白茶製茶場

政和大白茶種

急斜面から丁寧に手で摘み取られた茶葉は、摘み子さんがそれぞれ製茶場へ持ち込みます。摘み子さんの賃金はその茶葉の量によって決まります。まだシーズンが本格的に始まっていないこともあってか価格が確定していなかったようで、重量を量ったあとは工場長と摘み子さんの価格交渉が長く続いていました。

この白茶に限らず、物価や人件費が高騰している中国では、どこの製茶場でも摘み子さんも含めて人件費の上昇が大きな問題になってきています。単純に流通価格に反映できれば問題ないのですが、景気に陰りが見えてきていることもあって、なかなかそのまま反映できるということではないようです。そんな事情もあって、摘み子さんや作り手さんの確保は茶樹の成長度合いをみながら、ぎりぎりまで招集できないとのことでした。

白茶 製茶場

白茶は摘みとった茶葉をそのまま、揉捻などの加工をせず、なるべく人の手に触れることがないように室内の風通しの良い場所でそのまま自然に酸化発酵させて作られます。
まだ一部の茶畑でしか十分に成長していないこともあって、ほんの少しですが、このように製茶が進められていました。

白茶 製茶場

本格的に茶摘みがはじまるようになると、こちらの出番になります。
シーズン真っ盛りになると、この棚にびっしりと茶葉が並べられて製茶が行われます。まだこちらの出番はないので前のシーズンが終了した時のままになっているそうですが、その時期には床にムシロを引いて、十分に発酵した茶葉をムシロの上に落としていくそうです。
例年では新明節前に製茶が本格化するそうだったのですが、2014年は気温が低い日が続いていて、私達が訪問した新明節になってもまだ殆ど稼働できていない状態でした。

白茶 製茶場

発酵を行う部屋は製茶場の2階部分にあります。というのも、発酵時に気温が低すぎるような場合には1階のこのボイラーで温風を出して2階全体を温めることができるようになっています。
燃料は薪です。この製茶場には電気がかろうじて引かれているのみで、水道もガスもありません。周囲に居住しているのも茶業さんのご一家のみ。本当に山の中の製茶場です。

白茶 製茶場

こちらは白茶を乾燥させて仕上げているところです。
白茶の定義としては茶葉を摘み取ったまま、手を加えずに自然に酸化発酵させるのみとされていますが、実際には出来上がったお茶の中の水分量が多すぎて保存することができません。実際にはこうして熱を加えて乾燥させて仕上げています。

政和白茶

出来上がったばかりの白茶をいただきました。
美しい翠色の茶葉がとても美しく、甘く爽やかな美味しい白茶です。無肥料のお茶に共通する、喉にしっかりと残るような独特の甘さのある白茶で、本当に美味しいお茶でした。


野生寿眉
野生寿眉

普段は人の立ち入らない山の中に群生している茶樹から作られた白茶で野生種を使用しているため白茶の分類上、寿眉としていますが、丁寧に手摘みで作られた上質なお茶です。茶農家さんの自家用に作られたこのお茶を譲っていただきました。

繊細な花の香りを感じるお茶です。驚くほど粘性のある茶水はしっかりと爽やかな甘味があります。茶樹の力強さを感じさせるミネラル感もあり、派手さはありませんが、しみじみと美味しいお茶です。

毎日のお茶としてもお勧めできる価格でご紹介できるのは、この茶農家さんが私たちの中国の親友の友人という茶縁のおかげです。

漳平水仙 紅茶 2014年
漳平水仙 紅茶 2014年

福建省の珍しい紅茶、漳平水仙紅茶、ご好評をいただいております!

甘い果実香と深みのある旨味、甘さを持っています。
中国紅茶にしては珍しく甘く柔らかい中にミネラル感も感じることができます。
紅茶でありながらも煎持ちが非常によく、かなり長く楽しめます。
英徳紅茶にも通じるような心地良い独特な余韻もしっかり感じられます。

白茶の茶業さん訪問

政和大白茶種の茶畑

武夷山駅から車で数時間、ようやく目的地の白茶茶業さんの茶畑、製茶場に到着しました。見事な赤土の茶畑で、見渡す限り山の斜面部分には茶樹が植えられています。

この茶業さんの茶畑は無農薬はもちろん、無肥料を徹底して管理されています。30キロ平方メートル以上もの広さの茶畑ですが、無農薬および無肥料で栽培を徹底することで政府より現代農業技術の模範基地として指定を受けているそうです。無農薬栽培も大変なことですが、無肥料で栽培するとなると生産量がどうしても激減してしまいます。この両方を徹底して行うということは、なかなかどうして難しいことです。

