶工場

ここ数年、良く作られるようになってきた小さな固形茶です。良く見かける小沱茶と違い、球形をしているのが特徴です。
元々、普洱茶は良いお茶であればあるほど固形茶にしてきました。逆に言えば散茶はそれほど良いお茶ではないことが多かったのです。しかし、ここ数年の普洱茶の価格高騰に伴い、従来の大きさの固形茶では高額になりすぎて買い手がつかないということが増えてきました。そこで1回分ずつ球形にすることが多く見られるようになりました。小沱茶の形にしないのは機械が必要で、良いお茶は機械を使用せずに成形したいということもありますが、殆どの小沱茶は品質が良いとは言えないものが多く、差別化を図るためにもこの形で落ち着いたようです。

西双版納 勐海 普洱茶工場

この成形にもいくつかの方法があります。一般的にはビニールを使用して成形していく方法です。丸めて形が落ち着くまでビニールで包んだままにしておきます。その後、乾燥させていきます。このビニールは表面がツルツルしていることもあり、これを使用した固形茶は表面が平らで綺麗に作ることができます。しかし、通気性がないため味わいや香りに影響してきます。
本当に良いお茶はここでビニールではなく布を使います。ビニールほど形は綺麗にできませんが、通気性があるため、完成したお茶の香りや味が良いのはこちらの方です。布の種類も工場によってこだわりがあります。

西双版納 勐海 普洱茶工場

成形した固形茶はこうして乾燥させていきます。普洱茶の乾燥は基本的に晒日、太陽ですが、ここまで成形した普洱茶を野外で乾燥させることはあまりありません。太陽の光が強く、茶葉の色が焼けてしまったり、当然ながら味わいなどにも影響するため、太陽の光が程よく入る室内で日光量を調節しながら数日かけて乾燥していきます。
天気の悪い日や時間が無い場合、また大量に製造する場合は乾燥室で乾燥を行います。実際に熱を加えて乾燥させていきますが、通常のお茶よりもずっと低温で時間をかけて乾燥を行っていきます。

西双版納 勐海 普洱茶工場

完成した固形茶は包装して出荷します。雲南の製茶場では製茶したお茶は通常全て出荷します。後熟成などは基本的に購入した茶商が行います。この製茶場でも基本的に全て出荷していますが、なかには自分の所で熟成倉を持ち、一部は出荷せずに自分で熟成しているところもありますが少数です。

乾燥が終わったお茶を包装していく紙は通常の紙とは少し違います。和紙というのでもないのですが、楮が通常よりも多い紙を使用します。この紙も専門の工場で作られています。小さな町工場のような感じの場所が多く、希望にあわせて作ってもらうことができます。
包装したお茶は昔ながらの竹の包みで7枚で1筒という具合にまとめていきます。

西双版納 勐海 普洱茶工場

こうして一連の成形工程を見てきましたが、成形だけでもかなり大変な作業で、殆どは人の手で1つ1つ行っています。大益などの大きな製茶場では殆どを機械化することができましたが、村の小さな製茶場では殆どがこうして手作業で今もお茶を作っているのが現状ですが、勐海は比較的機械化が進んでいる方ではないかという印象です。易武の方では全く製茶機械がないということも珍しくありません。(易武については改めてご紹介していきます。)


4月の中国雲南出張では長年に友人を訪ねてシーサンパンナの易武を中心に茶産地をまわってきました。
2017年の春の易武はお茶作りにとって決して穏やかな年ではありませんでした。大雨や雹、急激な気温の急降下に見舞われ、大きな減産となってしまったのは事実です。とはいえ、そういった年でも例年と変わらない、中には例年以上に良いお茶も作られます。ただし産出量が少ないため価格が高騰してしまうという事情があります。

製茶期間中、この地を訪問してきました。これはその際に代々、麻黒寨で茶農家を営む友人から譲っていただいた貴重なプーアル生茶です。
本来であればこの価格でご紹介できるような品質のお茶ではありませんが
長年の友人ということ、新たにショップでも易武のお茶の美味しさを
日本の方にご紹介したいということで、譲っていただくことができました。