茶摘み

例年であれば新明節前から茶摘みが始まるのですが、この2014年の春は気温がなかなか上がらず、茶畑の殆どの場所では茶摘みがまだ始まっていませんでした。茶樹の成長度合いによって茶摘みが始まっている場所もありましたが、まだまだ小規模です。実際には私達が訪問した1週間後から本格的に始まったそうです。

茶畑の斜面はとてもきつく、茶摘みの人たちは立って摘むのがやっとという感じです。場所によっては斜面に這いつくばるようにして摘み取っていきます。実際にその斜面まで行ってみましたが、慣れていないと茶摘みを行うどころか立っているのがやっとという傾斜地です。

政和大白茶種

政和大白茶種の茶樹です。
まだこの時は新芽が十分に大きくなっていない状態の茶樹が殆どでした。この芽がもっと大きく肥えてくるようになると本格的に茶摘みが始まります。
場所によっては既に摘み取れるまでに成長した茶樹もあり、少し茶摘みもさせていただきましたが、基本的に人の手を加えていない茶畑のため、茶樹が人の背の高さ以上になっていたり、足元が不安定な傾斜地だったりと、なかなか重労働です。

湧き水

これは茶畑の中にある湧き水です。
この茶畑では無農薬・無肥料を徹底しているため、とても綺麗な水が湧き出ていました。実際に飲むこともできるとのことで、飲ませていただきましたが、とても柔らかく甘いお水でした。
この地域では水道が整備されていないため、茶業さんの住居も兼ねる製茶場では、この茶畑の山から湧き出ているお水を使って生活をしているそうです。実際には電気しか通っていないような山奥です。

この茶畑の下にある水田ではオタマジャクシが沢山いました。この水田も自家用のお米を育てているということもあって、無農薬・無肥料で管理しているそうです。

野いちご

茶畑には茶樹以外の植物もそのままの状態になっています。
最も多く見かけたのが、この野いちごです。丁度私達が訪問した時には白く可愛らしい花が咲いていました。他にも山椒の木が花を付けていたりと、とても美しい茶畑を見せていただきました。


無農薬・無肥料栽培 政和白茶
無農薬・無肥料栽培 政和白茶

この時に訪問した福建省政和の茶業さんによるものです。こちらは最適な気候になるまで十分に待ってから作られた白茶です。

ここ数年で一番美味しい、凄いと思う白茶です。

無農薬・無肥料で栽培された政和大白茶種の茶樹から丁寧に摘みとって作られた白茶です。茶商によっては野生茶として流通されるような白茶で、ほとんど管理はされていませんが急勾配の山の斜面にある茶園のものです。当店では日本で言う「野生」とは概念が違うと考えますので野生茶とは呼びませんが、極めて人の手をかけないよう、自然のままの状態で育てられています。そのため生産量が少なく、斜面がきびしいために茶摘みも容易ではないため、ほとんど流通することのない白茶です。

珍しいだけでなく、とても甘く美味しいお茶です。
今年は例年にないほどたくさんの白茶を試飲しましたが、この白茶が飛びぬけて甘く美味しい白茶でした。

香りは甘い花の香りがこの上なく清らかに感じられます。粘性のあるトロっとしたお茶は複雑で柔らかく、花の蜜を添加しているのではないかと思ってしまうほどに爽やかで濃厚な甘味を感じていただけます。蜜のような味わいにミネラル感と滋味が合わさり、言葉にならないほどの美味しさです。

岩茶・ミニチュア紫砂茶壺・茶玩・青花茶杯 入荷しました!

先日のお茶会でもご紹介させていただいた武夷岩茶の第2弾が入荷いたしました。

岩茶 青獅子岩 奇蘭
岩茶 青獅子岩 奇蘭

青獅子岩という非常に良い茶区でありながら、メインの場所から少し外れた場所で栽培されているために、価格を抑えて入手できました。とはいえ、他の地域の単に正岩地域だからという岩茶とは味わいも香りも全然違います。

香りは清らかな花香と火の香りです。この品格のある花香は一般的な奇蘭とは全く異なります。味わいも爽やかな甘さがしっかり感じられます。それでいて蜜蝋のような茶樹の滋味が根底にあり、清らかであるものの、凄みを感じるような複雑な味わいが楽しめます。軽めの清香に仕上げていますが、本来、この茶葉が持っているパワーを十分に感じていただけます。

岩茶 水簾洞 花香水仙
岩茶 水簾洞 花香水仙

水仙は岩茶の中でも多く生産されている品種です。岩茶の基本品種と言えます。茶業や茶商の中にはその年の水仙の出来を見て、その年の品質を計る人も少なくありません。

一口に水仙と言っても品質の差が大きく、同じ正岩地区で作られた水仙でも特別に美味しく、香り高いものもあれば、その逆もたくさん流通しています。この水仙は正岩地区の中でも上質な岩茶が作られることで知られる水簾洞茶区で作られています。水簾洞茶区で作られた水仙の中でも、この水仙はその香りの素晴らしさから花香水仙と命名されたほどに素晴らしい香りと味わいが楽しめる岩茶に仕上がりました。

紫砂で作られたミニチュア茶壷が入荷しました!

一般的な観光お土産品のようなミニチュア茶壷とは違い、1つ1つ職人が手作りで作った紫砂茶壷です。非常に小さく、精巧に作られ、内部は普通の紫砂茶壷と同様です。また、実用の茶壷に使えるほどに良い土を使っているのも特徴的です。非常に土質が硬く、高い金属音のする上質な土を使って作られています。

昔はこうした遊び心のある紫砂茶壷が作られていましたが、近年は滅多に見かけなくなりました。今後は更にこうした作品が作られることはなくなっていくものと思います。今回、宜興へ出張へ行った際に運よく見つけることができました。

B04.20
すべて1点ものです。

ミニチュア紫砂茶壷-1
ミニチュア紫砂茶壷-2
ミニチュア紫砂茶壷-3
ミニチュア紫砂茶壷-4
ミニチュア紫砂茶壷-5
ミニチュア紫砂茶壷-6

コレクターアイテムとして、茶玩としてお楽しみいただけます。

手描き青花 茶杯
手描き青花 茶杯

手描きの青花(染付)の茶杯が入荷しました。

美しい蓮の花が描かれています。1つ1つ手描きで描かれています。
基本の茶杯の形ですので、使うお茶の種類を問わずお使いいただけます。

紫砂茶玩 蛙と蓮
紫砂茶玩 蛙と蓮
紫砂茶玩 蛙と蓮

手作りの紫砂茶玩です。

茶玩は茶籠とも呼ばれる、主に中国茶で使用する茶盤の上におくマスコットのような置物です。その形は伝説の神獣や縁起物など様々です。大きさも小さなものから、中には「置物」と呼べるほど大きなものまで、芸術作品となっているものまであります。実際、茶玩コレクターも少なくありません。

丁寧に作られた蛙と蓮の茶玩です。

白茶の産地・福建政和へ

北京西駅

4月の清明節の直前に白茶の産地・福建省政和まで産地を見学させていただくために向かいました。
いつものようにベースとなっている北京から出発です。

福建省政和は一番近い鉄道の駅や空港というと武夷山になります。今回も北京から福州まで向かう寝台列車で武夷山駅を目指して移動です。すっかり使い慣れてきた北京西駅から昨年、武夷山へ向かう際にも利用した列車で移動です。

武夷山駅

北京を出発した翌朝、武夷山駅に到着しました。

まだ武夷山でのお茶作りが始まっていないということもあって、割と閑散とした武夷山駅です。これがあと半月もすると各地から武夷岩茶を買い付けに来る茶商さんたちで賑わいます。昨年に訪れた武夷山駅と同じ駅には思えないほどに静かな駅前でしたが、嵐の前の静けさのような駅前でした。

武夷山駅

お世話になっている茶業さんが武夷山駅まで迎えに来てくださいました。
白茶の産地である政和県までは、この武夷山駅から車で3時間ほどかかります。行く途中の道はまだ新しい綺麗な高速道路を利用していくので、距離としてはかなり遠い場所になります。自分たちだけで行こうと思っても、なかなか難しい距離の場所です。

越南粉

まずは駅前でこの地方ならではの米粉から作られた麺、越南粉や米粉(細い麺を米粉と呼ぶようです)で朝食をとってから向かいます。これがさっぱりしていてとても美味です。朝早くでもスルッと食べれてしまうような優しい味わいで、南方の食文化というのが実感できる食べ物の1つです。


流香涧(流香澗) 雀舌 2012年
流香澗 雀舌 2012年

大紅袍母樹の1つに起源する岩茶です。
雀舌は岩茶の中でも香り高く、味わい深い品種として知られていますが、この雀舌は特に力をしっかりと秘めた岩茶に仕上がっています。これがお茶ですか?と驚かれる方もいらっしゃるほどです。

岩茶 牛欄抗肉桂 2012年
岩茶 牛欄抗肉桂 2012年

肉桂のなかでも最高峰とされるのが、この牛欄抗で作られる肉桂です。その味わいや香りは説明が必要ないほど、素晴らしいものがあります。今回は少量ですが、ご紹介させていただくことにしました。

青獅子岩 金牡丹
青獅子岩 金牡丹

今年も青獅子岩の金牡丹を入荷しました。
現地でも殆ど作られることが無く、流通が非常に少ない希少なお茶ですが、やはりこの品の良さ、美味しさが素晴らしいと思います。今年も美味しく仕上がっています。

武夷岩茶 紫砂壷 入荷しました!