2017年 麻黒寨 喬木古樹茶
2017年 麻黒寨 喬木古樹茶

できたばかりのプーアル生茶は強くて美味しいと感じられないと思いがちですが、このお茶は違います。雲南のプーアル茶の中でも特に易武は甘いお茶であることが知られていますが、この麻黒寨で作られたお茶はその特徴がよく分かるように優しく甘いお茶に仕上がっています。香りは見事な蜜香が感じられ、飲み込んだ後の余韻も非常に長く強く感じられます。しっかりとしたミネラル感がありながらも、優しく、とても心地の良いお茶です。

能天源七子餅茶 易武正山古樹 古式手工 2014
能天源七子餅茶 易武正山古樹 古式手工 2014

このお茶は易武の古鎮で代々お茶作りを営む易武天能茶庄は今年で9代目という歴史ある茶農家さんによるものです。名茶師と名高い何能天老師とその息子さんによるプーアル茶は小さな製茶場でありながらも易武の中でも高い評価を受けています。

使用する茶葉は易武の山深い場所にある自然のままに育った古茶樹、茶葉の殺青(発酵を止める工程)もガスではなく薪を使い、製茶機械を可能な限り使用しない昔ながらの製法にこだわる茶農家です。もちろん、圧延工程も昔ながらの石磨圧延です。

非常に高く綺麗な、そして長く続く見事な、易武の人たちの言うところの「蘭花香」が感じられます。ちょうど熟成が一段落したところで、本来持っている香り高さに加えて蜜のような甘い香りも深く出ています。易武らしい甘味は深くしっとりと、優しいミネラル感とあわせて複雑な、それでいて喉に心地よい仕上がりになっています。3年間熟成させていますが、易武での徹底した乾倉管理ということもあり、いわゆる陳香は感じられません。

友人である茶農家さんのご好意により麻黒寨古樹茶、能天源七子餅茶は現地と変わらない価格でご紹介できるようになりました。上質なプーアル生茶の美味しさをお楽しみいただければと思います。


6月24日から6月26日までのあいだ中国出張のため、
発送業務をお休みさせていただきます。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

発送業務をお休みさせていただいている期間も、ご注文は変わらずお受けいたしておりますが、ご注文確認のメールやお問い合わせの返信メールなどに、いつもより少しお時間をいただく場合がございます。
大変ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

白茶入荷しました! / 発送業務お休みのお知らせ

白茶が入荷しています。
今年は通常では入手できない小白茶や、味わい、香りにこだわって後熟成を行った白毫銀針、上質な寿眉なども入荷しています。

現在、中国出張の前の発送は締め切らせていただいております。6月14日より順次発送させていただきますが、御注文が混み合う場合は通常よりも発送までお時間をいただく場合もございます。また、ショウ平水仙、祁門のご予約商品との同梱をご希望される方は6月16日までにご注文、同梱をご希望との旨をご注文時の備考欄にて、お申し出いただけますようお願いいたします。


宋代の白茶 福鼎小白茶 入荷しました!

福鼎小白茶 2017
福鼎小白茶 2017

福建省の白茶は大白茶種、大毫種と呼ばれる品種から作られます。白茶の国家標準でもこの品種が指定されています。しかしながら、この品種は1960年代に品種改良されたもので、それ以前の宋代から民国時期までは、この小白茶種(地元では白毛茶と呼ばれています)から作られていました。
この小白茶種は大変味わいが良いことで知られていましたが、その名の通り、葉が小さく、また茶樹自体も小さいため、生産量が少なく、経済的理由から現在の大白茶種、大毫種に変えられていきました。現在は栽培、生産を行う茶農家は殆どいない状態で、まず市場に流通することがなくなりました。

優しい甘い香りと素晴らしく深みのある、複雑な優しい甘さを味わうことができます。繊細さも備えた清らかな白茶です。

2017年はお世話になっている茶農家さんのご好意で入手することができましたが、この茶農家さんでも生産量が極めて少なく、今後の入荷は不明です。中国国内でも殆ど流通していない白茶です。

人気の白毫銀針も入荷しました。

白毫銀針 2016年 第1採
白毫銀針 2016年 第1採

この白毫銀針は福建省福鼎市で栽培された無農薬栽培の福鼎大白茶種から作られています。白毫に包まれた翡翠色の茶葉はふくよかで艶やかです。これは白毫銀針の中でも品質が高いことを表しています。

白茶は年月を経た方がより柔らかく旨味を増していくお茶です。後熟成による柔らかな美味しさをゆっくりとお楽しみいただけます。
この白毫銀針は2016年の明前に摘み取り、製茶した茶葉を1年間じっくりと後熟成を行いました。深みのある優しい甘味と清涼感のある心地よい甘い香りが素晴らしいお茶です。


中国茶の勉強をすると白茶の中で最も高く上質なものは白毫銀針、その次に白牡丹、寿眉は一番下のランクのものと言われていることを見かけますが、間違いではないものの正解でもありません。それぞれのお茶にはレギュレーションの違いがあることということで、実際、寿眉の品質の良いものは白毫銀針の低品質のものよりもずっと高価です。昔から白茶を楽しむ人たちは、味わいの違い、成分の違い、効果の違いで使い分けています。

福鼎貢眉(寿眉) 2013
福鼎貢眉(寿眉) 2013

この貢眉は寿眉の中でも品質の高い、高山地帯で栽培されている地元の土着の品種から作られています。最近の白茶の品種である大白茶種といったものではなく、地元では土種と呼ばれる名前のない素朴な品種を使用しています。
2013年の春に製茶、その後、味わいを深めるために4年間熟成させています。

白茶では珍しい広東入倉の寿眉も入荷しています。

広東入倉貢眉(寿眉) 2011
広東入倉貢眉(寿眉) 2011

2011年の春に製茶、その後、味わいを深めるために5年間熟成させています。
このお茶の特徴はその熟成を製茶を行った福鼎ではなく、広東の乾倉で行っていることです。プーアル茶では良く行われますが、白茶で広東入倉を行うものはあまりありません。


日常のお茶として人気の高い雲南白茶も入荷しています。
今年は非常に良い仕上がりです。

雲南白茶 月光美人 翠芽 2017
雲南白茶 月光美人 翠芽 2017

雲南省南部の思茅の標高1800m付近にある茶園で2017年3月中旬に摘み取られました。
茶園栽培によるものですが、無農薬・無肥料栽培の茶樹から丁寧に摘み取り、製茶されています。ビロードのような白毫が非常に美しい茶葉です。

味わいの深さではこちらがおすすめです。

雲南白茶 月光美人 2017
雲南白茶 月光美人 2017

雲南大葉種の持つ柔らかい甘さと、夏向きの爽やかな紅茶のような風味、心地よいミネラル感を持つ深みのある味わいに仕上がっています。

思芽に住む少数民族の作り手さんが丁寧に作った白茶です。
ぜひ夏の常備茶としてお楽しみください。


6月9日から13日までのあいだ中国出張のため、発送業務をお休みさせていただきます。
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大変ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

西双版納 勐海 普洱茶工場 1

西双版納 勐海 普洱茶工場

昆明から国内線で1時間、西双版納(シーサンパンナ)へ移動しました。
ここは言わずと知れた普洱茶の産地として有名ですが、同じ西双版納の中でも地域によってその味わいも香りもまるで別のように変わります。

西双版納の中心、景洪の空港から、比較的近い勐海へ。昔からお世話になっている老班章の名茶師である哈尼族(ハニ族)の老師の案内で、駆け足ながらも勐海を案内していただきました。ありがとうございます。

春城と呼ばれる昆明とは500キロ位しか離れていないのですが、西双版納は完全に東南アジアの気候です。12月の訪問時も気温は28度と(昆明は20度少し位)春から夏に季節が変わるようです。空の青さも太陽の強さも変わります。

西双版納 勐海 普洱茶工場

まずは老師の長年の友人という傣族(タイ族・泰族とは違います。言葉は近いそうですが。)の方が運営している普洱茶工場へお邪魔しました。12月ということで基本的に製茶はお休みですが、熟茶の成形をこの時期はしています。
ちょうどこの時期は中国でも大流行したと言ってよい青柑の成形をしていました。とはいえ、青柑は広東省で栽培されるもので、ここ雲南にはありません。陈皮(陳皮)普洱茶や青柑普洱茶にする場合は熟茶を雲南から広東省へ運び、成形しますが、ここ雲南では檸檬(レモン・ただし日本で言うレモンとは違います。ライムに近い感じの果実です。)で行います。基本的な成形方法は変わりません。