先日のお茶会でもご紹介させていただいた武夷岩茶が入荷いたしました。

日本の方には、岩茶に限らず、今年できたばかりのお茶が人気ですが、本来、岩茶のようなお茶は作られてから数年後熟成させて初めて完成するお茶が多いものです。全てがそうとは限りませんが、良いお茶であるほど、茶葉の持つパワーが強く、そういった傾向が強いように感じています。

今回はあえて今年のお茶にこだわらず、自信を持って今からが美味しいという岩茶をご紹介することにしました。

流香涧(流香澗) 雀舌 2012年
流香澗 雀舌 2012年

大紅袍母樹の1つに起源する岩茶です。
雀舌は岩茶の中でも香り高く、味わい深い品種として知られていますが、この雀舌は特に力をしっかりと秘めた岩茶に仕上がっています。これがお茶ですか?と驚かれる方もいらっしゃるほどです。

岩茶 牛欄抗肉桂 2012年
岩茶 牛欄抗肉桂 2012年

肉桂のなかでも最高峰とされるのが、この牛欄抗で作られる肉桂です。その味わいや香りは説明が必要ないほど、素晴らしいものがあります。今回は少量ですが、ご紹介させていただくことにしました。

青獅子岩 金牡丹
青獅子岩 金牡丹

今年も青獅子岩の金牡丹を入荷しました。
現地でも殆ど作られることが無く、流通が非常に少ない希少なお茶ですが、やはりこの品の良さ、美味しさが素晴らしいと思います。今年も美味しく仕上がっています。

湯宣武 香凝
湯宣武 香凝

人気の湯宣武による香凝です。
この茶壺は彼女が産休に入る前に作り上げた新作茶壺になります。

彼女の場合、紫砂茶壺の設計には1か月以上かかります。この茶壺は設計が完了して、制作に入ろうかという時期に、産休とあたってしまったため、宜興でも殆ど流通のない数少ない茶壺です。
紅茶やプーアル生茶に最適な形状です。

王雲雲 景船石瓢
王雲雲 景船石瓢

国家級助理工芸美術師の王雲雲による景船石瓢です。
彼女も青花を茶壷に描いた作品を得意とする作家で、女性らしい繊細な青花を描いた作品を多く作り出しています。

こういった青花の茶壺は使用していくうちに自然と深みを増した陶肌へ変化していきます。この青花は現在の美しさだけでなく、深みを増した陶肌になっていくにつれ、その美しさを増していきます。
とても美しい青花の茶壺です。
少し容量に余裕があるため、紅茶やプーアル茶などに向いています。

紫砂・碧潭飄雪・漳平水仙 入荷しました!

湯宣武 西施
湯宣武 西施

湯宣武 西施 入荷しました!

当店が取り扱う紫砂作家の中でも人気の高い、国家級工芸美術師の女性作家、湯宣武による西施です。この作家さんの茶壺を一度手にして、その完成度の高さに魅了されてしまった方も多いのではないでしょうか?
均整の取れた美しい茶壷です。湯宣武の作品の中でも非常に上質な土を使用して作られています。西施という基本型の茶壺であるだけに、その素晴らしく均整の取れた造形と見事な硬い土質、それに加えて湯宣武らしい細部に至るまでのこだわりによって他に例を見ない完成度をもった作品になっています。

徐飛 合歓
徐飛 合歓

国家級工芸美術師の徐飛による合歓です。

非常に美しい造形をした紫砂茶壺です。歪みのないフォルムと細やかで繊細な装飾のバランスが見事な、とても美しい作品になっています。このような細やかな装飾を施しているにも関わらず、土質の硬さも特筆すべきほど硬く上質な紫砂泥が使用されています。このような硬度の高い紫砂泥を使い、細やかな装飾を施した繊細な茶壺を作ることの出来る作家はなかなか見つかりません。
徐飛は非常に技術力が高く、人気のある青年紫砂作家です。
良質な紫砂泥を所有する、湯宣武といった技術が高いことで知られる工房、龍徳堂に所属し、中でもトップクラスの技術の高さを誇る作家です。

紫砂茶盤 蛙
紫砂茶盤 蛙

紫砂泥で作られた蛙の茶盤です。
一人で、少人数でちょっとお茶を楽しみたいという時に便利な大きさです。
とてもデザイン性が高く、素敵な茶盤に仕上がっています。
1点ものとなります。
ありがとうございます。完売いたしました。

無農薬 碧潭飄雪
無農薬 碧潭飄雪

人気が高く、品切れが続いていたジャスミン茶、碧潭飄雪の2014年ロットが入荷いたしました。

現在流通するジャスミン茶には完全無農薬のものはまず存在しません。というのも、茶葉よりも香りの強いジャスミンの花を栽培する場合に、花が虫を引き寄せてしまうため、無農薬で栽培することが非常に難しく、茶葉は無農薬でもジャスミンは農薬を使用せざるを得ないという事情があります。
この碧潭飄雪はそのジャスミンの花においても無農薬にこだわっています。
この碧潭飄雪に使われるジャスミンの花は、一部の木にネットをかけて栽培し、それらの木から摘み取られたジャスミンを使って作られています。非常に手間のかかる栽培方法ですので、ごくわずかの量しか作ることができません。
茶葉は四川省蒙山の標高1000m以上という高山地帯で栽培された蒙頂甘露を使用しています。こちらも無農薬で栽培されています。
当店の碧潭飄雪の特徴は無農薬というだけではありません。
ジャスミン茶を作るためには生の花から花の香りを茶葉に移しますが、その際にどうしても花のもつ水分が茶葉に吸収されてしまいます。そのため、1晩花の香りを移した茶葉は加熱して乾燥させます。これを何日も何度も繰り返すのですが、段々と茶葉も焼けてしまいます。多くのジャスミン茶に焼けたような味が残るのはそのためです。この碧潭飄雪にはその独特の味がありません。非常にフレッシュで甘く爽やかな香りと味を持っています。

ジャスミン茶はどれも同じと思っている方も多いと思いますが、そういった方にぜひお勧めしたい、非常に美味しいジャスミン茶です。

伝統 漳平水仙 2014年
伝統 漳平水仙 2014年

早々に完売してしまった伝統 漳平水仙 2014年が再入荷しました!

中国・福建省の漳平市という場所で伝統的に作られている烏龍茶です。その形はとても珍しい固形の烏龍茶で、四角い茶餅の形をしています。
中国の茶商さんですら知らない人が殆どという流通の少ない珍しいお茶で、私たちは何年もこの漳平水仙を作る茶農家さんを探していました。やっと納得いく品質の漳平水仙を作る茶農家さんとのご縁ができ、ご紹介させていただいています。
爽やかな甘味、ミネラル感、奥行きの深い滋味が花香と共に上品にバランス良くまとまっていて、子供の頃に遊びながら舐めていたツツジの蜜を連想させる爽やかで深みのある優しい甘味が感じられます。
今回は特別注文をいただいた関係上、特別に再入荷しております。そのため、数量がかなり少なく限られておりますのでご了承ください。

青花 茶こし
青花 茶こし

美しい青花が描かれた人気の茶こしが再入荷しました。

1つ1つ丁寧に手書きで描かれています。また、茶こし部分のネットが細かく、細かい白毫も取り去ることができます。一般的な金属の茶こしよりも細かい網目のため、口当たりが柔らかく、金属を使用していないために錆などの心配もありません。

Bistro & Bal Picoler

Bistro & Bal Picoler

このたび、西新宿5丁目にある本格的なビストロ、Bistro & Bal Picolerさんで鈴茶堂のお茶がお楽しみいただけることになりました。

Bistro & Bal Picoler
東京都新宿区西新宿4-14-7新宿パークサイド永谷1F
03-6383-3143
11:30~14:30 / 17:00~3:00(火曜定休)
西新宿5丁目駅より徒歩5分

鈴茶堂サイト内紹介ページ

Bistro & Bal Picoler

本格的なビストロで、農園直送の新鮮な野菜などの素材を生かしたフランスをはじめ、イタリア料理、スペイン・バスク料理が楽しめます。ランチタイムから深夜まで楽しめる、居心地の良い素敵なお店です。

鈴茶堂のお茶は人気の高いジャスミンの花も含めて全てを無農薬栽培で丁寧に作り上げたジャスミン茶、碧潭飄雪や英徳紅茶、老鉄観音、手摘みの川根茶、そしてお食事に合わせやすいチベットのお茶・蔵茶などをご用意しております。