西双版納 勐海 普洱茶工場

青柑茶に限らず、固形茶にするには乾燥したお茶のままでは硬すぎるため、蒸気で蒸しながら柔らかくして成形を行います。作業台の真ん中にある缶の下から蒸気が出るようになっていて、茶葉を柔らかくしながら人の手で成形していきます。これは普洱茶に限らず白茶などの固形茶にも行われます。
この「蒸す」という工程があるかないかでも味わいが変わります。普洱茶にしても白茶にしても固形茶の方がより柔らかく味わい深いものが多いと言われるのはそのためです。淹れやすいという理由で散茶を選びがちではありますが、こうした昔ながらの固形茶の味わい深さには敵わないというのが理由があるのです。

西双版納 勐海 普洱茶工場

工場は基本的に傣族の人が働いています。こうして集まっておしゃべりをしながら、時には笑いながら楽しそうに作業をしています。それでも作業の早さには驚かされます。みなさんプロなんですね。少しお手伝いさせていただきましたが、なかなか難しい作業です。

西双版納では傣族を中心に様々な民族が暮らしていますが、特に傣族の方は服装がカラフルで明るいように思います。その服装に表されるように楽しく明るい人が多いようです。お手伝いさせていただきながら、色々なお話を楽しくさせていただきました。

西双版納 勐海 普洱茶工場

檸檬は良く洗浄した後に中身をくり抜いて綺麗に皮だけにしてから使います。果肉は捨ててしまうとか。もったいないですね。確かに広東省のオリジナル、茶枝柑も果肉は食用に向かないとのことで皮のみを漢方薬や陈皮(陳皮)普洱茶に使用しています。
工場の中はお茶の良い香りと檸檬の清々しい香りが充満していて、とても心地よい香りに包まれています。

西双版納 勐海 普洱茶工場

檸檬以外の柑橘類でも同じようにお茶に加工しています。1年を通して暖かい西双版納ですが、こういった柑橘類が収穫できるのは12月を中心とした冬場のみ。この時期はこうしたお茶の加工の最盛期となっています。


新会柑 珍珠青柑
新会柑 珍珠青柑

陳皮プーアル茶の1種ですが、青い小さな新会柑と呼ばれる広東省の果実の中に宮廷級プーアル熟茶を詰めて焙煎しているお茶です。これがプーアル茶ではなく、上質なアールグレイのように爽やかで美味しいお茶に仕上がっています。

雲南省の西双版納モウ海茶区で作られたプーアル熟茶を茶枝柑と呼ばれる果実の中に詰め焙煎、熟成を行ったお茶です。ここ数年、中国で徐々に流行りはじめ、様々な品質のものが流通するようになりました。通常は陳皮プーアル茶と呼ばれるオレンジ色の果実に詰め込んだプーアル熟茶ですが、これは新会柑と呼ばれる広東省の果実、中でも青柑を使用しています。非常に香りが爽やかなのが特徴で、その香りはまるで上質なアールグレイのように素晴らしく美味しいお茶に仕上がっています。

近頃は天然のアールグレイ果汁を使った紅茶は少なくなりましたが、これはそれを思い出させるような素晴らしい香りと味わいを持っています。青柑の爽やかで品のある香りはもちろん、プーアル熟茶の深みのある柔らかい旨味と甘味がプーアル茶であることを忘れさせてしまうほどにバランスよく味わい深いお茶になっています。
人工香料には決してまねできない品格のある高い香りと深い味わいがお楽しみいただけます。

新会柑 大紅柑
新会柑 大紅柑

以前は陳皮プーアル茶というと品質の低いプーアル茶を使うことが普通でした。そのため、あまり美味しいと思える品質のものは少なかったのが実際のところでしたが、ここ数年は生産技術の向上や使用する茶葉を上質なものを使用する茶業も増えてきました。

11月から1月にかけて収穫された大紅柑に宮廷級プーアル熟茶を丁寧に詰め、何日もかけて低温で焙煎を行います。大紅柑は陳皮と呼ばれる漢方として珍重される果実でもあります。年数が経過すればするほど体によく、香りが良くなるとされ、この陳皮プーアル茶も10年以上保存が可能なものです。果実、大紅柑自体の品質も大変に良いものを使用しています。

甘く柔らかい香りが素晴らしく、また、使用されているプーアル熟茶の甘味に寄り添うように一体感のあるお茶が楽しめます。
とても身体が温まり、飲みやすく、バランスの良いお茶です。