お近くにお越しの際には、ぜひお立ち寄りください。
本当に美味しく、居心地の良いお店です。



蔵茶 康磚

鈴茶堂でも一番人気の蔵茶です。
四川省雅安茶廠の蔵茶は癖が少なく、プーアル茶のような刺激性もカフェインもないため
飲むタイミングを気にせず、空腹時でも就寝前でもお楽しみいただけます。
とても体に優しく、疲れた胃腸にも優しい健康茶です。
暖かいままお楽しみいただくだけでなく、冷やしても美味しく楽しめます。

使いやすいティーバックタイプもございます。

蔵茶 康磚(ティーバッグ)
蔵茶 康磚(ティーバッグ)おためし


蔵茶 金尖 雅細

蔵茶の中でも味を追求するのであれば、こちらの金尖 雅細です。
チベットの高僧が楽しむ蔵茶とされています。
黒茶とは思えない華やかな甘い花果香があり
蔵茶の優しさはそのままで、深みのある甘さがとても美味しいお茶です。


11月 武夷岩茶のお茶会 どうもありがとうございました!

11月 武夷岩茶のお茶会

11月2日、新宿のAfter Tasteで開催させていただいたお茶会、おかげさまで無事終了いたしました。
ご参加いただいたみなさま、本当にどうもありがとうございました!

今回は武夷岩茶をテーマにご紹介しました。
日本でも人気の高い武夷岩茶ですが、その製法も定義も時代と共に変化してきています。どのように変わってきているのか、岩韻とはどのようなものなのか、正岩茶と半岩茶、外岩茶との違いはどのようなものなのかなど、現在の産地の様子なども絡めてご紹介させていただきました。

今回の茶器は宜興の紫竹軒による茶盤、汤宣武さんの陶然自得・一粒珠、中里太亀さんのうつわなどを中心に使わせていただきました。

お茶会の茶譜は以下の内容でした。

水帘洞(水簾洞) 花香水仙

青獅子岩 奇蘭

紅玉りんごのジュレ

流香澗 雀舌

九龍窠 大紅袍 10年老茶

今では入手が難しい岩茶や今年はとても美味しく仕上がっている岩茶など、最高品質の岩茶を中心にお楽しみいただきました。お気に入りのお茶がありましたら嬉しいです。
茶譜にはありませんが、福建省安渓で鉄観音種を使って作られた大紅袍という名の偽物の岩茶も参考までに淹れさせていただいています。全く岩韻がなく、鉄観音の滋味を持ったお茶で、岩茶の製法で作られているとはいえ、なかなか面白いお茶だったと思います。

紅玉りんごのジュレ

After Tasteの斎藤シェフによるデザートは紅玉りんごのジュレでした。
優しい味わいで、奇蘭の香りと相性が良かったのではないかと思います。いつも美味しいデザートを提供して下さる斎藤シェフに感謝です。

お土産にお持ちいただいたものはこちらになります。

青獅子岩 奇蘭
牛欄坑肉桂
青獅子岩 金牡丹

牛欄坑肉桂はとても貴重でなかなか手が出しにくい岩茶ですが、岩茶本来の美味しさを体験していただきたく、奮発して入れさせていただきました。とてもパワフルで滋味の深い岩茶ですので、ぜひじっくりとご自宅で向き合っていただければと思います。
その他の岩茶も青獅子岩という非常に美味しい岩茶が作られることで知られている場所で作られた金牡丹と奇蘭です。一般的に流通するものと違い、その味わいの深さと複雑さを実感していただければ嬉しいです。

次回After Tasteでのお茶会は来年2015年1月12日を予定しています。(2015年1月11日に変更になりました)日程、詳細な内容やテーマは未定ですが、決まりましたらまたお知らせいたします。


10912.5
南糯山 古樹雲南紅茶 2014

南糯山 古樹雲南紅茶 入荷しています!

古茶樹で有名な雲南省南糯山の樹齢300年以上の茶樹から作られた非常に上質な古樹雲南紅茶です。

一般的な雲南紅茶は甘く、誰もが美味しいと思えるお茶である反面、味わいが分かりやすすぎて飲み続けるには飽きてしまう部分もあります。近年流行している金色の雲南紅茶は特にその傾向が強く感じられ、当店ではお問い合わせをいただくものの、WEBショップでのお取り扱いは控えておりました。

この雲南紅茶は金色一色ではありませんが、その香りと味わいの複雑さ、奥深さが違います。
金色の雲南紅茶が入門向けとすれば、このお茶は上級者向け、玄人好みの味わいです。昨年にこのお茶と出会い、雲南紅茶にこれほど奥行きのある美味しさを持つものがあったのかと驚きました。
2014年は味わいがより深みを増して、甘く上品な味わいに仕上がっています。