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昆明 雄達茶城

昆明 雄達茶城

2016年の12月、2017年の4月は中国雲南省へ視察、茶産地訪問をしてきました。
雲南省は言わずと知れた普洱茶の産地ですが、その他にも紅茶や白茶、緑茶など、色々なお茶を作る地域でもあります。おそらくこれだけ多くの種類を作っている省は他には無いのではないかと思うほどです。

まずは省都である昆明の茶市場、雄達茶城を見学してきました。
当店の場合、このような茶市場からお茶を仕入れるということは無いのですが、一般的な街中のお茶屋さんや一部のお茶好きな人たちは、こうした茶城と呼ばれる茶市場へ出向いてお茶を購入します。規模は地方によって様々。中国でも一番大きな茶市場は広東、次が北京と続き、他の地域の茶市場は概ねそれほど大きくないことが多いのですが、ここ昆明の雄達茶城は比較的広い方だと思います。

昆明 雄達茶城

何度も拡張をしているようで、エリアによって雰囲気も違います。やはり雲南ということもあって雲南のお茶、普洱茶が多いですね。お茶の種類はたくさんありますが、紅茶、緑茶に至ってもほとんど全てが雲南のお茶です。これは他の茶産地に近い場所にある茶市場の中でも珍しい方だと思います。大抵は他の地域のお茶もたくさん並んでいることが多いものです。例えば四川省の茶市場では鉄観音や普洱茶のお店がたくさんあり、四川のお茶屋さんと同じくらいの数です。黄茶以外のお茶はほぼ作っているという雲南ならではの光景かもしれませんね。

昆明 雄達茶城

12月ということもあってわりと閑散としています。春の新茶シーズンであれば賑わっていたのかもしれませんが、茶市場の状況が厳しいというのは昆明も同じようです。人件費や物価の上昇によるお茶の価格の上昇と(特に物価の上昇は厳しく、ここ5年で概ね3倍といったところでしょうか。)、政府による贈り物禁止キャンペーンの影響はやはりここでも決して少なくないようです。友人茶業のお店を訪問、お茶をいただきながら、厳しい状況などをお伺いしてきました。この茶市場でも閉店するお店も多く、たしかにところどころ空き店舗のままになっています。これも時代の変化なのかもしれません。

昆明 雄達茶城

時代の変化といえば、普洱生茶の仕上げ方も以前とは随分変わってきました。
普洱茶といえば時間が経過して美味しくなるものとして知られています。特に普洱生茶の良いものは成分が強く、作られてすぐは美味しく楽しむことが難しいお茶でした。地域差はあるものの、ここ最近は萎凋を長く、香り高く、製茶後の早い時期から美味しく楽しめるような製法が広がりつつあります。製茶にも時代の変化があります。
雲南では色々と試飲させていただきましたが、とても美味しく、たしかに強さは感じるものの優しく、香りが非常によく出ているのが特徴です。3年経過後はもっと美味しくなると言われたものの、あまりの美味しさに(飲んでしまって)3年ももたないのでは・・・?というほどの美味しさを持つ普洱生茶が増えています。


2017年 麻黒寨 喬木古樹茶
2017年 麻黒寨 喬木古樹茶

できたばかりの普洱生茶は強くて美味しいと感じられないと思いがちですが、このお茶は違います。雲南の普洱茶の中でも特に易武は甘いお茶であることが知られていますが、この麻黒寨で作られたお茶はその特徴がよく分かるように優しく甘いお茶に仕上がっています。香りは見事な蜜香が感じられ、飲み込んだ後の余韻も非常に長く強く感じられます。しっかりとしたミネラル感がありながらも、優しく、とても心地の良いお茶です。
普洱茶は苦手という方にもぜひお試しいただきたいお茶です。あまりの美味しさに普洱茶の認識が変わるようなお茶です。


毎年楽しみにお待ちいただいている蒙頂黄芽が入荷しています!

この蒙頂黄芽は蒙頂山主峰の標高1200m付近で栽培されている茶樹を2017年4月4日に摘み取り、製茶されています。

特有の癖が強い黄茶や、殆ど緑茶としか思えないような黄茶が増えている中、この蒙頂黄芽は黄茶本来の旨みを持ちながら癖を取り除いたような純粋に蒙頂黄芽としての美味しさを楽しめる上質な黄茶に仕上がっています。黄茶は美味しくない、癖があると思っている方にも是非お試しいただきたいお茶です。

2017年 特級 蒙頂黄芽
2017年 特級 蒙頂黄芽