無農薬・無肥料栽培 政和白茶
無農薬・無肥料栽培 政和白茶

7月にご紹介、あっという間に完売してしまった白茶ですが、その後もお問い合わせが多く、リピート希望の方も多いお茶ということもあり、現地茶園にて熟成を行うべく保管をしているロットを再入荷いたしました。

ここ数年で一番美味しい、凄いと思う白茶です。

無農薬・無肥料で栽培された政和大白茶種の茶樹から丁寧に摘みとって作られた白茶です。茶商によっては野生茶として流通されるような白茶で、ほとんど管理はされていませんが急勾配の山の斜面にある茶園のものです。当店では日本で言う「野生」とは概念が違うと考えますので野生茶とは呼びませんが、極めて人の手をかけないよう、自然のままの状態で育てられています。そのため生産量が少なく、斜面がきびしいために茶摘みも容易ではないため、ほとんど流通することのない白茶です。

珍しいだけでなく、とても甘く美味しいお茶です。
今年は例年にないほどたくさんの白茶を試飲しましたが、この白茶が飛びぬけて甘く美味しい白茶でした。

香りは甘い花の香りがこの上なく清らかに感じられます。粘性のあるトロっとしたお茶は複雑で柔らかく、花の蜜を添加しているのではないかと思ってしまうほどに爽やかで濃厚な甘味を感じていただけます。蜜のような味わいにミネラル感と滋味が合わさり、言葉にならないほどの美味しさです。

Vinmage -wine&dining-

Vinmage -wine&dining-

10月13日にオープンしたVinmageさんで鈴茶堂のお茶がお楽しみいただけることになりました。

Vinmage -wine&dining-
神奈川県相模原市相模原市南区相南4-3-32
042-711-6813
17:30~0:00(水曜定休)
小田急相模原駅南口より徒歩2分

鈴茶堂サイト内紹介ページ

Vinmage -wine&dining-

小さな優しい雰囲気のビストロです。
美味しいフランス料理とワイン、チーズが楽しめます。

店主は以前行ったチーズと中国茶のマリアージュ お茶会でチーズの選定を担当したチーズのスペシャリストです。季節ごとに美味しいチーズを最高の状態で美味しく楽しむことができます。
もちろん、鈴茶堂のお茶と合わせてマリアージュをお楽しみいただくこともできます。

Vinmage -wine&dining-

鈴茶堂のお茶は人気の高いジャスミンの花も含めて全てを無農薬栽培で丁寧に作り上げたジャスミン茶、碧潭飄雪や四川高山紅茶がお楽しみいただけます。来月からはこだわりのお茶として岩茶などもラインナップする予定です。
お茶好きの店主が淹れる中国茶もまたとても美味しくお楽しみいただけます。
お近くにお越しの際には、ぜひお立ち寄りいただきたい素敵なお店です。


金毫英徳紅茶
金毫英徳紅茶

英徳紅茶の産地、広東省英徳市では古くから製茶が行われていましたが、英徳紅茶は比較的近年になってから作られるようになった紅茶です。とはいえ、中国を代表する紅茶の1つに挙げられています。
限られた生産者のみで生産されてきたことや、ほとんどが中国国内ですら流通することなくヨーロッパなどへ輸出されてしまうため、入手の難しい紅茶です。近年の紅茶ブームによって生産者が増えたものの、今も入手の難しさはあまり変わりません。

有機栽培と無農薬を徹底的に管理された山中の茶園で育った英徳九號のみを使用して作られています。英徳紅茶では珍しいほどの金毫(ゴールデンチップ)で覆われた茶葉に仕上がっています。茶葉からはむせかえるような甘い花香が立ち昇ります。

おそらく、現在入手できる英徳紅茶の中では最高品質の茶葉です。

英徳紅茶には珍しいほどの甘く深みのある花香が楽しめます。その香りと呼応するような甘く、しっかりとした英徳九號らしさが良く表れた滋味、奥行きのある複雑なミネラル感を味わうことができます。

金毫英徳紅茶は入手が難しい英徳紅茶の中でも特別な紅茶ですが、こちらはもう少し気軽にお試しいただける紅茶です。それでも流通している英徳紅茶の中では非常に品質の高いものです。有機栽培、無農薬の茶葉から作られています。

英徳紅茶 3月摘み取り
英徳紅茶 3月摘み取り

英徳九號を2014年3月に摘み取り、丁寧に製茶しています。黒褐色を基調に適度にゴールデンチップが入ったバランスの良い茶葉です。
べっ甲飴のような甘く深みのある花果香が清らかに感じられます。さわやかな甘味と深みのある滋味、柔らかいかすかな酸味のバランスが良く、英徳紅茶特有の余韻もしっかり感じられます。
中国紅茶の繊細さを持ちながら、欧州式にミルクティーとしても楽しめるような芯の強さも持ったバランスの良い紅茶に仕上がっています。

英徳紅茶 4月摘み取り
英徳紅茶 4月摘み取り

こちらも品種は英徳九號です。2014年4月の摘み取りです。
綺麗な果香が感じられます。しっかりとした深みのある甘味と爽やかな酸味、柔らかな渋みが微かに感じられ、余韻も長く続きます。英徳紅茶らしさもしっかり感じられます。
英徳紅茶のお手本となるような、基本をすべておさえた秀逸な紅茶です。飽きることなく長く楽しめる味わいとバランスの良さが目立っています。

英徳紅茶は入手が難しいお茶のため、今後の入荷は基本的に予定しておりません。特に金毫英徳紅茶は基本的に今後の入荷はありません。在庫がなくなり次第、終了とさせていただきます。
ぜひこの機会に現在の英徳紅茶の美味しさをお楽しみください。

熟成茶 明前 祁門
熟成茶 明前 祁門

世界三大紅茶と名高い紅茶です。ヨーロッパで非常に評価が高く、今も各国王室で愛されているほか、イギリスなどでも人気のある紅茶です。

祁門は祁門香と呼ばれる蘭の花の香りとリンゴなどの果物に例えられる特有の香りを目指して作られます。この祁門香をスモーキー(焙煎香)と例えられることがありますが、それは本当の祁門香ではありません。本来の祁門はスモーキーではあってはならないのですが、そのような祁門を作るのは技術的にも難しく、流通する多くの祁門はスモーキーなものが多く見られます。
また、この祁門香は作られたばかりの祁門を1年熟成させた後にようやく本来の香りを発揮すると言われます。

2013年の3月下旬に祁門本来の品種である祁門槠叶种(祁門櫧葉種)のみを使って丁寧に製茶された祁門をゆっくりと後熟成させました。

当店の祁門は人気のある紅茶の1つで、リピーターが多くいらっしゃいます。今回は特に1年間現地で熟成を行った本格派の祁門です。一般的に流通している祁門とは一味違う美味しさをぜひお楽しみください。

うわばみのお茶会 どうもありがとうございました!

うわばみのお茶会

10月25日に新宿のblanDouceで開催させていただいたお茶会、おかげさまで満席、無事終了いたしました。
ご参加いただいたみなさま、本当にどうもありがとうございました!

ウィスキーやラムといったハードリカーと中国茶を一緒に楽しむということをテーマに開催させていただきました。
こういったハードリカーを楽しむ時はチェイサーとしてお水も一緒に飲みますが、このお水を中国茶に変えると、お酒もお茶も美味しく楽しむことができます。ワインなどの苦味のあるお酒とはお茶が持つ苦味の成分を増幅してしまうので難しいのですが、ハードリカーはそういったことがありません。また、中国茶をはじめとするお茶の味わいや香りの深さはウィスキーなどが持つそれと共通する部分が多くあります。お水よりも悪酔いしにくくなりますのでお勧めです。

うわばみのお茶会

お茶会の茶譜は以下の内容でした。

凍頂烏龍茶 蘭亭序

2003年 昌泰號 中国・雲南省易武山(香港・台湾乾倉)

紫阳富硒红茶(紫陽富硒紅茶)

お酒はラフロイグやグレンリヴェット、リビエール・デュ・マなどと合わせていただきました。

お土産にお持ちいただいたものはこちらになります。

熟成茶 明前 祁門
四川高山紅茶
班盆 早春茶 2014

今までのお茶会とは違い、ユルユルな感じで行わせていただきました!
また機会がありましたら、他のお酒とも合わせて開催させていただきたいと思います。


長期間に渡る発送業務のお休みでみなさまにはご迷惑、ご不便をおかけしました。
無事にインドネシア、中国から帰国いたしました。
発送業務を再開しております。ご予約品などにつきましては、入荷次第順次ご連絡、発送させていただきます。
どうぞよろしくお願いします。

インドネシアでは茶園を訪問させていただき、中国にはない大規模茶園のスケールの大きさに驚きつつ、色々と勉強させていただきました。
中国ではいつもの北京をベースに、今回は紫砂茶壺で有名な宜興を訪問してきました。
遅れがちではありますが、旅の様子は本ブログで順次ご紹介させていただきます。